【R18・完結】鳳凰鳴けり~関白秀吉と茶々

みなわなみ

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第三夜

漆 秀吉の感動

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「あっ…あぁ……はぁ…」 
 切ない声を合図にするように、茶々の指は激しく動き始めた。 
「くっ……ふぅん……あっ…あぁ……もっと…」 
 まるで秀吉になぶられているように、茶々は声をあげる。秀吉は目を見開いたまま、茶々が没頭できるように気配を消していった。 
 自分の脚の間で指を激しく動かしている茶々の身がビクビクと震える。 
 時おり湿った音を立てながら、茶々の躰は感じることしか考えていなかった。 
「…あぁっ…くっ…あっ…くっふ……んぅんん………はぁ…あぁ…もっと…もっと…」 
 歯を食い縛り、茶々は声をこらえる。身をよじっていた茶々の手が、自分の柔らかな胸をつかみ、揉みしだきはじめた。 

 (ほほぅ…これはこれは…) 
 秀吉はわずかに微笑み、じっと腕組みをしたまま、茶々を見つめている。 
 (しかし…なんと美しいのじゃ…) 

 透き通るように艶やかな桜色に輝く躰、首を振る度に揺れ乱れる黒髪、あでやかな息を吐く赤い小さな唇、薄い草むらから上るたおやかな香り、そして、美しくも淫らな声…… 

 すべてが秀吉の男を震わせた。 
 (離しはせぬ…離しはせぬぞ…) 
 あまりの美しさに秀吉の目に涙が浮かぶ。 
 茶々の邪魔をするまいと、秀吉は、己の息が荒くなりそうなのを必死でこらえていた。 
 目隠しされた茶々の吐息は、快感にむせび泣くように変わっている。 
 (これほどまでとは…。側にあげた女子、誰一人としてこのように乱れたことはない。命の力が強いのじゃ。茶々なら、儂の子を生んでくれよう。) 
 秀吉のまなじりから、涙がついと落ちた。 

「ぁん…ひっ……くっ……ぅふっ…あぁ…あぁっ……」 
 茶々は激しく指を震わせ、あられもなく声をあげ、腰をくねらせて実を擦りあげている。 
「ぅうっぅ……あぁ…でんか…でんかっ…はぅっ…もっとっ……」 
 茶々の体がビクビクと震え、熟れた実を挟んだ指をブルブルと震わせた。 
 己を求めながら、躰を波打たせ、昇りつめようとしている女に秀吉は心を震わせる。 

 (茶々…) 
 飛びかかりたくなる衝動を、秀吉は押さえていた。 

「ひっ…はんぅっ……あ、あ、あくっ…ああっあぁぁーーっっっ…」 
 高く満足そうな女の声が響き、静寂しじまが訪れた。茶々は、躰のどこを隠そうともせず、荒い息でただぐったりと横たわっていた。 


 ベッタリと濡れた茶々の手を秀吉が取り、むしゃぶるように舐めた。 
「そなたの味じゃ…茶々…」 
「…で…んか…?」 
 ぼんやりした声で、茶々が秀吉の声の方を向く。 
 そろそろと伸ばした手が秀吉の頬を捉える。濡れた感触が茶々の手に伝わった。 
「…泣いて……おられるの…ですか?」 
「茶々、儂の茶々…」 
 震える声で秀吉は繰り返す。茶々の手を舐めながら、秀吉は茶々の目隠しをほどいた。 

 ゆっくりと開いた茶々の黒い瞳に、わずかに涙がにじんでいる。 
「許せ、茶々。」 
 茶々が小さく首を振った。 
「茶々、そなたはよい女子じゃ。この上ない女子じゃ。極上の女子じゃぁ……!」 
 秀吉は、我慢できぬように茶々にガバッと抱きついた。 

 茶々の瞳に口づけ、荒い吐息を繰り返す口を塞ぐ。 
 激しく口づけをしながら、男の大きな手は茶々の柔らかな躰を撫で回した。 
「あぁ…殿下…」 
 茶々は秀吉に頬擦りしては、潤んだ目で秀吉を見つめる。茶々にはもう裸である恥ずかしさなどなく、男の躯に腕を回し、その身を擦り寄せた。トロリとした茶々の瞳に、秀吉は何度もうんうんと頷く。 

「茶々…そなたは淫らで美しい。」 
「でんか…」 
「茶々…儂の茶々。」 
 秀吉は、茶々の小さな足を持ち、少し開いた。開くと同時に茶々の湧き溢れる泉に口づけをした。 
「あぁぁーーっ、殿下…でんかっ…おやめくださりませっ……」 
 茶々が逃げ出そうとするように身を大きくよじる。 
 一度気をった茶々の躰は、まだ落ち着いていなかった。先程までの火が、まだ茶々の躰をうっとりとさせていた。 
 そこを秀吉が攻めたのである。 

「待てぬ。」 
 秀吉はそれだけ言うと、喉が乾いていたように茶々の泉をむさぼる。 
「…いや…いや…でんか……気が…気がおかしゅうっ……」 
 大きく首を振り、髪を振り乱した茶々の訴えはそこで途切れた。ぴちゃぴちゃという音をかき消し、男に愛される悦びの声が大きく響く。 
 大きく首を振りながら女は声をあげていた。 
 ビクビクと身体中が震える。秀吉が与える悦びは茶々の躰の中から噴き出そうとしていた。 
「あっ、あっ、あぁっーーあうっあぁーーでんかぁーーー」 
 茶々はあっという間に昇りつめた。 
 再び茶々は荒い息のもと、ぐったりと横たわる。快感のあまり、黒い瞳には涙がにじんでいた。 
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