「君と暮せば毎日がちょっといい日」

るみ乃。

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「帰りを待つ、らしくない俺」

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 今日から連休。
 ……けど、蒼汰は仕事に行ったから、家の中は静かだ。静かなんだけど、不思議と寂しいわけじゃなくて、この静けさの中で蒼汰のことを考えてる時間が、妙に好きなんだよな。

 洗濯物を畳んでる時も、
 キッチンを片付けてる時も、
 ふと「これ、帰ってきた蒼汰が見たら喜ぶかな」とか考えてしまう。
 ……昔の俺なら信じられない思考回路だ。

 俺は他人と暮らすなんて向いてないと思ってた。
 ひとりが気楽だし、誰かのリズムに合わせるのは得意じゃない。言葉にするのも苦手で、思ってることを全部抱え込んでしまうタイプだ。

 それなのに――蒼汰には、なぜか上手くいく。

 あいつは俺とは全然違う。
 素直で、明るくて、簡単に人を好きになって、距離が自然と近い。
 最初なんて本気で「無理だろ、この性格差」って思ってた。
 俺と真逆すぎて、理解できないって。

 ……でも、違った。

 あいつは“踏み込む”んじゃなくて、
 “寄り添う”感じで…
 俺が言葉にできない部分まで、勝手に察して、それを当たり前みたいに受け止めてくれて……

 そして、俺にしか見せない甘えたところ……あれは反則だ。あんな顔されたら、疲れてても全部どうでもよくなる。

 蒼汰はいつも「悠真が合わせてくれてる」なんて言うけど、本当は、俺のほうがあいつに引っ張られて救われてる。

 俺の世界に、あいつがそっと色を塗り足してくれたみたいに。

 だからかな。
 この連休は、蒼汰をどこに連れていけば一番笑うか、それを考えるだけで、胸の奥がじんわり温かくて楽しい気分。

 温泉もいいし、海でもいい。
 ただ遠出じゃなくても、近くのホテルでのんびりするだけでもいい。
 ……結局、どこに行ったって蒼汰が隣にいれば良い時間になるってわかってるから。

 あいつが帰ってきたら、
 玄関で「おかえり」って言って、
 そのまま抱き寄せて、
「連休、楽しもうな」って耳元で言ってやろう。

 きっと、あいつは、
 また俺にしか見せない顔をする。

 ほんと、蒼汰はずるい。
 こんなに、らしくない俺に変身させたんだから……
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