【完結】断りに行ったら、お見合い相手がドストライクだったので、やっぱり結婚します!

櫻野くるみ

文字の大きさ
4 / 11

ますます結婚したくなりました。

しおりを挟む
ライアン様が結婚したくない理由・・・
ここを突破口にしなければいけないわ。

ソフィーは手にしていた紅茶をソーサーに戻し、視線をライアンに向けた。

「私の母は私が幼い頃に亡くなっている。父は後妻を迎えず、家の中の細かいことは、そこにいるメイドのジェーンに任せてきた。不自由は一切ない。むしろ、この状態を壊したくはない。よって今更妻を迎え、口出しされるのは煩わしい。以上だ。」

なるほど、妻に仕切られるのが嫌だということですね?
思ってたよりシンプルな答えでした。
でもそれなら・・・

「あの、私は口を出すつもりはないですし、仕切りませんよ?むしろそういう家のことをする時間が勿体ないから、結婚しないつもりだったくらいですもの。私なら妻にピッタリですよ?ジェーンさんに全てお任せして、ライアン様のお邪魔はしないし、一部屋だけ貸していただければ。あ、でもライアン様の顔は、定期的に見たいですけど。」

デメリットを潰すついでに、私のアピールもしておきました。
私の希望もちょろっと混ぜて。
それにしても、なんて理想的なのかしら。
家を守らずに好きなことが出来るなんて!

「いやいや、そんなに堂々と仕切らないと宣言されても・・・。何故君にとっての利点の話になっているんだ?」

バレてましたか。
そんな簡単にはいきませんよね。

「では、他にもあります?結婚したくない理由。」

ソフィーは前向きに訊いてみる。
こうなったら、とことんデメリットを潰す気満々である。

「そうだな、私は領地の経営をしているが、領地は国境に隣接しているんだ。君はうちの領地のことなど知らないと思うが。」

ふーんだ、どうせ何も知りませんよ。
そんな嫌味な言い方しなくたって・・・だから冷徹って言われ・・・
あら?
もしかして国境って言った??

「国境?つまり、貿易が盛んなのですね!?様々なものが隣国から入ってくるのですね!?だから珍しい種なども?」

興奮が止まらず畳み掛けるソフィーに、ライアンが動揺している。

「あ、ああ、そうだな。貿易も盛んだが、私は外交の仕事もしているから、直接出向くことが・・・」

「ええっ!!行くのですか?わわっ、凄いです!!私はずっと行ってみたくて。珍しい織物があるのです。いつか技法を学びたいと思っていて。いいなぁ。」

うっとりとした表情で羨ましそうにライアンを見るソフィーと対照的に、ライアンが情けない顔になる。
ライアンの冷徹な仮面は剥がれつつあった。

「君と話しているとペースが乱されるな。私と結婚すれば、連れていくことはもちろん可能だが、とにかく私は邪魔をされたくない。夜会でパートナーをするより、仕事を優先させたいんだ。」

「いいのでは?私はたまに隣国に連れて行っていただければ・・・」

「だから何度も言うが、君の利点を増やしてどうする。」

そうでした。
ライアン様の利点でしたね。
でも話せば話すほど、ライアン様が素晴らし過ぎるのがいけないと思います。

しかしこのままだと結婚してもらえない為、ソフィーも真面目に考えてみた。

「ライアン様、例えば外出や夜会などの際は、服装はどうやって決めているのですか?」

「服?そんなの面倒だから、パターンを決めて何着かを着回している。興味もないし、おかしくなければいいだろう。」

え?
そんな適当な。
この方は服の大切さと可能性を知らなさ過ぎるのでは?
でも、知らないってことは・・・

見つけましたよ!
私の活路を!!
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

美醜聖女は、老辺境伯の寡黙な溺愛に癒やされて、真の力を解き放つ

秋津冴
恋愛
 彼は結婚するときこう言った。 「わしはお前を愛することはないだろう」  八十を越えた彼が最期を迎える。五番目の妻としてその死を見届けたイザベラは十六歳。二人はもともと、契約結婚だった。  左目のまぶたが蜂に刺されたように腫れあがった彼女は左右非対称で、美しい右側と比較して「美醜令嬢」と侮蔑され、聖女候補の優秀な双子の妹ジェシカと、常に比較されて虐げられる日々。  だがある時、女神がその身に降臨したはイザベラは、さまざまな奇跡を起こせるようになる。  けれども、妹の成功を願う優しい姉は、誰にもそのことを知らせないできた。  彼女の秘めた実力に気づいた北の辺境伯ブレイクは、経営が破綻した神殿の借金を肩代わりする条件として、イザベラを求め嫁ぐことに。  結界を巡る魔族との戦いや幾つもの試練をくぐり抜け、その身に宿した女神の力に導かれて、やがてイザベラは本当の自分を解放する。  その陰には、どんなことでも無言のうちに認めてくれる、老いた辺境伯の優しさに満ちた環境があった。  イザベラは亡き夫の前で、女神にとある願いを捧げる。  他の投稿サイトでも掲載しています。

