戦争に行った幼馴染に恋する孤児の少女は、娼婦として育てられる。

‪α‬缶

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第三章 娼婦になるために

10 モリガン様からのお呼び出し* ※GL注意

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「うさこ、久しぶりだな。」

 モリガン様の部屋に来るのは、契約の時以来だった。なので数ヶ月ぶりになる。その時は散々身体を弄られて、大変な目に遭ったのだった。今日も部屋中に甘い香りが漂っている。

「ふふ、閨の授業を一通り終えたと聞いてな。私から直接手解きをしてやろうと思ったのだよ。」

 モリガン様はベッドに座りながら、早くおいでと手招きをする。私が隣に行くと、モリガン様は私を抱きしめた。そして耳元で囁くように言う。

「...男の臭いがする。マーキングされたのか?お前、交わったな?」

 ――マーキング…?もしかして左京とのこと?

「駄目じゃないか。お前は特別な娼婦になる予定だ。彼氏くんの存在は隠し通さなければいけないよ。」

 モリガン様は怒っている様子はないが、心配はされているようだ。

「特別な娼婦…。」

「そうだよ、ファムファタールに所属するのだからね。」

 ファムファタールというのは娼館の名前だ。魔性の女という意味があるらしい。どうやら私は見学に来ていたファムファタールの支配人に選ばれたらしい。

「ファムファタールは王都で1番稼いでるんだ。娼館内での接待の他にも、娼婦を貴族の屋敷に愛人として派遣させる仕事をしている。娼館内で働いてるのはほとんどが女性だ。もちろん男娼もいるし、支配人は男だがな。そのうち迎えに来るだろう。」

 話がひと通り終わると、モリガン様は私を押し倒してきた。抵抗せずゴロンと横になり、モリガン様を見つめる。

「女同士の行為はなかなか授業ではピンと来ないだろう。でも、同性だから分かることもあると思わないかい?」

 モリガン様は悪戯っぽい視線を向ける。

「におい、上書きしてあげる。」

 そう言って唇を重ねてきた。

*

 モリガン様との行為は激しくはないため身体への負担はまだない方なのだろうが、気持ちよさに頭が狂いそうになる。ゆっくりと、ねっとりと、舌で、指で、気持ちいい所を責めてくる。

「はあっ……ああ……、やぁ………」

 半泣きになりながら喘いでいると、

「素直になりなさい。」

と優しく耳元で囁く。声をかけられるだけで、ゾクゾクする。

「今日は朝まで遊ぼう。まだ時間はたくさんあるよ。」

 頭がぼーっとしてきて、でも息苦しくて、声が止まらなくて、ずっと変な気分だ。触れられたところが熱くて、抱きしめられればモリガン様の柔らかい素肌が気持ちよくて、甘えたいという欲求が芽生えてくる。でも休ませてはもらえないし、苦しくて涙が止まらない。

「気持ちいいでしょう?何に罪悪感を感じているの?」

 ――罪悪感…。

「気持ちいいことは悪いことじゃないわ。」

  ――悪いことじゃない…?

「ふふ、もしかして初めてはんじゃないの?辛かった?」

 左京との初めてを思い出す。あの時はひたすらに一生懸命で、最後はよく分からない感覚に果ててしまって、達成感はあった。でもひとつになった時、苦しくて痛かった。

「まあ初めてなんてそんなものよ。慣れてる相手じゃなければね。」

 モリガン様はそういいながら、私の首筋に吸い付いた。

「ふぁああ……」

 変な声が出て顔がより熱くなる。モリガン様は人の気持ちを感じ取ることができる。だから言葉がうまくしゃべれなくても、会話が成り立ってしまう。

「あなたのここはまだとても狭いわね。こんなにぐちょぐちょになっても、男性のものは本当に入るのかしら。まあ入ったんだろうけども。」

 モリガン様は私の秘部に指を入れて、くちゅくちゅと掻き回しながら言う。

「あああっ……だめぇ……だめなの……」

「だめじゃなくて、イくじゃないの?」

 声を上げて、身体を痙攣させて、ぐったりしていると、モリガン様は私を寝かせたまま、私の秘部にキスをした。

「やだあ……まって、おねがい……」

 じゅるるっといやらしい音がして、入口に舌が入ったり出たりして、舐められている。腰を振って逃れようとしても、腰を掴まれてうまく動けない。

「ん…、気持ちいい事になれないと、男の人の相手ができないよ。どうするの?」

 モリガン様の声は優しい。心の声も慈悲に溢れている。いじめられているような事をされているのに、ひたすら気持ちよくて、これを受け入れろと言われているようだ。

 手で、舌で、何度も何度も快楽を与えられて、私はゆるやかに絶頂を繰り返した。そして何時間経ったか分からない。気づいたら眠っていたようで、ぐしゃぐしゃのベッドの上で、モリガン様に抱きしめられて、朝を迎えた。

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