10 / 12
1章
そろそろ旅に出たいです。
しおりを挟む
とりあえず、俺が勝手にアレクとノワールの性別を勘違いしていた挙句、裏切られたと思っている俺のことはさておき…今重要なのは、チハが俺に実父を討伐してくれって頼んで来たことなはずだ。
でも次にノワールと会ったら俺はどんな顔をすれば良いんだろう…。ああ、過去の俺にノワールは男だぜって教えてやりたい…シルえもんに頼めば過去へ戻ることも可能か…?いや、今はそんな事どうでも良くはないけど置いておこう。あとでゆっくり考える必要がある…。
「んで、実父の討伐を頼めんのは俺だけだったわけか」
「うん。だっていおりんの異名は、私が住んでる国にも届いてるしね! この国を襲ったドラゴンを、うるさいから眠れないとキレてデコピンで仕留めた龍殺し…、邪神四天王率いる3万の軍勢を、たった1人で皆殺しにした無慈悲な帝王とかね!」
「おいやめろ、無慈悲な帝王って言うのはやめろ。慈悲深いからこそ、無意味な戦いに終止符を打つべく戦ったんだぞ馬鹿」
帝王…この漢字二文字の単語は危険だ。そう、厨二病患者だった時代のある俺にとって、その些細な単語だけでも心に大きな傷を作るんだ…。
「よくわかんないけど…。とにかく、いおりんなら私のパパなんて瞬殺でしょ!やっちゃってよ!」
やっちゃってよ!の意味が可笑しいんだよなぁ…、ヤッちゃってよ!だったらもっと嫌だな。ホモじゃないし…。だからと言って、殺っちゃってよ!も嫌だ。助けてシルえもん、あんた神でしょ。
『ぬぅ…殺人の許可はし難いけれど、この子の境遇を考えれば実父を討伐してやる方が幸せだろうな…』
どういうことよ?シルえもん詳しく頼むわ。
『こやつ…チハと言ったかの。チハの実父はチハが言ったようにかなりのロリコンでのう……ワシの話を聞いてからもう一度考え直してやれ。』
それから俺は、創造神ことシルえもんからチハの過去について過去を教えて貰った。
…つまりあれだ。ロリコン過ぎて禁忌の薬に手を出し、チハのお母さんを幼女体型のまま成長をストップさせ、それだけでは足りぬ!と、チハに手を出そうとしたらしい。…なんてうらや、けしからんやつだ!こりゃ殺されても文句言えねえよな…この世界なら。
「……本来なら断るけど仕方ねえな。仲間だし…。その依頼受けてやるよ」
チハとは、俺が魔王討伐を決心してすぐから仲間だったしな。付き合いが割と長いから、世話になったし、世話もした。そのチハが助け欲しいと言ってくるなら、助けてやるのが仲間ってもんかもな。…あれ?今日の俺イケメンじゃね?まぁ、この埋め合わせはいずれしてもらうつもりだ。カラダで払ってもらおうかぐへへ
「そ、そっか!お願い聞いてくれるの!やった!」
うわ、凄い嬉しそう。よっぽど嫌な思い出があるんだろうな…断片的ではあるが俺が聞いてても不快な内容だったしな…。たまには役にたつじゃんシルえもん。
『ぬぅ!?我、神ぞ!?お主は神をなんだと思っておるのじゃ!』
はいはい…シルえもんは仕事に戻りたまえよ。
『くぅ…!わかったのじゃ!また話し掛けてくれるなら戻る!』
仕方ないなぁ…。話しかけてやるよ、ほら戻れ戻れ
『本当じゃな!?約束だぞ!…待っておるからな?』
わかったって!しつこい男は嫌われるぞ!
