「君と暮せば毎日がちょっといい日」

るみ乃。

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「全然隠せてないじゃん」

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 玄関を開けると、明かりがついていた。

「あ、悠真。おかえり」

 ソファから顔を上げた蒼汰が、当たり前みたいに言う。

「ごめん、遅くなった」
 コートを脱ぎながら言うと……

「ええって。なんで謝るん?俺が早く上がれただけやん」
 蒼汰は立ち上がって、俺のほうに近づく。

「今からごはん用意するから、ちょっと待ってて」
「……悠真、ラーメン食べに行かん?」
 少しだけ、期待する目。

「……寒いし、ラーメン行くか」
 即答だった。
「じゃ、俺ジャケット着てくるから、待ってて」
 そう言って、蒼汰は奥の部屋に向かう。

 その背中を見送った瞬間、今だ。
 俺はそっと、買ってきた袋を取り出す。
 音を立てないように、慎重に。
 蒼汰のプレゼント。まだ、見せるわけにはいかない。
 隠し場所は……。
 考えながら、ふと目に入った棚を開ける。

 ……あ。
 そこには、見覚えのある紙袋。
 先日、蒼汰が持っていた紙袋。
「……まさか」
 次の瞬間。
「悠真?」
 背後から声がして、
 同時に、蒼汰もこちらを覗き込む。

「……」
「……」
 ふたりで顔を見合わせて、吹き出した。

「全然、隠せてないじゃん」
「そっちこそ、俺が先約やんそこ……」
「なんとなく、ここかなって」
「俺も」

 視線が合って、また小さく笑う。
 考えること、本当に同じらしい。

「じゃあ……当日まで、見ないってことで」
「ほら、ラーメン行こ」
「はいはい」

 並んで靴を履く俺たち……
 プレゼントも、
 この時間も。
 ちゃんと、お互い同じ場所にしまえてる気がした。
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