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やっぱり出来ない
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下半身に触れられた時だった。またあの人の顔が思い浮かぶ。そう、来夢という人だ。
『先輩は俺のモノです』
確かにこう言った。俺はあの人のモノ?
そう思った途端に俺は熱が冷めた。酔いも覚めた。来夢じゃなきゃ駄目、そんな風に思っている自分がいた。
「足立さん…やめてください……俺やっぱり出来ない…」
俺の声は酷く震えていた。今にも消えてしまいそうな程に小さかった。
「……やっぱり優空さんじゃなきゃ駄目か」
足立さんは少し寂しそうな表情をして俺から離れた。そして兄さんを見遣る。
違う、きっと兄さんでも俺は触れて欲しくないと思う筈。そんな風に思えた。
「優空さん、愛空君を満足させてあげてください」
兄さんは頷いて俺の方へとやってきた。嫌だ、誰にも触られたくない。
「ごめん…兄さんでも駄目なんだ」
俺はソファから起き上がり自室へと戻った。二人に失礼な事をしてしまったかもしれない。でも自分の気持ちには嘘を吐けなかった。
何で恋人の兄さんにも駄目なんだろう?如何して来夢という人じゃなきゃいけないって思ってしまうんだ?
もしかして俺は来夢と浮気してたのか?
『先輩は俺のモノです』
確かにこう言った。俺はあの人のモノ?
そう思った途端に俺は熱が冷めた。酔いも覚めた。来夢じゃなきゃ駄目、そんな風に思っている自分がいた。
「足立さん…やめてください……俺やっぱり出来ない…」
俺の声は酷く震えていた。今にも消えてしまいそうな程に小さかった。
「……やっぱり優空さんじゃなきゃ駄目か」
足立さんは少し寂しそうな表情をして俺から離れた。そして兄さんを見遣る。
違う、きっと兄さんでも俺は触れて欲しくないと思う筈。そんな風に思えた。
「優空さん、愛空君を満足させてあげてください」
兄さんは頷いて俺の方へとやってきた。嫌だ、誰にも触られたくない。
「ごめん…兄さんでも駄目なんだ」
俺はソファから起き上がり自室へと戻った。二人に失礼な事をしてしまったかもしれない。でも自分の気持ちには嘘を吐けなかった。
何で恋人の兄さんにも駄目なんだろう?如何して来夢という人じゃなきゃいけないって思ってしまうんだ?
もしかして俺は来夢と浮気してたのか?
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