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応接室のソファには、一人の男が優雅に足を組んで座っていた。
シリル・ヴァン・ノワール。
隣国の大公爵にして、大陸全土にその名を轟かせる大富豪。
黒髪に、氷のように冷ややかな蒼(あお)い瞳。
その美貌は「歩く彫刻」と称されるほどだが、私は彼の顔よりも、身につけているスーツの生地に目を奪われた。
(……最高級のブラックシルク。ボタンは黒真珠。カフスはダイヤ入り。推定総額、金貨三千枚……!)
歩く彫刻というより、歩く金塊だ。
私は営業用の笑顔を貼り付け、対面の席に座った。
「お初にお目にかかります、シリル閣下。ラズベリー公爵家当主代行、グラッセです」
「……ああ」
シリルは短い返事をし、メイドが出した紅茶に口をつけた。
そして、ピクリと眉を動かす。
「……渋いな」
「ええ。市販のティーバッグですから。一杯あたり銅貨二枚です」
私が悪びれずに答えると、シリルは目を見開いた。
「公爵家で客に出す茶ではないな」
「うちは現在、経営再建中でして。コスト削減にご協力いただいております。お口に合わなければ、一杯金貨一枚で最高級茶葉と交換いたしますが?」
私がメニュー表(手書き)を差し出すと、シリルは喉を鳴らして笑った。
「くく……面白い。噂通りの女だ」
「噂?」
「『王城で王子に一億枚の請求書を叩きつけた悪役令嬢がいる』とな。隣国の社交界でも持ちきりだぞ」
シリルはカップを置き、探るような視線を私に向けてきた。
「単刀直入に聞こう。本気で回収できると思っているのか? 相手は王家だぞ」
「回収します。契約は契約ですから」
「権力で揉み消されたら?」
「その時は、その『権力』ごと買い叩くまでです」
私が即答すると、シリルは楽しそうに目を細めた。
その瞳は、獲物を見つけた肉食獣のようだ。
「気に入った。その手腕、見せてもらおうか」
「見せる? 見世物ではありませんが」
「タダで見せろとは言わない。……そうだな」
シリルは懐から小切手帳を取り出し、サラサラとペンを走らせた。
それをテーブルに滑らせる。
「今日の君の『王城への殴り込み』に、私も同行させてもらいたい。これはその観覧料だ」
そこに書かれた金額を見て、私はゴクリと唾を飲み込んだ。
金貨五百枚。
私の数ヶ月分の小遣い……ではなく、屋敷の修繕費が賄える額だ。
私は瞬時に小切手を懐にしまい、立ち上がった。
「商談成立です。さあ、行きましょう。馬車は相乗りでよろしいですね? 燃料代が浮きますので」
***
王城、玉座の間。
重苦しい空気の中、私は国王陛下と対峙していた。
傍らには、どこか楽しげな表情のシリルも立っている(「特別顧問」という名目で連れてきた)。
玉座に座る国王は、脂汗を浮かべながら私を怒鳴りつけた。
「グラッセ! アランとの婚約破棄騒動、聞いたぞ! しかも一億枚の請求だと!? 王家を愚弄する気か!」
その隣には、アラン王子とミナも控えている。
アラン王子は父の威光を借りて、強気な態度を取り戻していた。
「そうだぞグラッセ! 父上はお怒りだ! 今すぐ請求を取り下げて土下座しろ!」
「謝ってくださいまし、グラッセ様ぁ。お金なんて請求するから、バチが当たったんですぅ」
ミナも王子の腕にしがみつきながら煽ってくる。
私は扇を閉じて、冷ややかに言い放った。
「愚弄など滅相もありません。私はただ、未払い金の督促に参っただけです。――陛下、アラン殿下の借金について、連帯保証人としての責任はお認めになりますね?」
「な、何を……! 王族が下々の者に金を払う道理などない!」
国王が開き直った。
予想通りの反応だ。
「つまり、踏み倒すと?」
「言葉を慎め! これは『王命』だ! 請求書は無効とする!」
国王が宣言すると、アラン王子たちが勝ち誇った顔をする。
「聞いたかグラッセ! これが権力だ!」
私は小さなため息をついた。
隣でシリルが「さて、どうする?」と小声で囁いてくる。
私はニヤリと笑い、懐から一枚の書類を取り出した。
「王命、結構です。ですが、民法第105条『債務不履行における強制執行』は、王族であっても免除されない……という条文が、建国憲章にあるのをご存じですか?」
「な、なんだと?」
「王家が払わないのであれば、法に基づき、現物支給で回収させていただきます」
私はパチンと指を鳴らした。
すると、扉がバン! と開き、作業服を着た屈強な男たちがドカドカと入ってきた。
私が手配した『ラズベリー運送』のスタッフたちだ。
「な、何だ貴様らは! ここは玉座の間だぞ!」
「作業開始! 目録にある資産を片っ端から運び出せ!」
私の号令で、男たちが動き出す。
「へい、お嬢!」
