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『銀の守り手と黒曜の皇子』
灰色の銀(黒曜視点)
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夜明けの気配が、
薄く帳を染めはじめていた。
白銀の髪は光を失い、
月白だったはずの色は鈍い灰へと沈んでいる。
その肌には、昨夜刻まれた無数の赤い跡が残り
いや、それだけではない。
黒い穢れが、彼の身体を静かに侵していた。
俺の毒だ。
昨夜、確かに白銀はそれを受け入れた。
俺を生かすために。
迷いもなく、自分のすべてを差し出して。
「……白銀……」
声が震える。
目を伏せたままの俺を見て、白銀はかすかに笑った。
「私は……あなたに、ずっとこうして愛されたかったのです」
弱々しい声なのに、どこか誇らしげだった。
「わたしの、願い……叶いました」
そう言って、白銀は微笑む。
その笑顔が、あまりにも穏やかで……
胸が張り裂けそうになる。
「……すまない……」
絞り出すように言うと、白銀は不思議そうに首を傾げた。
「何が、ですか……?」
そして、そっと俺の頬に触れる。
「私は……今が、一番幸せなんです。そんな顔、しないでください」
抱きしめると、まだ昨夜の熱が、
二人の身体に微かに残っていた。
それが、余計に残酷だった。
「私は……あなたの悲しみになりたくない……」
白銀は息を整えるように一度、深く息を吸う。
「……あと、もう少しだけ……」
そう囁いて、彼は俺の唇に口づけを重ねた。
細い腕が首に回る。
だが、その力は次第に抜けていき、指先が静かに落ちる。
「白銀……!」
名を呼ぶと、彼はもう一度だけ、ほんのわずかに微笑んだ。
夜が、完全に明ける。
その光の中で、俺は理解していた。
この温もりを、
この罪を、
この愛を……一生、背負って生きていくのだと。
薄く帳を染めはじめていた。
白銀の髪は光を失い、
月白だったはずの色は鈍い灰へと沈んでいる。
その肌には、昨夜刻まれた無数の赤い跡が残り
いや、それだけではない。
黒い穢れが、彼の身体を静かに侵していた。
俺の毒だ。
昨夜、確かに白銀はそれを受け入れた。
俺を生かすために。
迷いもなく、自分のすべてを差し出して。
「……白銀……」
声が震える。
目を伏せたままの俺を見て、白銀はかすかに笑った。
「私は……あなたに、ずっとこうして愛されたかったのです」
弱々しい声なのに、どこか誇らしげだった。
「わたしの、願い……叶いました」
そう言って、白銀は微笑む。
その笑顔が、あまりにも穏やかで……
胸が張り裂けそうになる。
「……すまない……」
絞り出すように言うと、白銀は不思議そうに首を傾げた。
「何が、ですか……?」
そして、そっと俺の頬に触れる。
「私は……今が、一番幸せなんです。そんな顔、しないでください」
抱きしめると、まだ昨夜の熱が、
二人の身体に微かに残っていた。
それが、余計に残酷だった。
「私は……あなたの悲しみになりたくない……」
白銀は息を整えるように一度、深く息を吸う。
「……あと、もう少しだけ……」
そう囁いて、彼は俺の唇に口づけを重ねた。
細い腕が首に回る。
だが、その力は次第に抜けていき、指先が静かに落ちる。
「白銀……!」
名を呼ぶと、彼はもう一度だけ、ほんのわずかに微笑んだ。
夜が、完全に明ける。
その光の中で、俺は理解していた。
この温もりを、
この罪を、
この愛を……一生、背負って生きていくのだと。
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