『わ、わ、、、ワシは女じゃー!!!!!』
なぬっ!?そりゃすまんな。
そこから先、シルえもんから返事が返ってくることは無かった。神様でも拗ねたりするんだな。ちょっとは可愛いとこあるじゃん、自分の事を、ワシ、とか言うのやめたら良いのにな。神様ってめんどくせー
「えっと……、私はチハさんのお父さんを討伐されてる間どうしていれば良いでしょうか?」
と、レンちゃん。
めっちゃ盲点だった!え、どうしよう?いくら俺が強いからと言っても危険な旅になるのか…?あ、でも、どうせ旅するんだから一緒に行けば良いのか。そしたら、一々この国に戻ってくる必要も無いしな。
「よし!レンちゃんも一緒に行こう!大丈夫、レンちゃんのことは俺の命にかえても守ってみせる!…泥船に乗ったつもりでいてくれ!」
「いおりん、泥船はちょっと…沈むし…」
「イオリさん…私、不安なんですけど…」
「ぐぅ…」
ぐぅの音は出る…けど、そうだよな。泥船って沈むもんな…。クッソー!来世では頭が良くなりたいぜ!
「とりあえずだな!どうせ旅する予定だったし、丁度良いと思う。レンちゃんも一緒に行こう。」
チハが住んでいる国は自然が豊かで美しい。
初めて見た時は、ちょっと感動したなー。あの景色をレンちゃんに見せたいって気持ちもあるし、1人にするのは不安だしな。
「は、はい!お役には立てなさそうですが、ご一緒させていただきます!」
あー、まじレンちゃん可愛いなぁ。天使過ぎない?チハがいなかったらもう押し倒してるかもしれねえ。チハ邪魔だなぁ…どっか行ってくんねえかなぁ?…どっか行ってくんねえかなぁぁぁぁあ????
「や、やめてよいおりん。いおりんの《神威》は、い、いくら、わたっ、私でも、た、耐えられない、よ?」
おっと。無意識に《神威》発動しちゃったぜ。まー、《神威》は命ある物に対して絶対的な威圧を発動できるからなぁ…。弱い生物だったら死んじゃうんだっけな、こわいこわい。
「で、チハは宿とかどうすんの」
「いおりん家建ててなかったっけ?泊めてよっ!」
「家なら今日消え去ったからもう無いぞ」
「え、じゃあ野宿?…でも、宿。はっ、まさか!」
「よし、チハ」
「なによう。私は一人寂しく野宿すればいいんでしょ。そうでしょ。ふん、私は野宿も慣れっこだもん。別に良いもん」
拗ねてんなぁ。コイツが何歳かは知らんけど、見た目通りならこういう所は年相応なんだな。
「さすがに女の子に野宿しろなんて言うほど鬼畜じゃねえ」
チハが住んでる国は、正直この国からかなり遠い。つまりコイツは、長旅しながらここに来たわけだ。表情に見せなくとも疲れてるだろうしな。そんな状態で野宿しろなんて無慈悲な事は言えねえ。言えたとしたらそいつは本物の鬼畜だ。
「じゃあどうしたらいいのよ?家も無いし、ここ2人部屋だし」
「宿の主人に頼んでここにお前を泊めれるようにしてやる。今日は俺のベッドで寝ろ」
まぁ、それが一番簡単な解決方法。
「ん!?いま…なんと…!?」
「いつから俺が野宿しろと言うと錯覚していた?馬鹿め!」
ていうか、普通はそうするよね。当たり前体操
「それはつまり、セッ…」
「お前、野宿しろ」
「ごめん、許して」
「許す」
という訳で、さっそく俺が寝るはずだったベッドに潜り込ませた。まぁ俺も野宿は慣れてるし、屋根と壁があるだけマシだろってことで当然床で寝る。ハッ!俺とチハの間で18禁なことが起きるわけが無いだろう!?あー…スッゲェ悲しくなってきた。
「そう言えば、いおりん」
「なになに」
「ノワール宛のラブレターとかないの」
「(今は)無いぞ」
《無限収納》の中に死蔵してあったラブレターなら、さり気なく取り出し窓から外へ投げ捨て魔法で消し去った。さようなら、俺が知ってる妖艶な美女ノワール。こんにちは、俺が知らないニューハーフなノワール。
「じゃあどっかに昔もらったラブレターとか」
「それも無い」
それは《無限収納》の中にもない。まだ家が存在していた時、魔法で家中探し回ったけど見つからない。排水管の中にもなかった。
「そんなどうでもいいこと放っておいて早く寝ろ!」
ったく、何がしたいんだ。…レンちゃんがラブレターに反応してちょくちょく服の裾を引っ張ってんだよ。レンちゃん可愛ぇぇぇぇ…。
「仕方ないなぁ…寝るよう。私が窓側でいい?そんな根性無いと思うけど、いおりんに襲われた時、真っ先に逃げれるように」
「お前、野宿しろ」
「ごめん、許して」
「許す」
チハのなかで、俺はどんなイメージなんだろうなぁ。レンちゃんも、襲われた時、にぴくっと反応してるし、俺の好感度急降下してんじゃね?え?元々、好感度なんて概念が存在しない…?
