68 / 69
あっという間に試験終了。
しおりを挟む
それでは、試験を頑張るとしましょう!!
リリーは早速、セイラに王子妃試験の話をしに行った。
「・・・というわけで、なんだか話が大きくなってしまって申し訳ないのですが、良かったら子爵様にも私から説明いたしますので、ご協力いただければと・・・」
口をあんぐりと開けて驚いていたセイラは、飛びはねて喜び、リリーの手を握った。
「ありがとうございます、リリー様!!両親も喜びますわ。すぐに手紙を書いて帰ってきてもらうので、父に直接話していただけますか?私では、お前は夢でも見てるのかと言われてしまいますもの。」
そんな大袈裟だわ。
まだ成功もしていないし、むしろこちらがお願いしている側なのに。
苦笑していたリリーだったが、子爵夫妻は矢のような速さで王都に舞い戻った。
リリーは恐縮しながら、バーキン領をモデルとして発展させたい旨を一生懸命伝えた。
「こんな小娘に口を出されるなんて不快だとは思いますが、ぜひ領地とお力を貸していただけないでしょうか。」
リリーが真摯な態度で頭を下げると、夫妻はそれ以上に平伏していた。
「こんなありがたいお話はありません!最大限にご協力させていただきますので、よろしくお願い致します!!」
セイラは良くやった!と父に褒められ、嬉しそうにはにかんでいた。
続いて、『王子様との秘密の恋愛』の著者にも鐘の許可をもらいに行った。
貴族令息だったが、会うのは比較的簡単だった。
「まさか、読者にリリー様がいらっしゃるとはねー。本当に王子様と婚約しちゃうなんて、小説を地で行ってるよね。ん?『恋人の鐘』、作ってくれるの?もちろんいいよ!うわぁ、僕も見に行こうっと。」
スムーズに許可が貰えた。
発展計画の噂は人から人へと伝わり、腕に覚えがある庭師がバーキン領に勝手に集まりだした。
大きな仕事が貰えると、目が爛々としている。
一旗あげたい飲食店も、バーキン領に移動したり、支店を出し始めた。
人が集まり、にわかに活気付いてきた街の人々は、宿を広げたり、土産物を開発したり積極的に動き始めた。
リリーによるバーキン領の発展計画は、凄まじい勢いで進んでいった。
もはや、リリー抜きでどんどん進んでいる。
なんだか、私が口を出すまでもなく、全てが出来上がっていくわ・・・
私の試験なのにいいのかしら?
バーキン子爵が水を得た魚のように生き生きと指示を出し、領民が一致団結している。
『恋人の鐘』の公園は、セイラが中心となって進めていた。
セイラはすっかりリリーのファンの為、リリーに喜んで貰えるよう張り切っていた。
引っ込み思案は治ったらしい。
影でラインハルトを始めとした王家の人々も暗躍していた。
リリーに恥をかかせる訳にはいかない。
蓋を開けてみれば、バーキン領は短期間で見違えるような変貌を遂げていた。
「リリー様、お疲れさまでした!」
「さすがスペシャリストですね!!」
最終確認に訪れたリリーを、皆が労ってくれるが、リリーは内心複雑だった。
いえいえ、私、途中からただ居ただけでしたよね?
私がお願いする前に、全部やってくれてましたよね?
役に立たなかったことを心苦しく思い、リリーが皆に挨拶をして廻っていると、ラインハルトが現れた。
「ハルト様!?なぜバーキン領に?」
驚くリリーの腰に腕を回しながら、ハルトが答える。
「僕も見に来ちゃった。リリーと永遠に結ばれる為の、鐘の確認にね。」
『鐘など鳴らさなくても、永遠にリリー様を離す気もないくせに』と皆は思ったが、黙って手を動かしていた。
オープンセレモニーは、二日後に行われる。
リリーは早速、セイラに王子妃試験の話をしに行った。
「・・・というわけで、なんだか話が大きくなってしまって申し訳ないのですが、良かったら子爵様にも私から説明いたしますので、ご協力いただければと・・・」
口をあんぐりと開けて驚いていたセイラは、飛びはねて喜び、リリーの手を握った。
「ありがとうございます、リリー様!!両親も喜びますわ。すぐに手紙を書いて帰ってきてもらうので、父に直接話していただけますか?私では、お前は夢でも見てるのかと言われてしまいますもの。」
そんな大袈裟だわ。
まだ成功もしていないし、むしろこちらがお願いしている側なのに。
苦笑していたリリーだったが、子爵夫妻は矢のような速さで王都に舞い戻った。
リリーは恐縮しながら、バーキン領をモデルとして発展させたい旨を一生懸命伝えた。
「こんな小娘に口を出されるなんて不快だとは思いますが、ぜひ領地とお力を貸していただけないでしょうか。」
リリーが真摯な態度で頭を下げると、夫妻はそれ以上に平伏していた。
「こんなありがたいお話はありません!最大限にご協力させていただきますので、よろしくお願い致します!!」
セイラは良くやった!と父に褒められ、嬉しそうにはにかんでいた。
続いて、『王子様との秘密の恋愛』の著者にも鐘の許可をもらいに行った。
貴族令息だったが、会うのは比較的簡単だった。
「まさか、読者にリリー様がいらっしゃるとはねー。本当に王子様と婚約しちゃうなんて、小説を地で行ってるよね。ん?『恋人の鐘』、作ってくれるの?もちろんいいよ!うわぁ、僕も見に行こうっと。」
スムーズに許可が貰えた。
発展計画の噂は人から人へと伝わり、腕に覚えがある庭師がバーキン領に勝手に集まりだした。
大きな仕事が貰えると、目が爛々としている。
一旗あげたい飲食店も、バーキン領に移動したり、支店を出し始めた。
人が集まり、にわかに活気付いてきた街の人々は、宿を広げたり、土産物を開発したり積極的に動き始めた。
リリーによるバーキン領の発展計画は、凄まじい勢いで進んでいった。
もはや、リリー抜きでどんどん進んでいる。
なんだか、私が口を出すまでもなく、全てが出来上がっていくわ・・・
私の試験なのにいいのかしら?
