「君と暮せば毎日がちょっといい日」

るみ乃。

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「ただいまが嬉しすぎた」蒼汰視点

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「ただいまー」
 玄関開けた瞬間やで?

 扉の向こうからふわっと腕が伸びてきて、そのままぎゅっと抱きしめられた。
 ふわっと温かい匂いがして、反射で
「うわっ!?」って声出たやん!
「蒼汰、おかえり。……寒かっただろ」
 そして耳元に落ち着いた声。
 あの低い声で言われるの、反則やって。びっくりと嬉しいの混ざって、
 たぶん俺、めちゃくちゃ変な顔してたと思う。

 そしたら悠真が、俺のほっぺ両手で挟んで、
「仕事お疲れ。……冷たいな」
 って、ちょっと眉下げて言うんよ。
 その言い方がまた優しくて、
 一瞬で体じゅうあったまった気がした。
 ずるいわ。
 帰宅一発目から落としにくるの、反則やって。

 夜ごはんはキムチ鍋。
 あったかい湯気越しに、
 ちょっと照れたみたいに笑う悠真……

 あぁ俺めっちゃ甘やかされてる……寒い日にこれ出てくるとか、
 もう好きの押し付けやん。

「ほら、先食べろよ」
 って俺の椀に具をよそってくれるし、
 熱いからってフーフーしてくれるし
 味もしみしみやし、体ぽかぽかなるし、
 なんかもう幸せすぎて怖い……

 途中で
「明日から連休やし、楽しもうな」
 ってさらっと言われて、
 また変な顔になったと思う。
 嬉しすぎると表情制御できへんねん俺。

 で、明日の予定確認しようと思ったら、
「どこ行くかは秘密」
 ってニヤッとされた。
 その顔、ずるい。

 絶対なんか考えてるやん。
「車で出かけるから、あとカメラ忘れるなよ」
 って言われて、
 もうそれだけでワクワク止まらん。
 俺の好きなとこ、ちゃんとわかってんねんな。

 写真撮って、笑って、美味しいもん食べて、横に悠真おって。
 それ想像しただけで、胸んとこぎゅーってなる……もぉ。

 ……でも今日一番嬉しかったんは、玄関で抱きしめられたあの瞬間。

 腕の温度も、家の匂いも、低い声の「おかえり」も、
 あれってただのスキンシップちゃうかった。

 “ここが、お前の帰ってくる場所やで”

 って、言われたみたいやってん。

 寒さで固まってた指先も、疲れも
 一気に溶けた……
 あぁ帰ってきたんやなって……
 これだけでもうめっちゃ嬉しかったんよ、俺。
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