「いや、俺、床で寝るし」
流石にちびっ子でも、女性と同じベッドで寝るのはいかんでしょ。だから最初から床で寝るつもりだし。まぁ、別に野宿でも構わんし、いざとなれば魔法で家作れるしな。でも、面倒だから床で寝る。
「えっ!だったら私も床で寝る!一緒のベッドで寝ないなら私も床でぇぇ!!」
「えぇ!イオリさん床で寝るんですか!?だったら…私のベッドで…いえ、一緒に寝たいわけではなく…でも…うぅ」
最後の方は聞き取れなかったけど、なんとなく顔を赤くしてるしそういうことなのでしょう。いやいや、さすがの俺も、客人がいる前でそんな無節操なことはしませんよ。…無節操なことしたことありませんよ!!!はい!!!
「まぁまぁ。いいからチハは寝ろ」
チハを抱え上げてベッドに投球。ふむ、軽いな。力加減を間違えたら、宿の壁をブチ破ってしまう。
「寝ないっ!」
ベッドに着地した瞬間、起き上がって飛び付いてきた…ので、回避すると、べしゃりと地面に落ちるチハ。お前のドジっ子に需要はねーよ。
「なにがしたかったわけ?」
「あぅ……は、はにゃが…」
「大丈夫?」
鼻先が少し赤くなってること以外は、特に怪我もなさそうだしよかったよかった。丈夫なやつだなー、レンちゃんなら鼻の骨がポッキリ…いや、そんなことさせない!
「むぅ、なんで受け止めてくんないのっ!もー!そんなんだからモテないんだよ?ぷぷ」
「レンちゃんなら喜んで受け止めてたさ!…だが、お前はチハだ!俺は、チハの頑丈な体を信じているからな!」
「女の子に頑丈とか…無いわー…」
いやいやお前が、無いわー…、だわ。
「まぁいいや。一緒に寝りゃいいんだろ?早く寝ろ」
「うん。最初っからそうしてれば私は鼻を…!」
「寝ろ」
さっさとチハをベッドに寝かせ、レンちゃんに念話を送りながらも同じくベッドに入る。チハあったけー。子供って眠くなると体温が高くなるんだっけな?冬は湯たんぽになりそうだなぁ。
「そういえば、パパの討伐方法なんだけど跡形も無く消し去ってほしいなぁ」
「わかった。さっさと寝ろ」
チハが寝たらさっさと床で寝よう。深夜テンションで一緒に寝るとか言い出してるだけだろうしな…、朝から大騒ぎになるのは嫌過ぎる。
「朝ご飯はなんだろうね?」
「知らん。寝ろ」
子供は元気だな…。チハより先に俺が寝ちゃいそうだわ…あったけー。
「明日の朝はフェラで起こす?」
「自然に眠るか、気絶どっちが良い?」
「ごめん、許して」
「許す」
「早く寝ないと本当に気絶させるからな。…猛烈に痛い方法で」
「もー…わかったよう。寝るもん」
渋々…という感じでチハは目を瞑る。チハまつ毛長いな。喋んなかったら激カワロリータなのになぁ…喋るとなぁ……
「勃った?」
なぁ…………?
