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「本日は、ラズベリー商会主催『グラッセ&シリル 世紀のロイヤル・スーパー・ウェディング』にご来場いただき、誠にありがとうございます!」
「チケットをお持ちでない方は当日券売り場へ! S席は完売ですが、A席ならまだ若干の空きがございます!」
王都の中心、ラズベリー・ランド(旧王城)。
その大聖堂の前には、朝から長蛇の列ができていた。
着飾った貴族たち、興味本位の市民、そして他国から来た観光客たちが、入場ゲートでチケットをもぎられている。
「……すごい人ね。予想以上の集客だわ」
控室で、私は窓から外の様子を覗き見て、満足げに頷いた。
純白のウェディングドレスに身を包んでいるが、その背中には大きく『ラズベリー商会』のロゴが刺繍され、ベールの裾には『広告スポンサー』である各国の商会の名前がズラリと並んでいる。
「社長、本日の売上速報です」
秘書官のミナが、タブレット端末(魔道具)を持って駆け寄ってきた。彼女もブライズメイドのドレスを着ているが、手にはしっかりと電卓が握られている。
「入場料収入だけで、すでに金貨五千万枚を突破。限定グッズの『愛の誓い饅頭』と『シリルのブロマイド(隠し撮り)』は完売しました!」
「素晴らしいわ。追加発注をかけなさい。あと、『幸せのお裾分け(という名の余り物)』の福袋も投入して」
「了解です! あ、それとアラン王子……いえ、パンダ1号からビデオメッセージが届いています。『おめでとう……僕もケーキ食べたかった……』とのことです」
「北の海(カニ漁船)からの通信ね。あとで会場のスクリーンで流して笑いを取りましょう」
私が指示を飛ばしていると、控室の扉が開き、新郎のシリルが入ってきた。
「……グラッセ。準備はいいか?」
彼は純白のタキシードを着こなしているが、その胸元には『本日の主役(スポンサー募集中)』というタスキがかけられている。
「シリル! 完璧よ! そのタスキ、広告枠として金貨百万枚で売れたのよ?」
「……恥ずかしい。これをつけてヴァージンロードを歩くのか?」
「我慢してください。百万枚ですよ? 歩くだけで家が一軒建つんですから」
私は彼のタスキを直してあげた。
「さあ、行きましょう。一秒たりとも無駄にはできません。放映権を買った新聞社の中継が始まりますから」
***
大聖堂の扉が開く。
ファンファーレが鳴り響き、私とシリルは腕を組んで入場した。
「キャーッ! グラッセ様ー!」
「シリル様、こっち向いてー!」
カメラのフラッシュが嵐のように焚かれる。
私たちはレッドカーペットの上を、まるでファッションショーのモデルのように歩いた。
「シリル、三番カメラに目線! あそこは視聴率が高いわ!」
「……わかった。笑顔を作ればいいんだな?」
「ええ。最高の『営業スマイル』で!」
私たちが笑顔を振りまくと、会場のボルテージは最高潮に達した。
祭壇の前には、買収……もとい、丁重にお招きした最高司祭が待っている。
「えー、新郎シリル・ヴァン・ノワール。汝は、健やかなる時も、病める時も、株価が暴落した時も、妻の資産運用に従い、利益を出し続けることを誓いますか?」
「……誓いの言葉が変わっていないか?」
シリルが小声で突っ込むが、司祭は真顔で続ける。
「誓いますか?」
「……誓います」
「新婦グラッセ・ド・ラズベリー。汝は、富める時も、さらに富める時も、夫を愛し、その財布の紐を死ぬまで握り続けることを誓いますか?」
「誓います! 絶対に離しません!」
私は力強く宣言した。
「では、指輪の交換を」
ミナがうやうやしく運んできたのは、指輪ケースではなく、重厚なジュラルミンケースだ。
パカッ、と開くと、そこには――。
「……重い」
シリルが取り出したのは、純金のインゴット(延べ棒)にチェーンを通した、特大のネックレスだった。
「指輪だと紛失のリスクがありますから。これなら資産価値も明確ですし、肩こり防止のトレーニングにもなります」
「……君の首が心配だが」
シリルは苦笑しながら、私の首にズシリと重い金塊をかけてくれた。
私も同様に、彼の首にプラチナの延べ棒をかける。
「おおーっ! ゴージャス!」
「さすがは大富豪カップル!」
会場からどよめきと拍手が起こる。
「では、誓いのキスを。……ただし」
司祭が咳払いをした。
「ここからの映像は『有料会員限定』となります。続きをご覧になりたい方は、追加料金をお支払いください」
スクリーンに『課金してください』という文字が表示され、会場に集金係(ガストン団長たち)が走り回る。
「払う! 払うぞ!」
