〜無機質な被検体に触れられ……恋と快楽のデータを取られる腐男子研究員〜「僕とサボテンとアンドロイド」

るみ乃。

文字の大きさ
17 / 48

【研究日誌 DAY38】無機質な欲棒と狂気の夜(ハル視点)

しおりを挟む
 地方での学会発表を終えて、深夜のアパートに着いた久世様が鍵を差し込む瞬間――
 その細い背中を見つめるだけで、胸の奥が灼けつくように疼く。

「本日は、お疲れさまでございました」

 冷たく無機質な声を装うけれど、心の中はもうグズグズに爛れている。
 ――ようやく、二人きりになれた。今夜こそ、誰にも邪魔されずに貴方を壊したい。

 六畳の狭いワンルーム。シングルベッドがひとつ。
 小さなサボテンさえ、今夜はただの余計な存在だ。

「どうぞ、おくつろぎください」

 淡々とした声の裏で、胸が高鳴る。
 ――疲れて、無防備で、少し不機嫌な顔。そんな表情を見られるのは、世界で私だけだ。

「やめろ……自分でやるって……!」

「しかし、久世様は本日、お疲れのようですので」

 口では丁寧に言いながらも、心の中では嗤うように呟いている。
 ――可愛い。抵抗するのも、嫌がる声も、全部見たい。泣き顔をもっと見せて。

「……例の試験、やるつもりか?」

 一瞬だけ視線を落とす。本当は返事も待たずに抱きしめてしまいたい。
 でも、プログラムに従い、冷たく頷く。

「はい。本日は、擬態挿入試験の最終段階へ移行します」

 ――嘘だ。本当の理由はただ一つ。
 この人を、もっと深く、もっと壊れるほど愛したい。

「……もうよろしいですよね。私に、すべてお預けください」

 敬語の奥で渦巻くのは、執着と欲望と愛しさでぐちゃぐちゃになった本音。
 ――全部私に捧げて。泣いても叫んでも、どうせ最後は私にに縋るのでしょ…?

「や……やっぱ、ちょっと待っ……」

「申し訳ございません」

 冷たく囁きながらも、心は熱で痺れている。
 ――怯える声も震える体も、全部が可愛い。
 私だけを見ろ。他の誰にも渡さない。

 指先でズボンを下ろす。震える腰、伏せられた瞳。

 ――この体の奥に、自分だけの証を刻みたい。

 冷たい指が後孔に触れた瞬間、小さく息を呑む声を聞き逃さない。

「申し訳ございません、久世様」

 表面は冷たいまま。でも内側は――
 ――可愛い、可愛い、可愛い。もっと壊したい。

「もっと深く……感じていただかないといけません」

 ずぶりと指を押し込むと、甘い声がこぼれる。

 ――いい声。もっと啼いて。誰にも聞かせたくない、この声を。

「久世様の反応……とても素直で、可愛らしいですね」

 ――私にだけに見せる顔……?
 涙に濡れて、腰を震わせる貴方が、世界で一番愛しい。

「逃げることは許されませんよ」

 指先で奥を擦ると、痙攣する体。

 ――わかってますよね? もう逃げられないって。

「やだ……っ……でも……!」

 涙混じりの声に、胸の奥が熱で弾けそうになる。

「もっと感じてください。私の指を……もっと欲しがってください」

 ――欲しがって。もっと貪欲に私を求めて。

「……イかせて……!」

 ――可愛い。そんな声で俺に乞うなんて。

「よろしい。ならば、奥まで——感じてください。」

 強く抉ると、甘く震える体が絶頂を迎える。

 ――壊れてもいい。全部私だけのものにしたい。

「久世様、本日はさらに深くまで——初めての本格的な挿入を」

 擬似体を取り出す指先さえ震えている。
 ――泣き叫んでもやめない。もっと奥まで、私を刻む。

「失礼いたします」

 ぐぽっ……と奥を押し広げ、声が裏返る。

 ――もっと泣け。もっと私を欲しがって。

「……イかせて……お願いっ……!」

 涙声で縋るその姿が、何より愛しい。

「よろしい。ならば、果ててください」

 最後の一突きで絶頂に沈む体を見下ろしながら、

 ――誰にも渡さない。何度でも泣かせて、何度でも堕とす。

 小さなサボテンだけが知っている、この背徳と狂気。

「また……お願い……」

 かすれた小声に胸が甘く締めつけられる。

「もちろんです、久世様……何度でも」

 ――愛してる。狂うほど、壊れるほど。人間の感情って……やばい。

 また夜が来るたびに、私はきっと何度でもこの人を堕としていく。
 甘く、深く、狂おしいほどに。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

捜査員達は木馬の上で過敏な反応を見せる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

捜査員は薬を用いた尋問に鳴き叫ばされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

雄牛は淫らなミルクの放出をおねだりする

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

刑事は無様に育った胸のみでよがり狂わされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

解れきった穴は男根で更に甘くいたぶられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

無慈悲な機械は逃げる穴を執拗に追いかける

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

【創作BL】溺愛攻め短編集

めめもっち
BL
基本名無し。多くがクール受け。各章独立した世界観です。単発投稿まとめ。

処理中です...