でも次にノワールと会ったら俺はどんな顔をすれば良いんだろう…。ああ、過去の俺にノワールは男だぜって教えてやりたい…シルえもんに頼めば過去へ戻ることも可能か…?いや、今はそんな事どうでも良くはないけど置いておこう。あとでゆっくり考える必要がある…。
「んで、実父の討伐を頼めんのは俺だけだったわけか」
「うん。だっていおりんの異名は、私が住んでる国にも届いてるしね! この国を襲ったドラゴンを、うるさいから眠れないとキレてデコピンで仕留めた龍殺し…、邪神四天王率いる3万の軍勢を、たった1人で皆殺しにした無慈悲な帝王とかね!」
「おいやめろ、無慈悲な帝王って言うのはやめろ。慈悲深いからこそ、無意味な戦いに終止符を打つべく戦ったんだぞ馬鹿」
帝王…この漢字二文字の単語は危険だ。そう、厨二病患者だった時代のある俺にとって、その些細な単語だけでも心に大きな傷を作るんだ…。
「よくわかんないけど…。とにかく、いおりんなら私のパパなんて瞬殺でしょ!やっちゃってよ!」
やっちゃってよ!の意味が可笑しいんだよなぁ…、ヤッちゃってよ!だったらもっと嫌だな。ホモじゃないし…。だからと言って、殺っちゃってよ!も嫌だ。助けてシルえもん、あんた神でしょ。
『ぬぅ…殺人の許可はし難いけれど、この子の境遇を考えれば実父を討伐してやる方が幸せだろうな…』
どういうことよ?シルえもん詳しく頼むわ。
『こやつ…チハと言ったかの。チハの実父はチハが言ったようにかなりのロリコンでのう……ワシの話を聞いてからもう一度考え直してやれ。』
それから俺は、創造神ことシルえもんからチハの過去について過去を教えて貰った。
…つまりあれだ。ロリコン過ぎて禁忌の薬に手を出し、チハのお母さんを幼女体型のまま成長をストップさせ、それだけでは足りぬ!と、チハに手を出そうとしたらしい。…なんてうらや、けしからんやつだ!こりゃ殺されても文句言えねえよな…この世界なら。
「……本来なら断るけど仕方ねえな。仲間だし…。その依頼受けてやるよ」
チハとは、俺が魔王討伐を決心してすぐから仲間だったしな。付き合いが割と長いから、世話になったし、世話もした。そのチハが助け欲しいと言ってくるなら、助けてやるのが仲間ってもんかもな。…あれ?今日の俺イケメンじゃね?まぁ、この埋め合わせはいずれしてもらうつもりだ。カラダで払ってもらおうかぐへへ
「そ、そっか!お願い聞いてくれるの!やった!」
うわ、凄い嬉しそう。よっぽど嫌な思い出があるんだろうな…断片的ではあるが俺が聞いてても不快な内容だったしな…。たまには役にたつじゃんシルえもん。
『ぬぅ!?我、神ぞ!?お主は神をなんだと思っておるのじゃ!』
はいはい…シルえもんは仕事に戻りたまえよ。
『くぅ…!わかったのじゃ!また話し掛けてくれるなら戻る!』
仕方ないなぁ…。話しかけてやるよ、ほら戻れ戻れ
『本当じゃな!?約束だぞ!…待っておるからな?』
わかったって!しつこい男は嫌われるぞ!