狼隊長さんは、私のやわはだのトリコになりました。

汐瀬うに
恋愛
目が覚めたら、そこは獣人たちの国だった。 元看護師の百合は、この世界では珍しい“ヒト”として、狐の婆さんが仕切る風呂屋で働くことになる。 与えられた仕事は、獣人のお客を湯に通し、その体を洗ってもてなすこと。 本来ならこの先にあるはずの行為まで求められてもおかしくないのに、百合の素肌で背中を撫でられた獣人たちは、皆ふわふわの毛皮を揺らして眠りに落ちてしまうのだった。 人間の肌は、獣人にとって子犬の毛並みのようなもの――そう気づいた時には、百合は「眠りを売る“やわはだ嬢”」として静かな人気者になっていた。 そんな百合の元へある日、一つの依頼が舞い込む。 「眠れない狼隊長を、あんたの手で眠らせてやってほしい」 戦場の静けさに怯え、目を閉じれば仲間の最期がよみがえる狼隊長ライガ。 誰よりも強くあろうとする男の震えに触れた百合は、自分もまた失った人を忘れられずにいることを思い出す。 やわらかな人肌と、眠れない心。 静けさを怖がるふたりが、湯気の向こうで少しずつ寄り添っていく、獣人×ヒトの異世界恋愛譚。 [こちらは以前あげていた「やわはだの、お風呂やさん」の改稿ver.になります]

メイドから家庭教師にジョブチェンジ~特殊能力持ち貧乏伯爵令嬢の話~

Na20
恋愛
ローガン公爵家でメイドとして働いているイリア。今日も洗濯物を干しに行こうと歩いていると茂みからこどもの泣き声が聞こえてきた。なんだかんだでほっとけないイリアによる秘密の特訓が始まるのだった。そしてそれが公爵様にバレてメイドをクビになりそうになったが… ※恋愛要素ほぼないです。続きが書ければ恋愛要素があるはずなので恋愛ジャンルになっています。 ※設定はふんわり、ご都合主義です 小説家になろう様でも掲載しています

【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした

楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。 仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。 ◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪ ◇全三話予約投稿済みです

身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)

柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!) 辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。 結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。 正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。 さくっと読んでいただけるかと思います。

【完結】氷の王太子に嫁いだら、毎晩甘やかされすぎて困っています

22時完結
恋愛
王国一の冷血漢と噂される王太子レオナード殿下。 誰に対しても冷たく、感情を見せることがないことから、「氷の王太子」と恐れられている。 そんな彼との政略結婚が決まったのは、公爵家の地味な令嬢リリア。 (殿下は私に興味なんてないはず……) 結婚前はそう思っていたのに―― 「リリア、寒くないか?」 「……え?」 「もっとこっちに寄れ。俺の腕の中なら、温かいだろう?」 冷酷なはずの殿下が、新婚初夜から優しすぎる!? それどころか、毎晩のように甘やかされ、気づけば離してもらえなくなっていた。 「お前の笑顔は俺だけのものだ。他の男に見せるな」 「こんなに可愛いお前を、冷たく扱うわけがないだろう?」 (ちょ、待ってください! 殿下、本当に氷のように冷たい人なんですよね!?) 結婚してみたら、噂とは真逆で、私にだけ甘すぎる旦那様だったようです――!?

料理スキルしか取り柄がない令嬢ですが、冷徹騎士団長の胃袋を掴んだら国一番の寵姫になってしまいました

さら
恋愛
婚約破棄された伯爵令嬢クラリッサ。 裁縫も舞踏も楽器も壊滅的、唯一の取り柄は――料理だけ。 「貴族の娘が台所仕事など恥だ」と笑われ、家からも見放され、辺境の冷徹騎士団長のもとへ“料理番”として嫁入りすることに。 恐れられる団長レオンハルトは無表情で冷徹。けれど、彼の皿はいつも空っぽで……? 温かいシチューで兵の心を癒し、香草の香りで団長の孤独を溶かす。気づけば彼の灰色の瞳は、わたしだけを見つめていた。 ――料理しかできないはずの私が、いつの間にか「国一番の寵姫」と呼ばれている!? 胃袋から始まるシンデレラストーリー、ここに開幕!

氷の公爵の婚姻試験

潮海璃月
恋愛
ある日、若き氷の公爵レオンハルトからある宣言がなされた――「私のことを最もよく知る女性を、妻となるべき者として迎える。その出自、身分その他一切を問わない。」。公爵家の一員となる一世一代のチャンスに王国中が沸き、そして「公爵レオンハルトを最もよく知る女性」の選抜試験が行われた。

処理中です...