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【閨】二人の夜~初めての契り
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上半身が露になった江の体を、神無月のひんやりした空気が包む。わずかに差し込む夜半の月の光に、雪のように白い体が、なまめかしく浮かび上がった。
その美しさに秀勝は息を飲む。
闇に溶け込むつややかな漆黒の髪、ごくほのかに桜色をおびた白いなめらかな肌。命を呼び込む紅の口許。
「……私は果報者じゃ」
秀勝は深い息と共にそう呟くと、 「美しい」と言うかわりに、再び江の胸のふくらみに唇を這わせた。同時に、もう片方の胸のふくらみには、形を確認するように、ゆっくりと手を這わせる。
秀勝は待っていた。江に女の色が現れるのを。
江の息が次第に大きくなり、秀勝が触れているふくらみが大きく上下する。
江の声が、女子から女人へと変わろうとしているのを、秀勝は聴いた。
(ほころんできたか…。そろそろよいやもしれぬ)
江の体を丁寧に味わいながら、秀勝は思った。
(拒まれたときは、またーからじゃ)
そう思いながら、秀勝の片手は、江の夜着の裾を割って滑り込む。江が息を呑んだ。が、拒む気配はない。
秀勝は満足そうに微笑んだ。
顔を赤らめ、目を閉じている江のまぶたに口づけながら、秀勝は柔らかな若草の茂みを探る。江は息をつめ、体をまた固くしていた。
「怖いか?江?」
「…はい…」
江は、素直に小さく返事をした。
「そうか」
秀勝が手を止めようとしたとき、江が再び口を開いた。
「……けれど、私は秀勝さまの妻になりとうございます……。秀勝さまの妻にしてくださりませ」
秀勝の心が震えた。女子と床を共にして心が震えたのは初めてであった。
「江……そなたはよき女子じゃ。私は果報者じゃ」
秀勝はそういうと、己の帯をほどき、夜着を脱ぐと、冷えた江の上半身にかけた。ここ数日で慣れ親しんだ秀勝の匂いに、江の躰がほどける。
秀勝は、全身の血がたぎりそうになるのを、ひんやりした空気で押さえた。
(まだじゃ。今少し……)
秀勝は今一度、しっとりした茂みを探る。そこは湿り気を帯びてはいたが、己の猛々しいものを受け入れられるほど、潤ってはいなかった。
秀勝の指が谷間に忍び、小さな固い突起をとらえる。江の体がピクンと動いた。秀勝は構わず、ゆっくりと丹念にその突起を指で弄ぶ。
「あ…秀勝さま……」
江は、自分の体の変化に戸惑っていた。秀勝に触られているところから、ジンジンと甘い疼きがする。息が切なく弾む。体の芯が熱くなり、とろとろととろけるような感じがする。
「江、案ずるな。これは、私を受け入れる準備じゃ。そなたが私を愛しいと思うてくれておる印じゃ」
江が甘い吐息を漏らしながら、こっくりと頷く。それを見て、秀勝の指の動きが激しくなった。
江の体に甘美な疼きが絶え間なく拡がる。唇を噛み締めても漏れてしまう短く高い女の声が出るのを、江は秀勝の夜着をきつく握りしめて堪えていた。
(咲きほころんだか……)
江の仕草は女の気配を見せていた。泉も、十分に潤っている。
秀勝は江の足を膝立て、そっと開いた。
そのまま江の体に覆い被さり、耳元で囁く。
「江、契るぞ。苦しければ、申せ」
江が黙って頷いた。
秀勝は熱い己を、江の泉にゆっくりと沈める。
(きつい…。あれほど溢れていても未通女とはこうもきついものか……。江は耐えられるだろうか)。
辛抱強く待ったせいか、己のものは、今までになく猛々しかった。己の快感より江が気になる。秀勝は、そろそろと躯を沈めていった。
江は秀勝の夜着を掴み、必死に耐えていた。体が引き裂かれそうになる痛みに、涙が知らずにこぼれる。
それでも、いつしか秀勝の躯の余ったところで、江の躰の足りないところは埋め塞がれていった。
「大事ないか?」
江の中に躯を埋めたまま、秀勝が優しく声をかける。
「大事ございませぬ」
目に涙を溜めながら、気丈にそういう妻の腕を取り、秀勝は己の首に絡ませた。
江の涙を唇で拭き、白く細い首筋に口づける。江の体は痛みの中に、先程までの悦びを思い出した。江の口からあえかな吐息が漏れる。
秀勝が、ゆっくりと体を動かしていった。
江は、秀勝に抱きつき、痛みと疼きを覚えながら、秀勝を感じていた。秀勝は、一度動き始めると、己の動きを止めることができなかった
「…秀勝さま…秀勝さま……」
「…江…江…」
お互いの名前を呼びながら、高みへと昇る。江のせつなく高い声と共に、秀勝は気を放った。
「すまぬ。痛かったであろう?」
大きく息を吐いた江の髪を撫でながら、秀勝は訊いた。
「いいえ」
江の瞳に、知らずと涙が浮かんだ。
「無体であった」
慌てた秀勝に、江はふるふると首を振る。
「では、何故泣く?」
「わかりませぬ」
「初い奴じゃ」
秀勝は愛しさに江を抱き締める。
「これでそなたは私の妻じゃ。江、私は幸せじゃ」