『わ、わ、、、ワシは女じゃー!!!!!』
なぬっ!?そりゃすまんな。
そこから先、シルえもんから返事が返ってくることは無かった。神様でも拗ねたりするんだな。ちょっとは可愛いとこあるじゃん、自分の事を、ワシ、とか言うのやめたら良いのにな。神様ってめんどくせー
「えっと……、私はチハさんのお父さんを討伐されてる間どうしていれば良いでしょうか?」
と、レンちゃん。
めっちゃ盲点だった!え、どうしよう?いくら俺が強いからと言っても危険な旅になるのか…?あ、でも、どうせ旅するんだから一緒に行けば良いのか。そしたら、一々この国に戻ってくる必要も無いしな。
「よし!レンちゃんも一緒に行こう!大丈夫、レンちゃんのことは俺の命にかえても守ってみせる!…泥船に乗ったつもりでいてくれ!」
「いおりん、泥船はちょっと…沈むし…」
「イオリさん…私、不安なんですけど…」
「ぐぅ…」
ぐぅの音は出る…けど、そうだよな。泥船って沈むもんな…。クッソー!来世では頭が良くなりたいぜ!
「とりあえずだな!どうせ旅する予定だったし、丁度良いと思う。レンちゃんも一緒に行こう。」
チハが住んでいる国は自然が豊かで美しい。
初めて見た時は、ちょっと感動したなー。あの景色をレンちゃんに見せたいって気持ちもあるし、1人にするのは不安だしな。
「は、はい!お役には立てなさそうですが、ご一緒させていただきます!」
あー、まじレンちゃん可愛いなぁ。天使過ぎない?チハがいなかったらもう押し倒してるかもしれねえ。チハ邪魔だなぁ…どっか行ってくんねえかなぁ?…どっか行ってくんねえかなぁぁぁぁあ????
「や、やめてよいおりん。いおりんの《神威》は、い、いくら、わたっ、私でも、た、耐えられない、よ?」
おっと。無意識に《神威》発動しちゃったぜ。まー、《神威》は命ある物に対して絶対的な威圧を発動できるからなぁ…。弱い生物だったら死んじゃうんだっけな、こわいこわい。
「で、チハは宿とかどうすんの」
「いおりん家建ててなかったっけ?泊めてよっ!」
「家なら今日消え去ったからもう無いぞ」
「え、じゃあ野宿?…でも、宿。はっ、まさか!」
「よし、チハ」
「なによう。私は一人寂しく野宿すればいいんでしょ。そうでしょ。ふん、私は野宿も慣れっこだもん。別に良いもん」
拗ねてんなぁ。コイツが何歳かは知らんけど、見た目通りならこういう所は年相応なんだな。
「さすがに女の子に野宿しろなんて言うほど鬼畜じゃねえ」
チハが住んでる国は、正直この国からかなり遠い。つまりコイツは、長旅しながらここに来たわけだ。表情に見せなくとも疲れてるだろうしな。そんな状態で野宿しろなんて無慈悲な事は言えねえ。言えたとしたらそいつは本物の鬼畜だ。
「じゃあどうしたらいいのよ?家も無いし、ここ2人部屋だし」
「宿の主人に頼んでここにお前を泊めれるようにしてやる。今日は俺のベッドで寝ろ」
まぁ、それが一番簡単な解決方法。
「ん!?いま…なんと…!?」
「いつから俺が野宿しろと言うと錯覚していた?馬鹿め!」
ていうか、普通はそうするよね。当たり前体操
「それはつまり、セッ…」
「お前、野宿しろ」
「ごめん、許して」
「許す」
という訳で、さっそく俺が寝るはずだったベッドに潜り込ませた。まぁ俺も野宿は慣れてるし、屋根と壁があるだけマシだろってことで当然床で寝る。ハッ!俺とチハの間で18禁なことが起きるわけが無いだろう!?あー…スッゲェ悲しくなってきた。
「そう言えば、いおりん」
「なになに」
「ノワール宛のラブレターとかないの」
「(今は)無いぞ」
《無限収納》の中に死蔵してあったラブレターなら、さり気なく取り出し窓から外へ投げ捨て魔法で消し去った。さようなら、俺が知ってる妖艶な美女ノワール。こんにちは、俺が知らないニューハーフなノワール。
「じゃあどっかに昔もらったラブレターとか」
「それも無い」
それは《無限収納》の中にもない。まだ家が存在していた時、魔法で家中探し回ったけど見つからない。排水管の中にもなかった。
「そんなどうでもいいこと放っておいて早く寝ろ!」
ったく、何がしたいんだ。…レンちゃんがラブレターに反応してちょくちょく服の裾を引っ張ってんだよ。レンちゃん可愛ぇぇぇぇ…。
「仕方ないなぁ…寝るよう。私が窓側でいい?そんな根性無いと思うけど、いおりんに襲われた時、真っ先に逃げれるように」
「お前、野宿しろ」
「ごめん、許して」
「許す」
チハのなかで、俺はどんなイメージなんだろうなぁ。レンちゃんも、襲われた時、にぴくっと反応してるし、俺の好感度急降下してんじゃね?え?元々、好感度なんて概念が存在しない…?
