戦争に行った幼馴染に恋する孤児の少女は、娼婦として育てられる。

‪α‬缶

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第二章 モーリアン辺境地にて

9 行為の後、目覚めるともういない & 作者コメント

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 次の日、起きたのはお昼だった。バスタオルは片付けられており、身体もベタベタした感じがしない。左京が綺麗に拭いてくれたのだろうか。

 結論から言うと、私は寝坊してしまい、左京を見送ることができなかった。私が寝ている間に出発してしまったのだ。

 ふらっと立ち上がると、股にドロっとした感触を感じた。左京は私の膣の中までは処理していなかったのだ。

「あは……っ、左京………。」

 私はその白濁を指で拭った後に、舐めた。左京の味を感じたかった。

「ありがとう…。見送れなくてごめんね……。」

 不思議と涙が溢れてきた。もう左京と会えないかもしれないと思うとどんな顔で見送ったら良いかも分からなかったけれど、きっと大丈夫。左京は帰ってくるだろう。私が信じなきゃ。可能性が少しでもあるなら、不可能ではないのだ。彼はやれるだけのことをやっていたりだから私もやれるだけの事はやるのだ。

 私はシャワーを浴びるために風呂場に向かった。お昼で誰も使わないからか温まっておらず、生ぬるい水しかなかった。

*

「寝坊とは珍しいですね。」

 先生に言われ、遅刻した事を見逃してもらい、私は昼から何事も無かったかのように授業を受けた。

「本日、爆弾部隊が旅立ちました。爆弾は我々の部隊の中でも1番重要視されている部隊です。1番殺傷力が高い上に、お金も命をかかってますからね。それの費用を稼ぐのはあなたたちです。私達は戦場には行きませんが、一緒に戦っている事をお忘れなきよう。」

 先生は授業の最後をそのように締めくくった。

*

 モーリアン辺境地にはこれといった特産物がなかった。モリガン様を祀っている他は、戦争のための施設しかなかったのだ。

 そもそもモリガン様自体に謎が多い。昔にエターニアが雨宮王国から術師を呼んで儀式で召喚したと聞いている。モーリアン辺境地自体そんなに歴史のある領地ではなく、モリガン様が現れてから200年少し経ったくらいなのだ。30年前が当時の指揮官を勤めていた優秀な兵士だったモリガナが寿命で亡くなるタイミングで、今回の戦争もそれを起こされたと言われている。実際に未だに治まる気配がない。

 それでもやるべきことはならなければならない。男子は兵士として戦争へ行き、女子はその戦争に使われるためのお金を稼ぐために身体を売る。そうやって戦争が始まってから過ごしてきたのだ。

 戦争が始まる前はモリガナ達は抗争を抑えるために出兵していたらしく、エターニアの兵士として日々訓練を継続していたらしい。指揮官を失った後は戦うためのみに存在する使い捨ての駒のように扱われる事案を繰り返しており、戦争が本格的に始まって以降30年は特に厳しい状況が続いているようだった。

*

 私は護身術を兼ねて、剣術や体術を学ぶ事は続けていた。もう誰かに襲われないように、自分で自分の身は守れるように。それに加えて薬学の勉強をしていたから、他の人たちより寝る時間も少なかった。でも忙しい方が良かった。その方が気が紛れるからだ。

 左京がいない日々はさみしかったが、そんな事も言ってられない。これから私は娼館でお金を稼ぐのだから。

 そして閨の授業も座学が終わり、いよいよ実践で鍛えようと言う時に、私はモリガン様に呼び出されたのだった。なんと、彼女が直々に相手をしてくれるらしいのだ。

「それほどお前に期待しているのだ。」

 先生はそう言っていた。


______________________________________

今回短めですみません...!

ここまででしばらく左京くんは出てこなくなります。名前だけはちょくちょく出てくるかな?そのためうさこは不特定多数のお相手との行為が出てきます。

これからも章ごとにうさこのメインのお相手(カップリング)が変わってくるので、ご注意ください。

既にモリガン様には襲われちゃってますが...、次章からは調教がメインになりますので、モリガン様とあの人との行為が出てきます。お楽しみに...!
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