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始まらない御伽噺
9.変わった日常
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一度触れてしまうと、枷が外れてしまったんだろう。
立場や演技で許され続けてしまうのも、戻せない原因だと思う。
触れ方をより恋人らしく濃密にするが、
どんな理由であれ、拒まれない姫羅。
色んな事を言い訳に、それでも良いと、
抑えることを諦めてしまった。
夕食を食べた後は、読書の時間が恒例になった。
「これが、最終巻です」
膝の上に乗せても抵抗しない姫羅。
むしろ、慣れてきたのか照れよりも、
甘えてくるような仕草も見え始めていた。
「あっという間でしたね」
「そうですね。彼らの最後を見届けますか」
「はい」
ゆっくりと、めくられていくページ。
片想いの彼が女性へ告白をした後、"数年後"と"二人が繋いである手"が描かれて終わった。
「続きは、ないんですか?」
「彼らの子孫が描かれた話が、番外編で一冊でてました」
俺の答えに何かを考えている姫羅。
もし、読むならと借りた本を思い出す。
手が届くところへ置いてあるので、場所を示すのはだった。
「続きが気になるなら、読みますか?」
「あるんですか?」
「御主人は、揃えていたようです。
読み終わる見込みを伝えると、貸してくれました」
貸してくれた御主人に感謝した。
本をじっと見つめる姫羅は、読みたそうにしている。
おかげで、明日も一緒に過ごせる名目ができた。
「続きは、明日です。今日は寝ます」
「はい」
姫羅を横抱きにして持ち上げると部屋まで連れる。
ベッドへおろすと、口づけをねだってくる。
姫羅の頬に片手を添えて応えると、
俺の首に腕を回され、さらに深くなる。
呼吸が辛そうなので離れると、
姫羅は名残惜しむように俺を見つめている。
「強請るほど、いいですか?」
「…!それは、その…はい」
火照る頬をさらに赤く染めてうなずいた姫羅。
意図は分からないが、情欲を煽るような言動に息をのむ。
「意味、わかってます?」
「…はい。理由は分からないけど、心地よいです」
考えてもいなかった答えに驚く。
今後を考えると、悪いことではない。
拒まれるよりは、受け入れてもらった方が良いに決まっている。
無理やりは夫婦であれ、犯罪だ。
「良いことです。
共に時間を過ごす互いに求められる要素の一つですから。
それに。
どうせなら、心地いい方がいいです」
服の上から腹の中心をなぞると、
姫羅から甘い声がこぼれて体が跳ねた。
「ぅ…ん。そう、ですね。
演技もより本物らしくなりますから。
和真となら、孫を要求されても乗り越えられるかもしれません」
「そう、ですか。よかったです。
夫婦になれば…いえ。
今でも、勝手に期待されているかもしれませんからね」
演技だと平然と言う姫羅に安堵して、落胆する。
自分が望んだ結果なのに、演技の先を淡く期待をしている自分もいる。
自分勝手でしかない感情は、ほとんど殺さなければいけない。
姫羅が求めているのは、本気らしく見える演技なんだから。
「そうですね。
和真は、その…私として心地いいのですか?」
「心地いいですよ。
俺は、姫羅だからします。全て」
腰をそっと撫でると、姫羅が反応する。
息をつめ、顔を赤くしている。
これ以上、傍にいるのは危ない。
「そう、ですか。
あなたが夫になる人でよかったです」
「そろそろ、寝ます。おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
離れた腕の温度が恋しくなるが、
自ら危険なところへ行くほど落ちぶれてはいない。
姫羅の部屋を出て、自室へ戻った。
何でもいいから絆されている姫羅に戸惑うが、
嬉しさが勝る。
どうしようもない欲を抱えて、明日のために今日も眠る。
立場や演技で許され続けてしまうのも、戻せない原因だと思う。
触れ方をより恋人らしく濃密にするが、
どんな理由であれ、拒まれない姫羅。
色んな事を言い訳に、それでも良いと、
抑えることを諦めてしまった。
夕食を食べた後は、読書の時間が恒例になった。
「これが、最終巻です」
膝の上に乗せても抵抗しない姫羅。
むしろ、慣れてきたのか照れよりも、
甘えてくるような仕草も見え始めていた。
「あっという間でしたね」
「そうですね。彼らの最後を見届けますか」
「はい」
ゆっくりと、めくられていくページ。
片想いの彼が女性へ告白をした後、"数年後"と"二人が繋いである手"が描かれて終わった。
「続きは、ないんですか?」
「彼らの子孫が描かれた話が、番外編で一冊でてました」
俺の答えに何かを考えている姫羅。
もし、読むならと借りた本を思い出す。
手が届くところへ置いてあるので、場所を示すのはだった。
「続きが気になるなら、読みますか?」
「あるんですか?」
「御主人は、揃えていたようです。
読み終わる見込みを伝えると、貸してくれました」
貸してくれた御主人に感謝した。
本をじっと見つめる姫羅は、読みたそうにしている。
おかげで、明日も一緒に過ごせる名目ができた。
「続きは、明日です。今日は寝ます」
「はい」
姫羅を横抱きにして持ち上げると部屋まで連れる。
ベッドへおろすと、口づけをねだってくる。
姫羅の頬に片手を添えて応えると、
俺の首に腕を回され、さらに深くなる。
呼吸が辛そうなので離れると、
姫羅は名残惜しむように俺を見つめている。
「強請るほど、いいですか?」
「…!それは、その…はい」
火照る頬をさらに赤く染めてうなずいた姫羅。
意図は分からないが、情欲を煽るような言動に息をのむ。
「意味、わかってます?」
「…はい。理由は分からないけど、心地よいです」
考えてもいなかった答えに驚く。
今後を考えると、悪いことではない。
拒まれるよりは、受け入れてもらった方が良いに決まっている。
無理やりは夫婦であれ、犯罪だ。
「良いことです。
共に時間を過ごす互いに求められる要素の一つですから。
それに。
どうせなら、心地いい方がいいです」
服の上から腹の中心をなぞると、
姫羅から甘い声がこぼれて体が跳ねた。
「ぅ…ん。そう、ですね。
演技もより本物らしくなりますから。
和真となら、孫を要求されても乗り越えられるかもしれません」
「そう、ですか。よかったです。
夫婦になれば…いえ。
今でも、勝手に期待されているかもしれませんからね」
演技だと平然と言う姫羅に安堵して、落胆する。
自分が望んだ結果なのに、演技の先を淡く期待をしている自分もいる。
自分勝手でしかない感情は、ほとんど殺さなければいけない。
姫羅が求めているのは、本気らしく見える演技なんだから。
「そうですね。
和真は、その…私として心地いいのですか?」
「心地いいですよ。
俺は、姫羅だからします。全て」
腰をそっと撫でると、姫羅が反応する。
息をつめ、顔を赤くしている。
これ以上、傍にいるのは危ない。
「そう、ですか。
あなたが夫になる人でよかったです」
「そろそろ、寝ます。おやすみなさい」
「はい。おやすみなさい」
離れた腕の温度が恋しくなるが、
自ら危険なところへ行くほど落ちぶれてはいない。
姫羅の部屋を出て、自室へ戻った。
何でもいいから絆されている姫羅に戸惑うが、
嬉しさが勝る。
どうしようもない欲を抱えて、明日のために今日も眠る。
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