男たちは手際よく、城の調度品を運び出し始めた。
高価な壺、壁に掛けられた名画、銀の燭台。
「や、やめろ! 私のコレクションが!」
「きゃあ! そのカーペットは持って行かないでぇ!」
アラン王子とミナが悲鳴を上げる。
国王が震えながら立ち上がった。
「き、貴様……これは反逆罪だぞ!」
「いいえ、差し押さえです。裁判所の許可証も取ってあります」
私は許可証(昨晩、実家のコネと金で判事に無理やり書かせた)をヒラヒラと見せた。
そして。
私はゆっくりと、玉座に向かって歩を進める。
「くっ、くるな!」
国王が恐怖に引きつり、玉座にしがみつく。
私はその目の前で立ち止まり、玉座の肘掛けをコンコンと叩いた。
「この玉座……純金メッキに、ルビーが五つ。台座は最高級の大理石。……ふむ」
私は電卓を叩く。
「中古市場での評価額、金貨二千万枚といったところでしょうか。まだ足りませんが、まずはこれを頭金としていただきましょう」
「は……?」
国王が呆然とする中、私は作業員に指示を出した。
「この椅子、持って行って」
「へい!」
「ど、どけ! 無礼者!」
作業員たちは慣れた手つきで国王を抱え上げ、ヒョイと横にどかすと、重厚な玉座を台車に乗せた。
ゴロゴロゴロ……。
国の象徴である玉座が、王の間から搬出されていく。
王族たちは、ただ口を開けてそれを見送るしかなかった。
「あ、あぁ……余の玉座が……」
国王がへたり込む。
私はその横に立ち、ニッコリと微笑んだ。
「残金八千万枚。来月までにお支払いなき場合、次は『王冠』と『王錫』をいただきます。……では、失礼いたします」
優雅にカーテシーをして、私は踵(きびす)を返した。
騒然とする広間を後にする私の背後から、ククク……という押し殺した笑い声が聞こえてくる。
シリルだ。
彼は腹を抱えて笑っていた。
「傑作だ! まさか本当に玉座を奪うとは! 君、最高にイカれてるな(褒め言葉)」
「お褒めにあずかり光栄です。……ところでシリル閣下」
私は歩きながら、彼に視線を流した。
「あの玉座、今なら特別価格で入札できますが、いかがです?」
「……ほう?」
「隣国の別荘に一つ、箔(ハク)付けにいかがでしょう? 輸送費込みで、金貨三千万枚でお譲りしますが」
シリルは一瞬きょとんとし、それから今日一番の笑顔を見せた。
「乗った。その商談、成立させよう」
こうして。
私は婚約破棄からわずか二日にして、元婚約者の家の「椅子」を売り飛ばし、巨額の利益を得ることに成功したのである。
シリル・ヴァン・ノワール。
隣国の大公爵にして、大陸全土にその名を轟かせる大富豪。
黒髪に、氷のように冷ややかな蒼(あお)い瞳。
その美貌は「歩く彫刻」と称されるほどだが、私は彼の顔よりも、身につけているスーツの生地に目を奪われた。
(……最高級のブラックシルク。ボタンは黒真珠。カフスはダイヤ入り。推定総額、金貨三千枚……!)
歩く彫刻というより、歩く金塊だ。
私は営業用の笑顔を貼り付け、対面の席に座った。
「お初にお目にかかります、シリル閣下。ラズベリー公爵家当主代行、グラッセです」
「……ああ」
シリルは短い返事をし、メイドが出した紅茶に口をつけた。
そして、ピクリと眉を動かす。
「……渋いな」
「ええ。市販のティーバッグですから。一杯あたり銅貨二枚です」
私が悪びれずに答えると、シリルは目を見開いた。
「公爵家で客に出す茶ではないな」
「うちは現在、経営再建中でして。コスト削減にご協力いただいております。お口に合わなければ、一杯金貨一枚で最高級茶葉と交換いたしますが?」
私がメニュー表(手書き)を差し出すと、シリルは喉を鳴らして笑った。
「くく……面白い。噂通りの女だ」
「噂?」
「『王城で王子に一億枚の請求書を叩きつけた悪役令嬢がいる』とな。隣国の社交界でも持ちきりだぞ」
シリルはカップを置き、探るような視線を私に向けてきた。
「単刀直入に聞こう。本気で回収できると思っているのか? 相手は王家だぞ」
「回収します。契約は契約ですから」
「権力で揉み消されたら?」
「その時は、その『権力』ごと買い叩くまでです」
私が即答すると、シリルは楽しそうに目を細めた。
その瞳は、獲物を見つけた肉食獣のようだ。
「気に入った。その手腕、見せてもらおうか」
「見せる? 見世物ではありませんが」
「タダで見せろとは言わない。……そうだな」
シリルは懐から小切手帳を取り出し、サラサラとペンを走らせた。
それをテーブルに滑らせる。
「今日の君の『王城への殴り込み』に、私も同行させてもらいたい。これはその観覧料だ」
そこに書かれた金額を見て、私はゴクリと唾を飲み込んだ。
金貨五百枚。
私の数ヶ月分の小遣い……ではなく、屋敷の修繕費が賄える額だ。
