「君と暮せば毎日がちょっといい日」

るみ乃。

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「ハンドクリ-ム」

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 最近、蒼汰の手がカサついているのが気になっていた。
「んー、なんか新しい製品があってないのかな…」
 まぁ、美容師あるあるだって笑っていたけれど、やっぱり蒼汰のためにハンドクリームを買いに行こうと決めた。

 店内は女の子でいっぱいだ……気合を入れて入ると、感じのいい店員さんが笑顔で対応してくれる。
「おすすめはこちらです」
 うん、いい香り……でも、ふと店員さんが
「彼女さんにですか?お二人で使うんですか?」
 なんて言った瞬間、少しドキッとしてしまう。
「あぁ、大切な人に…です」
 そう言いながら自分で顔を赤くしてしまう。

 迷いながらも、蒼汰の好きそうな、ほんのり甘くて優しい香りのハンドクリームを選ぶことができた。
(これで、喜ぶ顔が見れるな…)

 夜。ベッドに入り、蒼汰の手をそっと握る。
「手、出してみろ」
 そう言って、選んだハンドクリームを手に取り、蒼汰の手のひらをやさしくマッサージする。

「……んっ、気持ちいい…」
 小さくうっとりする声に、胸がぎゅっと熱くなる。
 ベッドで手のひらマッサージがひと段落したあと、蒼汰はうとうとしながら小さな声でつぶやく。

「……ねぇ、もう一回塗ってー……」

「は? もう十分だろ」
 思わず笑いながら突っ込むと、蒼汰は目を半分閉じたまま、にやっと甘える顔を見せる。

「いや、ほんまに。悠真の手、気持ちええねんもん…」
「仕方ないな…じゃあもう一回だけな」
 しょうがないな、と笑いながらもう一度クリームを手に取り、今度は親指一本ずつ丁寧に塗り込む。

「んっ、あぁ…悠真、もし貸して手フェチ…?」「はっ!? おい、今なんて…!」
 寝ぼけた蒼汰に突っ込みながらも、思わず吹き出しそうになる。
 でも、こうして無防備に甘えてくれる姿が、何より愛おしい。

「蒼汰、もう…恥ずかしいこと言うなよ」
「俺のために選んでくれたんやろ、悠真好き……」
 そういって俺の手のひらを握り返した……

 手を繋いだまま、ふたりでうとうと。
 ほんのり甘い香りと温もりに包まれて、夜は静かに流れていった。

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