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「スィーツ断食宣言」
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冬の空気は、吸うだけで鼻がツ―ンとする。
スーパーへ向かう道を並んで歩く
「今日のご褒美スイーツ、1個だけやで。食べすぎたら太るやん?」
「……お前が言う?」
「冬は危険やねんでぇ。脂肪が仲間呼ぶ季節やからな」
どんな理屈だよ。
俺は苦笑しながら買い物カゴを押していた。
で、帰宅……
袋をテーブルに置き、中身を出していると。
ぽん。ぽん。ぽん。スイーツが3つ。
「……蒼汰?1個だけって言ったよな……」
「……うん」
「これ、絶対俺が野菜見てた時に入れただろ」
「いや? 勝手に……入ったんちゃうかな……?」
「スイーツが自立してカゴにダイブ?」
「冬限定やし?」
観念したように肩を落とした蒼汰は、
次の瞬間、指先をもじもじさせながら小声で言った。
「……寒かったから。甘いの欲しくなったんやもん」
理由、可愛すぎる。
「……わかったよ。一緒に食うか」
蒼汰の顔が、ぱあっと光ったみたいに明るくなる。
「やった! 悠真大す――むぐっ」
言いかけた口にスプーンを突っ込む。
「ほら、食え」
「んむっ……んま……!」
「うるさい」
ソファで並んで温かいお茶飲みながら、3つ全部二人で食べる。
食べ終えた蒼汰が、クリームの名残りを舐めつつ言った
「……決めたわ」
「何を」
「クリスマスケーキまで、甘いもん断食する」
俺は完全に目を瞬いた。
「お前が?」
「うん。俺が。えらいやろ?」
いや、ほんまにできるのか?
「急にどうした」
胸を張りつつ、蒼汰は得意げに言う。
「クリスマスケーキ、めっちゃ美味しく食べるためやん!
“甘いの久しぶり~!”って感動したいねん!」
……まあ、わからなくもない。
「ほんとにできる?」
「できる。悠真が見張ってくれたらもっとできる」
と言いながら、俺の腕にぴとっとくっついてくる。
「なぁ悠真、見張って?
誘惑されたら止めて?
お菓子買おうとしたら手ぇ引っ張って?
コンビニスイーツ見つめてたら抱っこして連れ戻して?」
……要求どんどん甘えてるだけになってる。
「見張りじゃなくて、甘やかされに来ただけじゃん」
「バレた?」
即答するな。
蒼汰は肩にもたれ、俺の頬をちょんっと指でつついてぽそっと言う。
「……クリスマスケーキ、悠真とふたりで食べるやん。
それまで我慢したら、もっと美味しいと思うねんけどなぁ~」
その声音が甘すぎて、思わずため息が漏れた。
「……じゃあ、見張ってやるよ」
「おぅ!」
嬉しさに任せて抱きついてきて、俺の胸に顔を埋める。
「悠真がご褒美くれたら……もっと我慢できる」
「ご褒美?」
「ぎゅーしてくれたら……できる」
……やっぱり甘いのは蒼汰本人だろ。
「はいはい。ぎゅってすればいいんだろ!」
冬の夜。
甘いものは封印するらしいけど――
蒼汰自身がいちばん甘いから、断食なんて成立しそうにない……
スーパーへ向かう道を並んで歩く
「今日のご褒美スイーツ、1個だけやで。食べすぎたら太るやん?」
「……お前が言う?」
「冬は危険やねんでぇ。脂肪が仲間呼ぶ季節やからな」
どんな理屈だよ。
俺は苦笑しながら買い物カゴを押していた。
で、帰宅……
袋をテーブルに置き、中身を出していると。
ぽん。ぽん。ぽん。スイーツが3つ。
「……蒼汰?1個だけって言ったよな……」
「……うん」
「これ、絶対俺が野菜見てた時に入れただろ」
「いや? 勝手に……入ったんちゃうかな……?」
「スイーツが自立してカゴにダイブ?」
「冬限定やし?」
観念したように肩を落とした蒼汰は、
次の瞬間、指先をもじもじさせながら小声で言った。
「……寒かったから。甘いの欲しくなったんやもん」
理由、可愛すぎる。
「……わかったよ。一緒に食うか」
蒼汰の顔が、ぱあっと光ったみたいに明るくなる。
「やった! 悠真大す――むぐっ」
言いかけた口にスプーンを突っ込む。
「ほら、食え」
「んむっ……んま……!」
「うるさい」
ソファで並んで温かいお茶飲みながら、3つ全部二人で食べる。
食べ終えた蒼汰が、クリームの名残りを舐めつつ言った
「……決めたわ」
「何を」
「クリスマスケーキまで、甘いもん断食する」
俺は完全に目を瞬いた。
「お前が?」
「うん。俺が。えらいやろ?」
いや、ほんまにできるのか?
「急にどうした」
胸を張りつつ、蒼汰は得意げに言う。
「クリスマスケーキ、めっちゃ美味しく食べるためやん!
“甘いの久しぶり~!”って感動したいねん!」
……まあ、わからなくもない。
「ほんとにできる?」
「できる。悠真が見張ってくれたらもっとできる」
と言いながら、俺の腕にぴとっとくっついてくる。
「なぁ悠真、見張って?
誘惑されたら止めて?
お菓子買おうとしたら手ぇ引っ張って?
コンビニスイーツ見つめてたら抱っこして連れ戻して?」
……要求どんどん甘えてるだけになってる。
「見張りじゃなくて、甘やかされに来ただけじゃん」
「バレた?」
即答するな。
蒼汰は肩にもたれ、俺の頬をちょんっと指でつついてぽそっと言う。
「……クリスマスケーキ、悠真とふたりで食べるやん。
それまで我慢したら、もっと美味しいと思うねんけどなぁ~」
その声音が甘すぎて、思わずため息が漏れた。
「……じゃあ、見張ってやるよ」
「おぅ!」
嬉しさに任せて抱きついてきて、俺の胸に顔を埋める。
「悠真がご褒美くれたら……もっと我慢できる」
「ご褒美?」
「ぎゅーしてくれたら……できる」
……やっぱり甘いのは蒼汰本人だろ。
「はいはい。ぎゅってすればいいんだろ!」
冬の夜。
甘いものは封印するらしいけど――
蒼汰自身がいちばん甘いから、断食なんて成立しそうにない……
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