「秀勝さま…。私も嬉しゅうございます…」
江は潤んだ瞳で秀勝を見た。それは、ほのかに少女の面影を残した女の顔であった。
秀勝が満足そうに微笑む。二人は、今ひとたび、ひとつの夜具の中で肌と肌を合わせ、お互いを確認するように、長い口づけを交わした。
その美しさに秀勝は息を飲む。
闇に溶け込むつややかな漆黒の髪、ごくほのかに桜色をおびた白いなめらかな肌。命を呼び込む紅の口許。
「……私は果報者じゃ」
秀勝は深い息と共にそう呟くと、 「美しい」と言うかわりに、再び江の胸のふくらみに唇を這わせた。同時に、もう片方の胸のふくらみには、形を確認するように、ゆっくりと手を這わせる。
秀勝は待っていた。江に女の色が現れるのを。
江の息が次第に大きくなり、秀勝が触れているふくらみが大きく上下する。
江の声が、女子から女人へと変わろうとしているのを、秀勝は聴いた。
(ほころんできたか…。そろそろよいやもしれぬ)
江の体を丁寧に味わいながら、秀勝は思った。
(拒まれたときは、またーからじゃ)
そう思いながら、秀勝の片手は、江の夜着の裾を割って滑り込む。江が息を呑んだ。が、拒む気配はない。
秀勝は満足そうに微笑んだ。
顔を赤らめ、目を閉じている江のまぶたに口づけながら、秀勝は柔らかな若草の茂みを探る。江は息をつめ、体をまた固くしていた。
「怖いか?江?」
「…はい…」
江は、素直に小さく返事をした。
「そうか」
秀勝が手を止めようとしたとき、江が再び口を開いた。
「……けれど、私は秀勝さまの妻になりとうございます……。秀勝さまの妻にしてくださりませ」
秀勝の心が震えた。女子と床を共にして心が震えたのは初めてであった。
「江……そなたはよき女子じゃ。私は果報者じゃ」
秀勝はそういうと、己の帯をほどき、夜着を脱ぐと、冷えた江の上半身にかけた。ここ数日で慣れ親しんだ秀勝の匂いに、江の躰がほどける。
秀勝は、全身の血がたぎりそうになるのを、ひんやりした空気で押さえた。
(まだじゃ。今少し……)
秀勝は今一度、しっとりした茂みを探る。そこは湿り気を帯びてはいたが、己の猛々しいものを受け入れられるほど、潤ってはいなかった。
秀勝の指が谷間に忍び、小さな固い突起をとらえる。江の体がピクンと動いた。秀勝は構わず、ゆっくりと丹念にその突起を指で弄ぶ。
「あ…秀勝さま……」
江は、自分の体の変化に戸惑っていた。秀勝に触られているところから、ジンジンと甘い疼きがする。息が切なく弾む。体の芯が熱くなり、とろとろととろけるような感じがする。
「江、案ずるな。これは、私を受け入れる準備じゃ。そなたが私を愛しいと思うてくれておる印じゃ」
江が甘い吐息を漏らしながら、こっくりと頷く。それを見て、秀勝の指の動きが激しくなった。
江の体に甘美な疼きが絶え間なく拡がる。唇を噛み締めても漏れてしまう短く高い女の声が出るのを、江は秀勝の夜着をきつく握りしめて堪えていた。
(咲きほころんだか……)
江の仕草は女の気配を見せていた。泉も、十分に潤っている。
秀勝は江の足を膝立て、そっと開いた。
そのまま江の体に覆い被さり、耳元で囁く。
「江、契るぞ。苦しければ、申せ」
江が黙って頷いた。
秀勝は熱い己を、江の泉にゆっくりと沈める。
(きつい…。あれほど溢れていても未通女とはこうもきついものか……。江は耐えられるだろうか)。
辛抱強く待ったせいか、己のものは、今までになく猛々しかった。己の快感より江が気になる。秀勝は、そろそろと躯を沈めていった。
江は秀勝の夜着を掴み、必死に耐えていた。体が引き裂かれそうになる痛みに、涙が知らずにこぼれる。
それでも、いつしか秀勝の躯の余ったところで、江の躰の足りないところは埋め塞がれていった。
「大事ないか?」
江の中に躯を埋めたまま、秀勝が優しく声をかける。
「大事ございませぬ」
目に涙を溜めながら、気丈にそういう妻の腕を取り、秀勝は己の首に絡ませた。
江の涙を唇で拭き、白く細い首筋に口づける。江の体は痛みの中に、先程までの悦びを思い出した。江の口からあえかな吐息が漏れる。
秀勝が、ゆっくりと体を動かしていった。
江は、秀勝に抱きつき、痛みと疼きを覚えながら、秀勝を感じていた。秀勝は、一度動き始めると、己の動きを止めることができなかった
「…秀勝さま…秀勝さま……」
「…江…江…」
お互いの名前を呼びながら、高みへと昇る。江のせつなく高い声と共に、秀勝は気を放った。
「すまぬ。痛かったであろう?」
大きく息を吐いた江の髪を撫でながら、秀勝は訊いた。
「いいえ」
江の瞳に、知らずと涙が浮かんだ。
「無体であった」
慌てた秀勝に、江はふるふると首を振る。
「では、何故泣く?」
「わかりませぬ」
「初い奴じゃ」
秀勝は愛しさに江を抱き締める。
「これでそなたは私の妻じゃ。江、私は幸せじゃ」
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