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蛇が住む空き家での奇妙な怪奇現象
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近所に空き家がある。
もう10年以上空き家の状態だ。
そこに、蛇が現れるようになった。
長くて大きな蛇だ。
2mはあると思う。
そんな蛇が、いつも玄関前に鎮座する。
そして、2つに割れた舌をシュルッシュルルッと音を出しながら動かす。
そんなある日。
空き家の前を通った時、蛇と目が合った。
真っ赤な目で。
「なんかヤバいな」
そう思った俺は、足早に空き家の前を通り過ぎた。
「蛇を見ちゃいけない…」と、お経のように唱えながら。
だが、見ちまった。
蛇の目を。
俺はその目に引き込まれてしまう。
気づけば空き家の中に入っていた。
家の中に入ると、さっきまで人が住んでいたかのように生活感がある。
「おかしいな。10年以上は誰も住んでないよな?」
なのに、ついさっきまで、人がそこにいたかのような気配がする。
おかしいな。
そう思いながら、家の中を歩いていると・・・
奥の部屋から人の声がしてくる。
「え?!人の声?空き家だよね?」
軽くパニックってると、奥の部屋のドアが開いた。
そこから顔の白い女がこっちを見てる。
俺はその姿を見て身震いした。
肌は蛇のようにウロコ状。
先が割れた舌をシュルシュルっと出す。
そして、女は俺にゆっくりと手招きをしたんだ。
「おいで」と。
「やだ、やだあああ!!!」
叫び声をあげて、俺は逃げ出そうと後ろを向いた。
その瞬間、女は地べたを這うように、俺に近寄って来た。
俺は恐怖で身動きがとれない。
女は驚くほどの速さで巻きついてくる。
「うっ、うううっ」
そして、どんどん力を入れてきたんだ。
「く、苦しいっ・・・」
俺は息苦しさと、骨の折れるような痛みでもがき、苦しんだ。
バキッ、バキバキッ。
とうとう俺の腕と足の骨が悲鳴をあげる。
「ふわああああっ!!痛い!」
「大丈夫ですか?!大丈夫ですかっ!」
誰かが俺に声をかけてきた。
目を開けると、救急隊のような格好をした人が見える。
「人が倒れていると、通行人から電話が入りまして」
「そ、そうですか・・・」
俺は仰向けに寝ていたが、起きようと腕に力を入れた。
「うっ、うう」
激痛が走った。
「あっ、動かないでください!!骨折していますので」
「骨折?!」
「ええ」
救急隊が言うは、階段から落ちて、腕と足を折ったのだろうと。
「違う!俺は蛇のような女に巻きつかれて、骨を折られたんだ!」
とは言えなかった。
担架で担がれ、救急車に乗せられた。
その時、俺は見ちまったんだ。
巻きついてきた女が玄関前に立っている姿を。
それから3ヵ月後。
退院して家に帰ると、「あの空き家、取り壊されたわ」
母さんが教えてくれた。
よかった・・・
あの女とはもう会うこともないだろう。
だが、俺は知らなかった。
家の庭に、あの蛇がいることを。
もう10年以上空き家の状態だ。
そこに、蛇が現れるようになった。
長くて大きな蛇だ。
2mはあると思う。
そんな蛇が、いつも玄関前に鎮座する。
そして、2つに割れた舌をシュルッシュルルッと音を出しながら動かす。
そんなある日。
空き家の前を通った時、蛇と目が合った。
真っ赤な目で。
「なんかヤバいな」
そう思った俺は、足早に空き家の前を通り過ぎた。
「蛇を見ちゃいけない…」と、お経のように唱えながら。
だが、見ちまった。
蛇の目を。
俺はその目に引き込まれてしまう。
気づけば空き家の中に入っていた。
家の中に入ると、さっきまで人が住んでいたかのように生活感がある。
「おかしいな。10年以上は誰も住んでないよな?」
なのに、ついさっきまで、人がそこにいたかのような気配がする。
おかしいな。
そう思いながら、家の中を歩いていると・・・
奥の部屋から人の声がしてくる。
「え?!人の声?空き家だよね?」
軽くパニックってると、奥の部屋のドアが開いた。
そこから顔の白い女がこっちを見てる。
俺はその姿を見て身震いした。
肌は蛇のようにウロコ状。
先が割れた舌をシュルシュルっと出す。
そして、女は俺にゆっくりと手招きをしたんだ。
「おいで」と。
「やだ、やだあああ!!!」
叫び声をあげて、俺は逃げ出そうと後ろを向いた。
その瞬間、女は地べたを這うように、俺に近寄って来た。
俺は恐怖で身動きがとれない。
女は驚くほどの速さで巻きついてくる。
「うっ、うううっ」
そして、どんどん力を入れてきたんだ。
「く、苦しいっ・・・」
俺は息苦しさと、骨の折れるような痛みでもがき、苦しんだ。
バキッ、バキバキッ。
とうとう俺の腕と足の骨が悲鳴をあげる。
「ふわああああっ!!痛い!」
「大丈夫ですか?!大丈夫ですかっ!」
誰かが俺に声をかけてきた。
目を開けると、救急隊のような格好をした人が見える。
「人が倒れていると、通行人から電話が入りまして」
「そ、そうですか・・・」
俺は仰向けに寝ていたが、起きようと腕に力を入れた。
「うっ、うう」
激痛が走った。
「あっ、動かないでください!!骨折していますので」
「骨折?!」
「ええ」
救急隊が言うは、階段から落ちて、腕と足を折ったのだろうと。
「違う!俺は蛇のような女に巻きつかれて、骨を折られたんだ!」
とは言えなかった。
担架で担がれ、救急車に乗せられた。
その時、俺は見ちまったんだ。
巻きついてきた女が玄関前に立っている姿を。
それから3ヵ月後。
退院して家に帰ると、「あの空き家、取り壊されたわ」
母さんが教えてくれた。
よかった・・・
あの女とはもう会うこともないだろう。
だが、俺は知らなかった。
家の庭に、あの蛇がいることを。
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