「いいところで見せないなんて焦らしプレイか!」
チャリンチャリンと小銭の音が響き渡る中、私とシリルは見つめ合った。
「……ここまで商売にするとはな」
「当然です。私たちのキスには、それだけの価値(プライス)がありますもの」
私は背伸びをして、彼の唇に近づいた。
「さあ、シリル。元を取りましょう」
「ああ。……愛しているよ、私の守銭奴」
私たちは、カメラの放列と集金の音に包まれながら、長く、熱い口づけを交わした。
その瞬間、教会の鐘が鳴り響き、天井から大量の風船と『割引クーポン券』が降り注いだ。
「わぁぁぁっ! クーポンだ!」
「ラズベリー商会全品10%オフだぞ!」
招待客たちはキスそっちのけでクーポンを奪い合っている。
これぞ、私たちが望んだ結婚式の形だ。
式が終わり、教会の外に出ると、バルコニーから恒例の「ブーケトス」の時間となった。
広場には、未婚の女性たちが殺気立って待ち構えている。
「皆様! 私の幸せをお裾分けしますわよ!」
私は後ろを向き、特製のブーケを振りかぶった。
「そーれっ!」
ブーケが空を舞う。
しかし、それはただの花束ではなかった。花の間には、『当たりくじ』として『鉱山の採掘権(一部)』や『高級エステ一年無料券』が仕込まれているのだ。
「取るわよぉぉぉ!」
「私のものよぉぉぉ!」
女性たちがラグビーのスクラムのように激突する。
その修羅場を見下ろしながら、私はシリルに寄り添った。
「……平和ですね」
「どこがだ。戦場じゃないか」
シリルは呆れつつも、私の肩を抱いた。
「だが、退屈はしなさそうだ。これから先も、ずっと」
「ええ。死ぬまで退屈させませんわ。……だって、私たちのビジネス(結婚生活)はまだ始まったばかりですもの」
私は首にかけた金塊を撫でながら、夕日に向かって微笑んだ。
「さあ、次はハネムーンですね! 行き先は『未開拓の資源国』! 観光ついでに油田でも掘り当てに行きましょう!」
「……君は、休むという言葉を知らないのか」
「Time is Money(時は金なり)! 愛も金も、止まったら腐りますから!」
私たちは笑い合い、新たな旅立ち(出張)へと向かう馬車に乗り込んだ。
馬車の背後には、空き缶ではなく『本日の売上金』が入った麻袋がガラガラと結び付けられていた。
こうして。
悪役令嬢グラッセと冷徹公爵シリルは、末長く、そして誰よりも裕福に暮らしましたとさ。
めでたし、めでたし(総利益:測定不能)。
「チケットをお持ちでない方は当日券売り場へ! S席は完売ですが、A席ならまだ若干の空きがございます!」
王都の中心、ラズベリー・ランド(旧王城)。
その大聖堂の前には、朝から長蛇の列ができていた。
着飾った貴族たち、興味本位の市民、そして他国から来た観光客たちが、入場ゲートでチケットをもぎられている。
「……すごい人ね。予想以上の集客だわ」
控室で、私は窓から外の様子を覗き見て、満足げに頷いた。
純白のウェディングドレスに身を包んでいるが、その背中には大きく『ラズベリー商会』のロゴが刺繍され、ベールの裾には『広告スポンサー』である各国の商会の名前がズラリと並んでいる。
「社長、本日の売上速報です」
秘書官のミナが、タブレット端末(魔道具)を持って駆け寄ってきた。彼女もブライズメイドのドレスを着ているが、手にはしっかりと電卓が握られている。
「入場料収入だけで、すでに金貨五千万枚を突破。限定グッズの『愛の誓い饅頭』と『シリルのブロマイド(隠し撮り)』は完売しました!」
「素晴らしいわ。追加発注をかけなさい。あと、『幸せのお裾分け(という名の余り物)』の福袋も投入して」
「了解です! あ、それとアラン王子……いえ、パンダ1号からビデオメッセージが届いています。『おめでとう……僕もケーキ食べたかった……』とのことです」
「北の海(カニ漁船)からの通信ね。あとで会場のスクリーンで流して笑いを取りましょう」
私が指示を飛ばしていると、控室の扉が開き、新郎のシリルが入ってきた。
「……グラッセ。準備はいいか?」
彼は純白のタキシードを着こなしているが、その胸元には『本日の主役(スポンサー募集中)』というタスキがかけられている。
「シリル! 完璧よ! そのタスキ、広告枠として金貨百万枚で売れたのよ?」
「……恥ずかしい。これをつけてヴァージンロードを歩くのか?」
「我慢してください。百万枚ですよ? 歩くだけで家が一軒建つんですから」
私は彼のタスキを直してあげた。
「さあ、行きましょう。一秒たりとも無駄にはできません。放映権を買った新聞社の中継が始まりますから」
***
大聖堂の扉が開く。
ファンファーレが鳴り響き、私とシリルは腕を組んで入場した。
「キャーッ! グラッセ様ー!」
「シリル様、こっち向いてー!」
カメラのフラッシュが嵐のように焚かれる。
私たちはレッドカーペットの上を、まるでファッションショーのモデルのように歩いた。
「シリル、三番カメラに目線! あそこは視聴率が高いわ!」
「……わかった。笑顔を作ればいいんだな?」
「ええ。最高の『営業スマイル』で!」
私たちが笑顔を振りまくと、会場のボルテージは最高潮に達した。
祭壇の前には、買収……もとい、丁重にお招きした最高司祭が待っている。
「えー、新郎シリル・ヴァン・ノワール。汝は、健やかなる時も、病める時も、株価が暴落した時も、妻の資産運用に従い、利益を出し続けることを誓いますか?」
「……誓いの言葉が変わっていないか?」
シリルが小声で突っ込むが、司祭は真顔で続ける。
「誓いますか?」
「……誓います」
「新婦グラッセ・ド・ラズベリー。汝は、富める時も、さらに富める時も、夫を愛し、その財布の紐を死ぬまで握り続けることを誓いますか?」
「誓います! 絶対に離しません!」
私は力強く宣言した。
「では、指輪の交換を」
ミナがうやうやしく運んできたのは、指輪ケースではなく、重厚なジュラルミンケースだ。
パカッ、と開くと、そこには――。
「……重い」
シリルが取り出したのは、純金のインゴット(延べ棒)にチェーンを通した、特大のネックレスだった。
「指輪だと紛失のリスクがありますから。これなら資産価値も明確ですし、肩こり防止のトレーニングにもなります」
「……君の首が心配だが」
シリルは苦笑しながら、私の首にズシリと重い金塊をかけてくれた。
私も同様に、彼の首にプラチナの延べ棒をかける。
「おおーっ! ゴージャス!」
「さすがは大富豪カップル!」
会場からどよめきと拍手が起こる。
「では、誓いのキスを。……ただし」
司祭が咳払いをした。
「ここからの映像は『有料会員限定』となります。続きをご覧になりたい方は、追加料金をお支払いください」
スクリーンに『課金してください』という文字が表示され、会場に集金係(ガストン団長たち)が走り回る。
「払う! 払うぞ!」
「いいところで見せないなんて焦らしプレイか!」
チャリンチャリンと小銭の音が響き渡る中、私とシリルは見つめ合った。
「……ここまで商売にするとはな」
「当然です。私たちのキスには、それだけの価値(プライス)がありますもの」
私は背伸びをして、彼の唇に近づいた。
「さあ、シリル。元を取りましょう」
「ああ。……愛しているよ、私の守銭奴」
私たちは、カメラの放列と集金の音に包まれながら、長く、熱い口づけを交わした。
その瞬間、教会の鐘が鳴り響き、天井から大量の風船と『割引クーポン券』が降り注いだ。
「わぁぁぁっ! クーポンだ!」
「ラズベリー商会全品10%オフだぞ!」
招待客たちはキスそっちのけでクーポンを奪い合っている。
これぞ、私たちが望んだ結婚式の形だ。
式が終わり、教会の外に出ると、バルコニーから恒例の「ブーケトス」の時間となった。
広場には、未婚の女性たちが殺気立って待ち構えている。
「皆様! 私の幸せをお裾分けしますわよ!」
私は後ろを向き、特製のブーケを振りかぶった。
「そーれっ!」
ブーケが空を舞う。
しかし、それはただの花束ではなかった。花の間には、『当たりくじ』として『鉱山の採掘権(一部)』や『高級エステ一年無料券』が仕込まれているのだ。
「取るわよぉぉぉ!」
「私のものよぉぉぉ!」
女性たちがラグビーのスクラムのように激突する。
その修羅場を見下ろしながら、私はシリルに寄り添った。
「……平和ですね」
「どこがだ。戦場じゃないか」
シリルは呆れつつも、私の肩を抱いた。
「だが、退屈はしなさそうだ。これから先も、ずっと」
「ええ。死ぬまで退屈させませんわ。……だって、私たちのビジネス(結婚生活)はまだ始まったばかりですもの」
私は首にかけた金塊を撫でながら、夕日に向かって微笑んだ。
「さあ、次はハネムーンですね! 行き先は『未開拓の資源国』! 観光ついでに油田でも掘り当てに行きましょう!」
「……君は、休むという言葉を知らないのか」
「Time is Money(時は金なり)! 愛も金も、止まったら腐りますから!」
私たちは笑い合い、新たな旅立ち(出張)へと向かう馬車に乗り込んだ。
馬車の背後には、空き缶ではなく『本日の売上金』が入った麻袋がガラガラと結び付けられていた。
こうして。
悪役令嬢グラッセと冷徹公爵シリルは、末長く、そして誰よりも裕福に暮らしましたとさ。
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