「いや、俺、床で寝るし」
流石にちびっ子でも、女性と同じベッドで寝るのはいかんでしょ。だから最初から床で寝るつもりだし。まぁ、別に野宿でも構わんし、いざとなれば魔法で家作れるしな。でも、面倒だから床で寝る。
「えっ!だったら私も床で寝る!一緒のベッドで寝ないなら私も床でぇぇ!!」
「えぇ!イオリさん床で寝るんですか!?だったら…私のベッドで…いえ、一緒に寝たいわけではなく…でも…うぅ」
最後の方は聞き取れなかったけど、なんとなく顔を赤くしてるしそういうことなのでしょう。いやいや、さすがの俺も、客人がいる前でそんな無節操なことはしませんよ。…無節操なことしたことありませんよ!!!はい!!!
「まぁまぁ。いいからチハは寝ろ」
チハを抱え上げてベッドに投球。ふむ、軽いな。力加減を間違えたら、宿の壁をブチ破ってしまう。
「寝ないっ!」
ベッドに着地した瞬間、起き上がって飛び付いてきた…ので、回避すると、べしゃりと地面に落ちるチハ。お前のドジっ子に需要はねーよ。
「なにがしたかったわけ?」
「あぅ……は、はにゃが…」
「大丈夫?」
鼻先が少し赤くなってること以外は、特に怪我もなさそうだしよかったよかった。丈夫なやつだなー、レンちゃんなら鼻の骨がポッキリ…いや、そんなことさせない!
「むぅ、なんで受け止めてくんないのっ!もー!そんなんだからモテないんだよ?ぷぷ」
「レンちゃんなら喜んで受け止めてたさ!…だが、お前はチハだ!俺は、チハの頑丈な体を信じているからな!」
「女の子に頑丈とか…無いわー…」
いやいやお前が、無いわー…、だわ。
「まぁいいや。一緒に寝りゃいいんだろ?早く寝ろ」
「うん。最初っからそうしてれば私は鼻を…!」
「寝ろ」
さっさとチハをベッドに寝かせ、レンちゃんに念話を送りながらも同じくベッドに入る。チハあったけー。子供って眠くなると体温が高くなるんだっけな?冬は湯たんぽになりそうだなぁ。
「そういえば、パパの討伐方法なんだけど跡形も無く消し去ってほしいなぁ」
「わかった。さっさと寝ろ」
チハが寝たらさっさと床で寝よう。深夜テンションで一緒に寝るとか言い出してるだけだろうしな…、朝から大騒ぎになるのは嫌過ぎる。
「朝ご飯はなんだろうね?」
「知らん。寝ろ」
子供は元気だな…。チハより先に俺が寝ちゃいそうだわ…あったけー。
「明日の朝はフェラで起こす?」
「自然に眠るか、気絶どっちが良い?」
「ごめん、許して」
「許す」
「早く寝ないと本当に気絶させるからな。…猛烈に痛い方法で」
「もー…わかったよう。寝るもん」
渋々…という感じでチハは目を瞑る。チハまつ毛長いな。喋んなかったら激カワロリータなのになぁ…喋るとなぁ……
「勃った?」
なぁ…………?
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする
初
ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。
リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。
これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる