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ピンチに登場する王子様。
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「まぁ、私に口答えなんて偉そうに!事実を指摘されて腹を立てたのかしら?必死に言い訳をするなんて見苦しいわ。あなたが裏で手を回しているのは確実だと、私の父も言っていますし。ねぇ、皆さん?」
「え、ええ。そうですわ。」
「し、しらばくれても無駄ですわ。」
強気なミシェルの後ろで、取り巻き令嬢の二人は焦り始めていた。
ようやく自分達を見る周囲の目が、冷たいことに気付いたのである。
「さっさと婚約者の座を私にお譲りなさいな。私の方が遥かに美しいですし、王家に相応しいわ。あなた、私に嫉妬して、私の大切なお友達の家も失脚させたでしょう?本当に忌々しいわ。私がラインハルト様の正式な婚約者になって、彼女達の家をすぐに再建しなければ。」
心当たりのないことばかりを言われ、リリーは何から訂正すればいいのか悩んでいた。
ミシェルの友達の失脚話に至っては、全く話が見えなかった。
「やっぱりあの男爵家は失脚してたのね。以前から評判が悪かったもの。」
ジェシーがアーサーに小声で話しかける。
お忍びの際に、街で悪目立ちをしていた男爵令嬢は、もう処分されているらしい。
ミシェルの取り巻きは、どんどん数を減らしているようだ。
リリーがとりあえず、何か返事をしなければと口を開いた時だった。
「リリー、僕の贈ったネックレスが曲がっているよ。」
ラインハルトが現れ、リリーの首に手をやると、本当は曲がっていないネックレスを直すフリをした後、リリーの頬にキスをした。
「ハルト様!!こんな人前で!!」
キスをされた頬を押さえ、真っ赤になるリリーの頭を撫でながら、問いかける。
「リリー、お目当てのお菓子は食べられたの?」
「どうしてそれを?」
「僕はいつだってリリーを見ているからさ。」
若い令嬢達からは、羨ましげな「きゃー!」という歓声が上がった。
しかし、王家の男性の執着を知る、ある程度の年齢以上の貴族は、皆引き攣った顔をしていた。
もちろんジェシーも。
そんなジェシーに、ラインハルトが声をかける。
「ジェシー嬢、お願いできるかな?」
「もちろんですわ。」
少し前までドン引き状態だったジェシーだが、心得たとばかりにリリーの前に颯爽と現れた。
「リリー、ジェシー嬢と一緒に、しばらく隣の部屋でお茶を楽しんでおいで。お披露目の時間になったら呼ぶから。」
「リリー、リリーの好きそうなお菓子がたくさんあるわ。ちょっと休憩しましょう。」
ラインハルトとジェシーが、これから一悶着起きる会場から、リリーを連れ出そうと阿吽の呼吸で動き出した。
「そうだわ!私達だけでは寂しいし、どなたか一緒にお茶を楽しみませんこと?」
ジェシーが機転を利かせ、状況を見守っていた令嬢達を誘った。
「あ、私もご一緒させて下さいませ。」
「ぜひ私も!!」
「お菓子も色々と持っていきましょうね。」
「そうですわね。リリー様、こちらの焼き菓子も美味しそうですわよ。」
ジェシーの誘いに、すぐさま大勢の令嬢が反応した。
父親に急かされて、慌てて付いてくる令嬢もいる。
先程までのやり取りで、リリーと仲良くなっておく方が家の為だと考えた者もいたが、多くは純粋にリリーと話してみたくなったのである。
「え?お茶?でもまだお話が・・・」
リリーは戸惑っていたが、ジェシーをはじめとする令嬢達が、流れるようにリリーを会場から連れ出した。
ジェシーはリリーの手を引きながら、ミシェルと目があった瞬間を逃さなかった。
過去の因縁から、嫌みを言ってやりたい気持ちもあったし、睨み付けようかとも考えた。
しかしジェシーは、わざと思いっきりミシェルに微笑むと、すぐに顔を反らし、会場を後にした。
どうせ、二度と会うことはない。
ジェシーは弱かった過去の自分と、笑顔でお別れをしたのだった。
「え、ええ。そうですわ。」
「し、しらばくれても無駄ですわ。」
強気なミシェルの後ろで、取り巻き令嬢の二人は焦り始めていた。
ようやく自分達を見る周囲の目が、冷たいことに気付いたのである。
「さっさと婚約者の座を私にお譲りなさいな。私の方が遥かに美しいですし、王家に相応しいわ。あなた、私に嫉妬して、私の大切なお友達の家も失脚させたでしょう?本当に忌々しいわ。私がラインハルト様の正式な婚約者になって、彼女達の家をすぐに再建しなければ。」
心当たりのないことばかりを言われ、リリーは何から訂正すればいいのか悩んでいた。
ミシェルの友達の失脚話に至っては、全く話が見えなかった。
「やっぱりあの男爵家は失脚してたのね。以前から評判が悪かったもの。」
ジェシーがアーサーに小声で話しかける。
お忍びの際に、街で悪目立ちをしていた男爵令嬢は、もう処分されているらしい。
ミシェルの取り巻きは、どんどん数を減らしているようだ。
リリーがとりあえず、何か返事をしなければと口を開いた時だった。
「リリー、僕の贈ったネックレスが曲がっているよ。」
ラインハルトが現れ、リリーの首に手をやると、本当は曲がっていないネックレスを直すフリをした後、リリーの頬にキスをした。
「ハルト様!!こんな人前で!!」
キスをされた頬を押さえ、真っ赤になるリリーの頭を撫でながら、問いかける。
「リリー、お目当てのお菓子は食べられたの?」
「どうしてそれを?」
「僕はいつだってリリーを見ているからさ。」
若い令嬢達からは、羨ましげな「きゃー!」という歓声が上がった。
しかし、王家の男性の執着を知る、ある程度の年齢以上の貴族は、皆引き攣った顔をしていた。
もちろんジェシーも。
そんなジェシーに、ラインハルトが声をかける。
「ジェシー嬢、お願いできるかな?」
「もちろんですわ。」
少し前までドン引き状態だったジェシーだが、心得たとばかりにリリーの前に颯爽と現れた。
「リリー、ジェシー嬢と一緒に、しばらく隣の部屋でお茶を楽しんでおいで。お披露目の時間になったら呼ぶから。」
「リリー、リリーの好きそうなお菓子がたくさんあるわ。ちょっと休憩しましょう。」
ラインハルトとジェシーが、これから一悶着起きる会場から、リリーを連れ出そうと阿吽の呼吸で動き出した。
「そうだわ!私達だけでは寂しいし、どなたか一緒にお茶を楽しみませんこと?」
ジェシーが機転を利かせ、状況を見守っていた令嬢達を誘った。
「あ、私もご一緒させて下さいませ。」
「ぜひ私も!!」
「お菓子も色々と持っていきましょうね。」
「そうですわね。リリー様、こちらの焼き菓子も美味しそうですわよ。」
ジェシーの誘いに、すぐさま大勢の令嬢が反応した。
父親に急かされて、慌てて付いてくる令嬢もいる。
先程までのやり取りで、リリーと仲良くなっておく方が家の為だと考えた者もいたが、多くは純粋にリリーと話してみたくなったのである。
「え?お茶?でもまだお話が・・・」
リリーは戸惑っていたが、ジェシーをはじめとする令嬢達が、流れるようにリリーを会場から連れ出した。
ジェシーはリリーの手を引きながら、ミシェルと目があった瞬間を逃さなかった。
過去の因縁から、嫌みを言ってやりたい気持ちもあったし、睨み付けようかとも考えた。
しかしジェシーは、わざと思いっきりミシェルに微笑むと、すぐに顔を反らし、会場を後にした。
どうせ、二度と会うことはない。
ジェシーは弱かった過去の自分と、笑顔でお別れをしたのだった。
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