戦争に行った幼馴染に恋する孤児の少女は、娼婦として育てられる。

‪α‬缶

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第二章 モーリアン辺境地にて

8 初めてはあなたがいい*

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 私が襲われそうになった後、しばらく左京は頻繁に私に会いに来てくれた。訓練で忙しいだろうに…。私は左京への思いを徐々に大きくさせていた。

 しかし、左京は私に手を出してくる気配がない。私の事が好きなのにどうして?人の気持ちが分かるようになっても、細かな所までは分からないのがもどかしい。

 徐々に左京が戦場へ行く日が近づいてくる。私は心に決めた。左京が誘ってくれたらもちろんそれに応えるつもりではいる。でもそうでなくても、左京が行ってしまう日の前日に、左京を呼び出そう。そしてお願いするのだ。私を抱いて欲しいと。

 そしてついに左京が戦場へ行く日の前日がきた。左京は私を誘うことはなかった。だから私から左京にお願いした。

「左京…。今夜、私を抱いて欲しいの。」

 左京はとても困っていた。私の事が嫌で困っているんじゃない事は分かった。でも私にとって、どうしても初めては左京が良かったのだ。

 もちろん、左京が慣れていない事は分かっていた。もしかしたら辛い思い出になるかもしれない。それでもこれから私はいろんな男性に抱かれて過ごす日を繰り返す。それならせめて、好きな人との思い出が欲しかったのだ。

 左京は「分かった」とだけ言って、訓練に戻っていった。

*

 私は念入りに身体を洗って、肌を整える香油を塗って、部屋にランプを灯して左京を待った。ガウンはさすがに色気がないかもと思って、寝間着のワンピースを着ることにした。そしてベッドを汚さないように、何枚かバスタオルを敷いた。

 ドキドキしながら待っていると、ドアをノックする音が聞こえて、左京がやってきた。

「左京…」

 左京の名前を呼ぶと、彼はベッドにゆっくりと近づいて腰をかけた。緊張していて、不安に思っている気持ちが伝わってくる。

 私は左京の首に手を回し、抱きついた。そして左京を見つめると、いつものようにキスをしてきた。そのまま唇を吸い合って、舌を絡め合った。

 しばらくすると、左京はワンピースの中に手を入れてきた。キスをしながら下着を外し、胸をゆっくりと触ってくる。私の気持ちいいところを探っているのだろうか。

「ぁ……そこ、気持ちいい…」

 私がそういうと、左京は少し安心したようで、そこを優しく揉んだり、さすったりしてくれた。

「んんっ……」

 身体を震わせると安心したようにゆっくりと攻めてくる。

「もうちょっと……んんっ……」

 言葉に出すと、恐る恐る左京の手が気持ちいいところを撫でる。背中がゾクゾクっとした。

 しばらく私の胸を触れた後、左京は私の下腹部に触れた。指で触れられたが、まだあまり濡れてはいないようだ。

「ねぇ…。舐めて…?」

 私がお願いすると、左京は座っていた私を寝かせて、ゆっくりと脚を開かせた。そして私の秘部に口付けし、ゆっくりと舌を這わせた。

「んぅ……ふぁ………」

 そこはモリガン様に触られて弄られて、気持ちいい事を少し教えられたから、左京の愛撫に期待したように変な声を出してしまった。左京はそのまましばらく舐め回し、私の気持ちの良いところ、ぷっくりと膨らんだ肉芽をちゅぅっと吸った。急な刺激にびっくりして、

「んあっ…」

と声を上げてビクビクっとしてしまった。

「大丈夫…?」

 左京が不安そうにしている。

「だいじょ…ぶ……。」

 私は左京を安心させなきゃと思い、何とか声を出した。このままじゃ持たないかもしれない。

「そろそろ、入れて…。」
 
 私がお願いすると、左京は服を脱いだ。そして私の膣にゆっくりと指を入れてきた。

「うさこ…。ごめん。入らないかも…。」

 左京はゆっくりと指を動かしながら言う。

「だいじょうぶ…。だいじょぉぶだから…。」

 私は左京に必死で訴えながら、そういえばと準備していた物を思い出した。そうだった、モリガン様に濡れにくいって言われたから、膣をならす用の香油を準備したんだった。

「ごめんなさい、ふあんだったら、これ、使って…」

 私は枕元に隠していた瓶を渡した。左京は私の中から指を取りだした。そして香油を塗った指を再び私の中に入れた。

「んんっ……はあ………」

 ――なんか変かも。もしかして、2本入ってる…?

 快感に身を委ねながら、左京にお願いする。

「はやく…おねがい……」

 これ以上触られてたら変になりそう…。私は必死で左京に挿れて欲しいと頼んだ。すると左京は香油を塗った自身を股に擦り付けてきた。

「んんぅ……ぁ……」

 硬くなった逞しいそれに期待して変な声を出してしまう。

「入れるよ…?」

「うん…」

 私の秘部にソレが押し当てられた。しかし入りにくかったようで、左京は苦戦しているようだった。それでも指で解されて香油でぬるぬるにしたソコは、何とか左京を受け入れることができた。

*

 好きな人と繋がる。それはとても幸せな事だろうと想像していたが、実際はそんな余裕はなく、予想よりも苦しくて痛かった。もしかしたら体格の差も関係していたのかもしれない。左京の大きなソレを受け入れる準備ができていなかったのだ。

「ごめん…痛い…?」

 左京が苦しそうに聞いてくる。左京が不安がってる。私を傷つけないか心配なのだ。大丈夫って伝えなきゃ。でも息をするのに精一杯でうまく言葉が出ない。その様子を見て、左京が私から一旦抜こうとしたのが分かった。行為を中断するつもりだ。せっかく、せっかくここまできたのに…!

「いや……やだあ……このまま……おねがい……」

 左京に必死でお願いする。

「痛くないの?苦しくない?」

 私が本当は痛いことに気づいてるんだ。でも、私は最後までしたい。

「だいじょぶ…だから……」

 私がそういうと、左京はゆっくりと息を吐いて言った。

「うさこ、力を抜いて……」

 左京は動きを止めてゆっくりと息を吸ったり吐いたりしている。落ち着こうとしているのだ。私も左京に合わせてゆっくりと息を吸ったり吐いたりを繰り返した。すると不思議と落ち着いてきて、だんだん気持ちよくなってきた。中が慣れてきたのだろうか。そんなことを思っていると、急に左京は腰を軽く揺らしてきた。

「ごめん…うさこ、ぼく、もう、我慢できない…かも……」

 そして、私を押し潰さないように、覆いかぶさってきた。私は左京に抱きついた。すると丁度胸の辺りに顔が当たって、そのまま左京の心音を感じた。

「さきょ…ぉ…………」

と名前を呼ぶ。我ながら情けない声だったと思う。でも左京はそれを聞くと、一気に中に射精してきた。

「あっ……ああああ………」

 暖かいものが中に溢れてくる。それと一緒に感じた事の無い多幸感と快感で頭が真っ白になった。

 ――こんなの、知らない…。何が起こっているの…?

 脳内でなにかがプツンと切れた。そしてそのまま私は気を失ってしまったようだった。
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