私は瞬時に小切手を懐にしまい、立ち上がった。
「商談成立です。さあ、行きましょう。馬車は相乗りでよろしいですね? 燃料代が浮きますので」
***
王城、玉座の間。
重苦しい空気の中、私は国王陛下と対峙していた。
傍らには、どこか楽しげな表情のシリルも立っている(「特別顧問」という名目で連れてきた)。
玉座に座る国王は、脂汗を浮かべながら私を怒鳴りつけた。
「グラッセ! アランとの婚約破棄騒動、聞いたぞ! しかも一億枚の請求だと!? 王家を愚弄する気か!」
その隣には、アラン王子とミナも控えている。
アラン王子は父の威光を借りて、強気な態度を取り戻していた。
「そうだぞグラッセ! 父上はお怒りだ! 今すぐ請求を取り下げて土下座しろ!」
「謝ってくださいまし、グラッセ様ぁ。お金なんて請求するから、バチが当たったんですぅ」
ミナも王子の腕にしがみつきながら煽ってくる。
私は扇を閉じて、冷ややかに言い放った。
「愚弄など滅相もありません。私はただ、未払い金の督促に参っただけです。――陛下、アラン殿下の借金について、連帯保証人としての責任はお認めになりますね?」
「な、何を……! 王族が下々の者に金を払う道理などない!」
国王が開き直った。
予想通りの反応だ。
「つまり、踏み倒すと?」
「言葉を慎め! これは『王命』だ! 請求書は無効とする!」
国王が宣言すると、アラン王子たちが勝ち誇った顔をする。
「聞いたかグラッセ! これが権力だ!」
私は小さなため息をついた。
隣でシリルが「さて、どうする?」と小声で囁いてくる。
私はニヤリと笑い、懐から一枚の書類を取り出した。
「王命、結構です。ですが、民法第105条『債務不履行における強制執行』は、王族であっても免除されない……という条文が、建国憲章にあるのをご存じですか?」
「な、なんだと?」
「王家が払わないのであれば、法に基づき、現物支給で回収させていただきます」
私はパチンと指を鳴らした。
すると、扉がバン! と開き、作業服を着た屈強な男たちがドカドカと入ってきた。
私が手配した『ラズベリー運送』のスタッフたちだ。
「な、何だ貴様らは! ここは玉座の間だぞ!」
「作業開始! 目録にある資産を片っ端から運び出せ!」
私の号令で、男たちが動き出す。
「へい、お嬢!」
男たちは手際よく、城の調度品を運び出し始めた。
高価な壺、壁に掛けられた名画、銀の燭台。
「や、やめろ! 私のコレクションが!」
「きゃあ! そのカーペットは持って行かないでぇ!」
アラン王子とミナが悲鳴を上げる。
国王が震えながら立ち上がった。
「き、貴様……これは反逆罪だぞ!」
「いいえ、差し押さえです。裁判所の許可証も取ってあります」
私は許可証(昨晩、実家のコネと金で判事に無理やり書かせた)をヒラヒラと見せた。
そして。
私はゆっくりと、玉座に向かって歩を進める。
「くっ、くるな!」
国王が恐怖に引きつり、玉座にしがみつく。
私はその目の前で立ち止まり、玉座の肘掛けをコンコンと叩いた。
「この玉座……純金メッキに、ルビーが五つ。台座は最高級の大理石。……ふむ」
私は電卓を叩く。
「中古市場での評価額、金貨二千万枚といったところでしょうか。まだ足りませんが、まずはこれを頭金としていただきましょう」
「は……?」
国王が呆然とする中、私は作業員に指示を出した。
「この椅子、持って行って」
「へい!」
「ど、どけ! 無礼者!」
作業員たちは慣れた手つきで国王を抱え上げ、ヒョイと横にどかすと、重厚な玉座を台車に乗せた。
ゴロゴロゴロ……。
国の象徴である玉座が、王の間から搬出されていく。
王族たちは、ただ口を開けてそれを見送るしかなかった。
「あ、あぁ……余の玉座が……」
国王がへたり込む。
私はその横に立ち、ニッコリと微笑んだ。
「残金八千万枚。来月までにお支払いなき場合、次は『王冠』と『王錫』をいただきます。……では、失礼いたします」
優雅にカーテシーをして、私は踵(きびす)を返した。
騒然とする広間を後にする私の背後から、ククク……という押し殺した笑い声が聞こえてくる。
シリルだ。
彼は腹を抱えて笑っていた。
「傑作だ! まさか本当に玉座を奪うとは! 君、最高にイカれてるな(褒め言葉)」
「お褒めにあずかり光栄です。……ところでシリル閣下」
私は歩きながら、彼に視線を流した。
「あの玉座、今なら特別価格で入札できますが、いかがです?」
「……ほう?」
「隣国の別荘に一つ、箔(ハク)付けにいかがでしょう? 輸送費込みで、金貨三千万枚でお譲りしますが」
シリルは一瞬きょとんとし、それから今日一番の笑顔を見せた。
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