ゆうみお

あまみや。旧

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6章 三学期。

197.真冬の友達

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(澪side)


「………あ」


廊下で、莉音とすれ違った。


「………」


目が合ったけど、逸らされた。




「………?」



なんで避けられてるんだろ………




「………っ」



それも気になるけど、やっぱり………



(駄目だ……保健室行こう)




体が重い。





ーーー


「澪~…最近体調悪くない?心配なんだけど」


次の休み時間、優馬が保健室に来てくれた。



「んー……、メロンパン買ってきてくれたら元気になるかも」
「おっけー買ってくる!!」




冗談のつもりだったんだけど。


………優馬って意外と………




冗談という前に購買に走っていってしまって、それと同時に座っていた先生がこっちに来た。



「お前意外と人使い荒いな………」
「冗談だったんですけど……まぁいいです」



先生も慣れたのか、もう今では保健室の常連。



「……それにしてもお前…目の下」
「あぁ……クマですか?」
「それ何とかならないのか……?」
「んー……難しいですね………」



その後数分で帰ってきた優馬にメロンパンを沢山貰った。





ーーー


その日の放課後。


「ごめん澪!!今日先生に進路相談に行くから一緒に帰れない!」
「ごめん……僕も莉音の用事に付き合わなきゃいけなくて、未来斗も先生に話があるらしくて……」



一緒に帰る人がいない。


仕方なく1人で帰ろうと歩いていると、


校門付近で李世に会った。



李世はスマホを弄りながら校門に寄りかかっていて、



「………先輩」
「李世…真冬待ち?」


「はい!」と笑って、スマホをポケットにしまった。


「真冬が今本返しに行ってるんです、それ待ちです」
「へぇ………」



しばらく話していると、




「………あの、すみません」





低い声が聞こえた。





「………はい?」


見ると、他校の制服を着た赤髪の男。



「…人探ししてるんですけど、」



男は青い目をこちらに向けて、単調な声質で言った。





「………雪島真冬って知ってますか」






……………え………




まさかの知り合いの名前が出てきた。





「……はい…しっ「すみませんわからないです」…え?」


素直に言うつもりだったのに、李世に遮られた。



「そうですか……すみません」
「いえ………」



というか……この人は誰なんだろう。
不思議そうに見ているとそれに気付いたのか、



「すみません、俺…雪島の中学時代の友人っていうか」



………あ、そうなんだ……………




李世の様子が少しおかしい。



「………あぁ、なるほどね」



李世がそう呟くように言ったのは僕にしか聞こえなくて、



「……本当すみません、……統合するから期待してたんだけどな」




………なんだろう。



(この他の作品でやってくれ感)




ーーー


さっきの人が帰っていって、李世が話してくれた。


「あの人、真冬を傷付けた人ですね………前に話してくれたことがあったんですよ」

「へぇ………真冬が会いたくないって言ってたの?」

「いえ、ボクが会わせたくないなと思ってまして!!」ニコ!!

「え……」



………それはどういう感情なんだろう。



「別に友達なら会わせてあげればいいのに………」
「はぁ……先輩…独占欲ってものを知らないんですかね……。」


独占欲……?



………



…………



……………





「ごめん……分かんない」
「ですよねぇー…分かってたんで大丈夫です」




ーーー


真冬が帰ってきた。



「真冬ー……さっき真冬の友達が来てたよ」
「……?」


そんなものいないと言わんばかりの顔をしていて、そんな真冬に李世が特徴を話した。


「赤い髪に青色の目の人、他校生でー、身長はボク達と同じくらいだけど少し高め」



…………すると、





「………………東…?」




真冬の口から誰かの名前が出てきた。


「あず……、っ!あずき?!」


李世がオウム返しのように言いかけた途端、真冬のカーディガンのポケットからリスが飛び出てきた。


「あ……ごめんあずき……名前似てるから紛らわしいよ…ね?」


そして何故か李世がフリーズする。



「あずき…あずま……、…え…?似て……え……?」



…………僕にはよく分からないけど……



「あの………ていうかそのリスって」
「あ…これは真冬が飼ってるリスなんです、気まぐれで学校に連れてくるんですけど…………」



リス………





「……東…。」



………東という名前を呟く真冬が、少し嬉しそうに見えたのはきっと気の所為…だと思いたい。



(じゃないとなんか李世がまた怖いことになる気が…………)






ーーー

おまけ…

澪「ところで……これ以上キャラ増やせないしりせまふに費やせる話数がないよ?」

李「え"、そんなのあるんですか…?」

澪「サブ枠だからメインより増えるとね……東さんの件どうする?」

李「……番外編で片付けます!!」



というわけで東君との話は番外編で出します。
伏線で登場したリスのあずきもここで沢山出ます……!



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