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154話 アリシア登場
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フレッドがイザベラとエドワード王子の婚約について悩んでいる。
そんな時だ。
「――ふふ。お困りのようですね」
ふと、背後から誰かの声が聞こえた。
フレッドは探知系魔法こそ使えないが、日々の鍛錬により敵の接近を察知する能力は高い。
そんな彼の背後を取れる者など、学園内にそうはいない。
「誰だ!?」
フレッドはすぐに振り返る。
そこには、見慣れた女生徒が立っていた。
「ふん。誰かと思えば、アリシアか。失せろ。僕はお前に用はないぞ」
アリシアは第二学年であり、フレッドの先輩にあたる。
以前の彼は、丁寧な口調で話していた。
だが、イザベラを巡ってあれこれ口論した上、闇の瘴気の影響もあり、ぞんざいな態度と口調で接するようになっていた。
「あら、冷たいこと。せっかくわたしが相談に乗ってあげようというのに」
「相談だと? ふん、お前ごときに相談するほど僕は落ちぶれていないつもりだ」
ひと口に相談と言っても、いろいろとある。
だが、下位者が困り事を上位者に相談し、解決へ導いてもらうという流れがフレッドの頭の中にあった。
自身とイザベラの未来を取り巻く環境が好ましくないのは事実だが、それをアリシアに相談して解決してもらうというのはプライドが許さない。
そもそも、相談したところでアリシアに事態を好転させる能力があるとも思えなかった。
「少しくらい話を聞いてくれてもバチは当たらないと思いますよ? ねえ、シスコンのフレッドさん?」
アリシアはニヤリと笑いながら、挑発的な態度でそう言った。
彼女の言葉を聞いたフレッドの顔つきが変わった。
「おい。誰がシスコンだ? ふざけたこと抜かすと、殺すぞ?」
フレッドが魔力を開放し、アリシアを睨んだのだった。
そんな時だ。
「――ふふ。お困りのようですね」
ふと、背後から誰かの声が聞こえた。
フレッドは探知系魔法こそ使えないが、日々の鍛錬により敵の接近を察知する能力は高い。
そんな彼の背後を取れる者など、学園内にそうはいない。
「誰だ!?」
フレッドはすぐに振り返る。
そこには、見慣れた女生徒が立っていた。
「ふん。誰かと思えば、アリシアか。失せろ。僕はお前に用はないぞ」
アリシアは第二学年であり、フレッドの先輩にあたる。
以前の彼は、丁寧な口調で話していた。
だが、イザベラを巡ってあれこれ口論した上、闇の瘴気の影響もあり、ぞんざいな態度と口調で接するようになっていた。
「あら、冷たいこと。せっかくわたしが相談に乗ってあげようというのに」
「相談だと? ふん、お前ごときに相談するほど僕は落ちぶれていないつもりだ」
ひと口に相談と言っても、いろいろとある。
だが、下位者が困り事を上位者に相談し、解決へ導いてもらうという流れがフレッドの頭の中にあった。
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