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「サプライズは別腹で」
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「今年のプレゼントは、必要なもん限定ってのもええんちゃう?」
家を出る前、蒼汰がそう言いだした。
「実用品な。生活に使うやつ、どう?」
「了解」
そうして、俺たちは昼のショッピングモールに来ていた。
人の多さは覚悟してたけど、思った以上。
「なぁ悠真」
「なに?」
「プレゼント、別行動で探そか?」
「迷子になる未来しか見えない……」
即答すると、蒼汰はむっとした顔をする。
「失礼やな。ちゃんと戻ってこれるし」
「前も文房具売り場で消えただろ」
「あれは不可抗力」
不可抗力の意味、あとで調べ直せ。
結局、二人並んで店を回ることになった。
蒼汰が手に取ったのは、もこもこのルームソックス。
「……あったかそうやな」
「冬、キッチンの床冷えるやろ?」
「冷えるな」
自然と、“俺たちの家”の光景が頭に浮かぶ。
「どっちの色が好き?」
「……それ、ペアだろ?」
「実用品やん」
そう言って、蒼汰はちょっと嬉しそうに笑った。
一方で俺は、別の店で手袋を手に取る。
「これどう?」
「手袋?」
「蒼汰用」
「俺、持ってんで?」
「薄いやつだろ。夜、指冷たい」
一瞬、蒼汰が黙る。
「……よう見てんなぁ」
「一緒に暮らしてるからな」
結局、その手袋は色違いで二つ。
なぜか俺の分も、当然みたいにカゴに入っていた。
「実用品縛りって、なんか……ペア用品増えてない?」
「増えてるな」
レジに向かいながら、蒼汰がぽつりと言う。
「一緒に住むと、プレゼントってこうなんのかなぁ」
「生活の延長ってことか?」
「夢ないと思った?」
俺は首を振った。
「いや、俺たちらしい。俺と蒼汰のスキが詰まった家だからな……」
「なに?……こっちが照れるやん……」
外に出ると、冷たい風。
蒼汰が自然に俺の腕に寄ってくる。
「寒い、手袋!」
「クリスマスまで我慢しろ、その代わり……」
俺は、指先だけ蒼汰の手に触れる。
「その代わり……なに?」
「……サプライズプレゼントは別でな」
「うわぁ、俺もめっちゃ思ってたおなじこと!!」
「え?」
目を合わせて、同時に笑う。
「これは、これで、クリスマスの日は、サプライズ・プレゼント交換!だな」
「うん、サプライズは別腹ってやつやな!」
必要なものは一緒に選んで、
本当に伝えたい気持ちは、サプライズで。
クリスマスまで、あと少し。
同棲カップルのプレゼント事情は、今日も平和に、甘く進行中。
家を出る前、蒼汰がそう言いだした。
「実用品な。生活に使うやつ、どう?」
「了解」
そうして、俺たちは昼のショッピングモールに来ていた。
人の多さは覚悟してたけど、思った以上。
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「なに?」
「プレゼント、別行動で探そか?」
「迷子になる未来しか見えない……」
即答すると、蒼汰はむっとした顔をする。
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不可抗力の意味、あとで調べ直せ。
結局、二人並んで店を回ることになった。
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「……あったかそうやな」
「冬、キッチンの床冷えるやろ?」
「冷えるな」
自然と、“俺たちの家”の光景が頭に浮かぶ。
「どっちの色が好き?」
「……それ、ペアだろ?」
「実用品やん」
そう言って、蒼汰はちょっと嬉しそうに笑った。
一方で俺は、別の店で手袋を手に取る。
「これどう?」
「手袋?」
「蒼汰用」
「俺、持ってんで?」
「薄いやつだろ。夜、指冷たい」
一瞬、蒼汰が黙る。
「……よう見てんなぁ」
「一緒に暮らしてるからな」
結局、その手袋は色違いで二つ。
なぜか俺の分も、当然みたいにカゴに入っていた。
「実用品縛りって、なんか……ペア用品増えてない?」
「増えてるな」
レジに向かいながら、蒼汰がぽつりと言う。
「一緒に住むと、プレゼントってこうなんのかなぁ」
「生活の延長ってことか?」
「夢ないと思った?」
俺は首を振った。
「いや、俺たちらしい。俺と蒼汰のスキが詰まった家だからな……」
「なに?……こっちが照れるやん……」
外に出ると、冷たい風。
蒼汰が自然に俺の腕に寄ってくる。
「寒い、手袋!」
「クリスマスまで我慢しろ、その代わり……」
俺は、指先だけ蒼汰の手に触れる。
「その代わり……なに?」
「……サプライズプレゼントは別でな」
「うわぁ、俺もめっちゃ思ってたおなじこと!!」
「え?」
目を合わせて、同時に笑う。
「これは、これで、クリスマスの日は、サプライズ・プレゼント交換!だな」
「うん、サプライズは別腹ってやつやな!」
必要なものは一緒に選んで、
本当に伝えたい気持ちは、サプライズで。
クリスマスまで、あと少し。
同棲カップルのプレゼント事情は、今日も平和に、甘く進行中。
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