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新年会

いつもと違う甘え ***

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 最近の聖の様子がおかしかった。 
 俺は別に構わないのだが、いつも以上に甘えてきて、身体をピタリとくっ付けて来る。
 その行動は可愛いのだが、何かがいつもと違っていた。

 その日も日曜日で、遅い朝食を食べ、本を読んでいた。
 頭を使うのは苦手だが、車の免許を取るため必要なことを頭に叩き込むように、難しい顔をして、本とにらめっこしていると、聖が本を片手にやってきた。
 そして黒龍の背中に寄りかかり、本を読み出す。
「…。」
 この広い家で、いつもの庭先でなく、寄りかかって来たことにドキドキして、覚えるどころではない。
 聖はいつものように、何気なく本を読んでいるようだが…。
「聖。どうかしたのか?」
「…。」 
 何も答えず本のページをめくる。
 本を読むことに集中しだすと、周りが見えなくなるから仕方ない。
 そう思いながら教本を読んでいると、胡座あぐらをかいている太股の上に頭を乗せてきて、寝転がりながら本を読んでいる。
「…。」
 何処まで耐えれるだろうか。
 黒龍はそんな事を考えながら教本に視線を戻す。
 聖は時折、ゴロゴロと頭の位置を変えながら本を読んでいて、覗き見ると、また、寝巻き浴衣の裾がはだけ、膝までめくり上がっている。
 聖は気にせず本を読んでいる。
 耐えろ…俺…。
 昨夜、散々触っただろうが!!
 視線を反らし、聖を見ないように教本に目を向けるが、ダメだ、集中出来ない。
 教本を閉じて、聖の髪に触れると、聖の視線が本から外れ、上を向き、黒龍と目が合う。
 思わず頬を引き寄せ口付けた。
「…悪い…読む邪魔したな…」
「…。」
 聖は本にしおりを挟み本を閉じる。
「聖?」
 いつもは読む邪魔をしたと怒るのに、自ら本を閉じるとは思わなかった。
 寝そべっていた身体を起こし、本を下に置くと、胡座あぐらをかいた黒龍の太股の上に、乗ってきたのだ。
 そして首筋に腕を引っかけ、顔を近付けてきて、軽く唇が触れ、次に唇が触れたときには、離れないように腕に力を入れて引き寄せられ、舌を絡ませ濃厚になっていく。
「んっ…ふっ…」
 飲み込めなかった唾液が、あごを伝って、落ちていく。
 聖から求められれば、止められない。
 黒龍は聖を抱き上げ、聖の部屋に入ると戸を閉め、ベッドに降ろした。
 今朝まで寝ていた布団は、畳んで片付けてあるから使えない為、昼寝ように使っているベッドに運んだ。
「…どうした?」
「んっ…」
 聖は唇をくっ付けて来る。
 昼間から…と、思うが、聖に熱っぽい視線で求められたら止められる筈がない。
 身体も反応し始めている。
「聖」
 聖の胸の突起を摘まみ、捏ね回すと、甘い声を上げて腰が揺れる。
「ああっん…はぁあぁ…」
 まるでお酒で、酔っているみたいだ。
 昨日、あれだけでは足りなかったか…?
 そう思いながら、聖を押し倒し寝巻き浴衣をはだけさせた。


「はぁん…あっ、あっ、んっ…ああっ…クロ…」
 黒龍の腰の上で、後孔に黒龍を咥え込んだ聖が身体を揺らす。
 黒龍は聖の腰を支え、聖の好きなように任せていた。
 自ら動いて、良いところを探し、欲しいままに身体を震えさせる聖が色っぽくて、いつまでも眺めていたいくらいだ。
 そこへ、廊下をバタバタと歩く音がして、紅緒の声が聞こえた。
「ひーちゃん。何処にいるの?」
 黒龍はビクリと身体を震わせた。
 こんな聖の姿を見せるわけにはいかない。
 聖は理性が飛んでいて、気付いていない。
 黒龍は聖の身体を引き寄せ、胸に寄りかからせる。
「んんっ…」
 聖の上げた声に気付いた紅緒が、聖の部屋の前で、足を止めた音がした。
「…ここにいるの?」
 戸に手をかけた気がして、黒龍は思わず叫ぶ。
「開けるな!」
「…ここに…ひーちゃんもいるのね」
「ああ。ただ、返事が出来る状態ではない」
「…。」
「少しは察しろ」
「んっ…クロ…」
 甘い聖の声に、紅緒は戸から離れた気配がした。
「…今日は帰る」
 そう言って、紅緒が去っていく足音が聞こえる。
 黒龍はホッとため息をついて、途中で止められ涙目になり、快楽に溺れた聖に口付けた。
「止めて悪かったな」
 そう言って、下から聖を突き上げた。
「ああっ…あっ、あっあっ…クロ…クロ…んっ…ああああっ!!」
 聖は、白濁を放ち黒龍に寄りかかってくる。
「はぁ…はぁ…んっ…はぁ…クロ…んっ…」
 聖は黒龍に口付けてくる。
 これだけ積極的に求めてくるのは、はじめてだ。
 俺としては壊さないか、心配なのに…。
 そこまで、不安にならなくても良いのだろうか…。
 …だったら、聖が望むだけ抱いてやる。
「欲しいだけ求めろ。いくらでも、やるから…」




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