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「『お前、誰やねん!』って言いたかった夜」
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夜中の2時。
月明かりが差し込む寝室で、蒼汰がうっすら寝返りを打った。
「……うぅ、タロウ……待って」
――タロウ?
誰、それ。
枕元でスマホ見ていた俺の手が、ピタッと止まった。
タロウ。
明らかに俺じゃない。
そんなあだ名でもないし、ペットでもないし……いや待て、どこの誰それ。
過去の男? いや、違うよな、でも……。
「……なぁ、蒼汰」
寝ぼけた蒼汰に声をかけてみたけど、返事はなく。
代わりにまた寝言。
「……タロウ、めっちゃすきやでぇ」
俺じゃない名前で「好きやで」はキツいって。
なんか胸がザワザワして、今夜は眠れなかった。
朝、キッチンでトースト焼いてる蒼汰に、ちょっと聞いてみる。
「なぁ、昨日……いや、夜中さ、変な夢でも見てた?」
「え? あ~、そうなんよぉ……なんか、すももちゃんに追いかけられる夢……」
「すもも?」
「悠真のおばあちゃんちの犬」
「うん、知ってる」
「んでなぁ、すももちゃんと一緒に……タロウが出てきて、なんか一緒に走ってたわ。あれタロウって……あれやん、俺のおばあちゃんちに昔おった犬」
「………………は?」
「……え、どしたん?」
思わずトーストを置いて、両肩つかんで蒼汰を凝視。
「タロウって犬の名前?」
「そやで? 悠真知らんかったっけ? 俺が小学生んときに死んでもうて……」
「……寝言で“タロウ、めっちゃすきやでぇ“っていって、俺すごい修羅場気分だった。」
「……あっ、ごめんっ!!」
蒼汰、めちゃくちゃ慌てて顔真っ赤になってる。
「え~うっそ、そんな……! や、犬! 犬やで!? ていうか、悠真めっちゃ真に受けてたん? かわいいなぁ~」
「笑うな。凄い気になって眠れなかったんだぞ」
「……そっか。じゃあ、お詫びのぎゅー、してもいい?」
「……許す」
くいっと腕を伸ばしてきた蒼汰に、自分からすっと抱きしめ返す。
あーあ。
なんかもう、こいつには敵わない。
月明かりが差し込む寝室で、蒼汰がうっすら寝返りを打った。
「……うぅ、タロウ……待って」
――タロウ?
誰、それ。
枕元でスマホ見ていた俺の手が、ピタッと止まった。
タロウ。
明らかに俺じゃない。
そんなあだ名でもないし、ペットでもないし……いや待て、どこの誰それ。
過去の男? いや、違うよな、でも……。
「……なぁ、蒼汰」
寝ぼけた蒼汰に声をかけてみたけど、返事はなく。
代わりにまた寝言。
「……タロウ、めっちゃすきやでぇ」
俺じゃない名前で「好きやで」はキツいって。
なんか胸がザワザワして、今夜は眠れなかった。
朝、キッチンでトースト焼いてる蒼汰に、ちょっと聞いてみる。
「なぁ、昨日……いや、夜中さ、変な夢でも見てた?」
「え? あ~、そうなんよぉ……なんか、すももちゃんに追いかけられる夢……」
「すもも?」
「悠真のおばあちゃんちの犬」
「うん、知ってる」
「んでなぁ、すももちゃんと一緒に……タロウが出てきて、なんか一緒に走ってたわ。あれタロウって……あれやん、俺のおばあちゃんちに昔おった犬」
「………………は?」
「……え、どしたん?」
思わずトーストを置いて、両肩つかんで蒼汰を凝視。
「タロウって犬の名前?」
「そやで? 悠真知らんかったっけ? 俺が小学生んときに死んでもうて……」
「……寝言で“タロウ、めっちゃすきやでぇ“っていって、俺すごい修羅場気分だった。」
「……あっ、ごめんっ!!」
蒼汰、めちゃくちゃ慌てて顔真っ赤になってる。
「え~うっそ、そんな……! や、犬! 犬やで!? ていうか、悠真めっちゃ真に受けてたん? かわいいなぁ~」
「笑うな。凄い気になって眠れなかったんだぞ」
「……そっか。じゃあ、お詫びのぎゅー、してもいい?」
「……許す」
くいっと腕を伸ばしてきた蒼汰に、自分からすっと抱きしめ返す。
あーあ。
なんかもう、こいつには敵わない。
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