バーキン子爵が水を得た魚のように生き生きと指示を出し、領民が一致団結している。
『恋人の鐘』の公園は、セイラが中心となって進めていた。
セイラはすっかりリリーのファンの為、リリーに喜んで貰えるよう張り切っていた。
引っ込み思案は治ったらしい。
影でラインハルトを始めとした王家の人々も暗躍していた。
リリーに恥をかかせる訳にはいかない。
蓋を開けてみれば、バーキン領は短期間で見違えるような変貌を遂げていた。
「リリー様、お疲れさまでした!」
「さすがスペシャリストですね!!」
最終確認に訪れたリリーを、皆が労ってくれるが、リリーは内心複雑だった。
いえいえ、私、途中からただ居ただけでしたよね?
私がお願いする前に、全部やってくれてましたよね?
役に立たなかったことを心苦しく思い、リリーが皆に挨拶をして廻っていると、ラインハルトが現れた。
「ハルト様!?なぜバーキン領に?」
驚くリリーの腰に腕を回しながら、ハルトが答える。
「僕も見に来ちゃった。リリーと永遠に結ばれる為の、鐘の確認にね。」
『鐘など鳴らさなくても、永遠にリリー様を離す気もないくせに』と皆は思ったが、黙って手を動かしていた。
オープンセレモニーは、二日後に行われる。
60
あなたにおすすめの小説
【完結】無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない
ベル
恋愛
旦那様とは政略結婚。
公爵家の次期当主であった旦那様と、領地の経営が悪化し、没落寸前の伯爵令嬢だった私。
旦那様と結婚したおかげで私の家は安定し、今では昔よりも裕福な暮らしができるようになりました。
そんな私は旦那様に感謝しています。
無口で何を考えているか分かりにくい方ですが、とてもお優しい方なのです。
そんな二人の日常を書いてみました。
お読みいただき本当にありがとうございますm(_ _)m
無事完結しました!
【完結】魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
噂の悪女が妻になりました
はくまいキャベツ
恋愛
ミラ・イヴァンチスカ。
国王の右腕と言われている宰相を父に持つ彼女は見目麗しく気品溢れる容姿とは裏腹に、父の権力を良い事に贅沢を好み、自分と同等かそれ以上の人間としか付き合わないプライドの塊の様な女だという。
その名前は国中に知れ渡っており、田舎の貧乏貴族ローガン・ウィリアムズの耳にも届いていた。そんな彼に一通の手紙が届く。その手紙にはあの噂の悪女、ミラ・イヴァンチスカとの婚姻を勧める内容が書かれていた。
【完結】ありのままのわたしを愛して
彩華(あやはな)
恋愛
私、ノエルは左目に傷があった。
そのため学園では悪意に晒されている。婚約者であるマルス様は庇ってくれないので、図書館に逃げていた。そんな時、外交官である兄が国外視察から帰ってきたことで、王立大図書館に行けることに。そこで、一人の青年に会うー。
私は好きなことをしてはいけないの?傷があってはいけないの?
自分が自分らしくあるために私は動き出すー。ありのままでいいよね?
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
【完結】触れた人の心の声が聞こえてしまう私は、王子様の恋人のフリをする事になったのですが甘々過ぎて困っています!
Rohdea
恋愛
──私は、何故か触れた人の心の声が聞こえる。
見た目だけは可愛い姉と比べられて来た伯爵家の次女、セシリナは、
幼い頃に自分が素手で触れた人の心の声が聞こえる事に気付く。
心の声を聞きたくなくて、常に手袋を装着し、最小限の人としか付き合ってこなかったセシリナは、
いつしか“薄気味悪い令嬢”と世間では呼ばれるようになっていた。
そんなある日、セシリナは渋々参加していたお茶会で、
この国の王子様……悪い噂が絶えない第二王子エリオスと偶然出会い、
つい彼の心の声を聞いてしまう。
偶然聞いてしまったエリオスの噂とは違う心の声に戸惑いつつも、
その場はどうにかやり過ごしたはずだったのに……
「うん。だからね、君に僕の恋人のフリをして欲しいんだよ」
なぜか後日、セシリナを訪ねて来たエリオスは、そんなとんでもないお願い事をして来た!
何やら色々と目的があるらしい王子様とそうして始まった仮の恋人関係だったけれど、
あれ? 何かがおかしい……
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる