あの日の君へつげる

ゆき

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あの日の君へつげる

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 ある時期の終わりに一本の電話がかかった。それは君の死をつげるものだった。
「よく聞いてね。あの子が亡くなったの。」
話を聞いたら、君は交通事故に巻き込まれたらしい。僕は何も考えれなくなった。
 君とは長い付き合いだった。幼稚園のときからよく遊んだ。初詣や夏祭りにも行った。僕は君とどんなときも一緒にいた。楽しいとき辛いとき数え切れない時間を君と過ごした。
 僕は、夕日が綺麗に見える丘へ行った。そこは僕と君との、秘密の場所。何かあるたびにここに来た。もう君とは来ない秘密の場所。
「もう君とはここに来ないね…。」
どうしようもなくなった。思いをつげていればよかった、なんて思った。
 その時、夕日の影が君に見えた。僕は、君に思いをつげようと思う。
「今はもういない君へ
君に会えて僕はとても嬉しかった!たくさんの思い出をありがとう!
あの日、僕は君に思いをつげようと思っていたが恥ずかしくて言えなかった。今思えば言っておけばよかったなんて思うよ。君がこんなにも早く行ってしまうなんて思わなかったから。今、あの日の君につげる。僕と友達になってくれてありがとう!たくさんの思い出をありがとう!言うのが遅くなってごめん!僕は君につげる!僕は君のことが大好きです!」
僕は泣きながら言った。
夕日の影が僕の問いかけに答えるかの伸びてきた。僕はそこに君がいるのではないかと思い手を伸ばした。その時、
「ありがとう!」
と君に言われた気がした。
僕はその言葉に答えるように君にもう一回言った。
「君のことが大好きです!」
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