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「……筋肉痛だ。体が……動かん」
翌朝。
ヴォルグ辺境伯邸の客室で、第一王子アレクセイは死んだ魚のような目をしていた。
昨夜、到着するなりメリアナによる「ドラゴンの前夜祭(試食会)」に巻き込まれ、深夜まで肉を焼き、食い、そして踊らされた結果である。
「殿下! 起きてください! 朝ですよ!」
ドダンッ!
扉が蹴破られ(最近、この屋敷では扉は開けるものではなく蹴るものという認識が広まっている)、ジャージ姿の聖女リリィが飛び込んできた。
「リ、リリィか……。なんだその格好は。農夫か?」
「メリアナ様にお借りした作業着です! さあ、早く厨房へ行きますわよ! 朝食の準備と、明日の結婚式の仕込みが待っています!」
「し、仕込み? 私は客だぞ……?」
「あら、昨夜言ったじゃありませんか。『働かざる者、食うべからず』って。今日の朝食は『ドラゴンのテールの雑炊』らしいですわよ? 食べたくないんですか?」
「……ッ!」
アレクセイの胃袋が、パブロフの犬のように反応した。
昨夜食べたタン塩の味が脳裏に蘇る。あの感動。あの衝撃。
「……行く。すぐに行く」
アレクセイは這うようにベッドから起き上がった。
王子のプライドは、食欲の前に完全に屈服していた。
***
屋敷の外に出ると、そこはすでにお祭り騒ぎだった。
「おーい! こっちに薪(まき)を運べ!」
「野菜の搬入だ! リリィ様の浄化班へ回せ!」
「ドラゴンの解体班、ウロコ剥ぎ急げ!」
領民たちが蟻の群れのように働き回っている。
彼らの顔には、強制労働の悲壮感など微塵もない。全員が「明日のご馳走」のために目を血走らせ、涎を垂らしているのだ。
「おはようございます、殿下。よく眠れましたか?」
庭の中央、巨大なドラゴンの死骸の上に立ち、指揮を執っていたメリアナが声をかけてきた。
彼女の手には拡声器(魔道具)と、いつものミートハンマー。
「あ、ああ……。すごい活気だな」
「ええ。領民総出でお手伝いしてくれていますの。明日の結婚式は、ヴォルグ領始まって以来の『大・食の祭典』になりますから!」
メリアナはニカッと笑った。
「さて、殿下には特別任務があります」
「任務?」
「はい。このドラゴンの『ウロコ剥ぎ』をお願いします」
メリアナはドラゴンの背中を指差した。
「この子のウロコ、ダイヤモンドより硬くて普通のナイフじゃ刃が立たないんです。でも、殿下が持っている王家の聖剣『エクスカリバー(模造刀)』なら、隙間に差し込めるはず!」
「え、エクスカリバーをウロコ剥ぎに使えと!?」
「適材適所ですわ! 剥いだウロコはお土産に差し上げますから、盾にでも加工してくださいな」
「ぐぬぬ……」
アレクセイは渋々、腰の剣を抜いた。
王家の宝刀が、まさかキッチンツールになるとは先祖も思うまい。
「リリィ様は予定通り、野菜の下処理をお願いします! ハウスで採れたての『サラマンダー・トマト』がたくさんありますから!」
「了解です! 『浄化(クリーン)』の雨を降らせますわ!」
リリィが杖を振ると、泥だらけのトマトが一瞬でピカピカになり、カゴに積まれていく。聖女の無駄遣いである。
その様子を、屋敷のテラスからギルバートが眺めていた。
「……壮観だな」
「ええ、閣下。これが『メリアナ効果』です」
隣に立つバランが、感慨深げに頷く。
「彼女が来てから、この領地は変わりました。以前は、魔物の脅威に怯え、冬の寒さに耐えるだけの灰色の土地でした。……でも今は」
バランは庭を指差した。
そこでは、騎士と領民が笑い合い、王子と聖女が汗を流し、そして中心には「食」という希望がある。
「ここはもう、辺境の寒村ではありません。『美食の都』です」
「……言い過ぎだ」
ギルバートは照れ隠しにそっぽを向いたが、口元の笑みは隠せなかった。
「しかし、明日の式は大丈夫なのか? 招待客も増えそうだぞ」
「ご安心ください。商人のトマスが、近隣の貴族や街の有力者に招待状をばら撒きました。『伝説のドラゴン料理が食べ放題』と書き添えて」
「……また勝手なことを」
「ですが、おかげで祝儀(参加費)が莫大な額になりそうです。屋敷の改築費もこれで賄えます」
「ちゃっかりしているな」
その時、庭からメリアナの声が響いた。
「閣下ーッ! サボってないで手伝ってください! 高いところの肉は貴方にしか切れませんのよーッ!」
ギルバートは肩をすくめた。
「……呼ばれたようだ。行くか」
「はい、閣下。……いえ、新郎様」
ギルバートはテラスの手すりを軽々と飛び越え、愛する婚約者の元へと降り立った。
「待たせたな、メリアナ。どこを切ればいい?」
「ここです! 首の後ろの『セセリ』の部分! 一番脂が乗っていて、一頭からわずかしか取れない希少部位です!」
メリアナはドラゴンの首元をペチペチと叩いた。
「ここを傷つけずに切り出すには、閣下の『氷狼剣』の切れ味が必要ですわ」
「……私の剣技も、すっかり包丁代わりだな」
「世界一贅沢な包丁ですわ!」
ギルバートは苦笑し、剣を構えた。
スパァァァンッ!!
鮮やかな一閃。
巨大な肉塊が、綺麗に切り出される。
「お見事です! さあ、次は肩ロースです!」
作業は昼過ぎまで続いた。
ドラゴンの山は徐々に解体され、部位ごとに美しく切り分けられていく。
休憩時間。
屋敷の庭にゴザを敷き、全員でランチタイムとなった。
「ふぅ……疲れた……。だが、達成感がすごい」
アレクセイは泥だらけの顔で、おにぎり(具はドラゴンのしぐれ煮)を頬張っていた。
「殿下、ウロコ剥ぎの才能がありますわね。王宮での生活に飽きたら、うちの解体工場に就職しませんか?」
メリアナが麦茶を注ぎながら勧誘する。
「断る! 私は次期国王だぞ!」
「あら残念。手つきがプロ並みでしたのに」
「……そ、そうか? まあ、悪い気はしないな」
アレクセイはまんざらでもなさそうだ。
王宮では「王子」という役割しか求められないが、ここでは「一人の男」として労働し、感謝される。それが新鮮なのだろう。
「メリアナ様! このトマト、甘くて美味しい!」
リリィは採れたてのトマトを丸かじりしている。
「ええ。サラマンダーの地熱で育ったトマトは、糖度が普通の倍以上あるんです。明日のサラダに使いますよ」
「楽しみ~! 私、ドレッシング係やる!」
和気藹々とした空気。
かつて「毒殺未遂」で断罪し、追放した関係とは思えないほど、彼らは打ち解けていた。
全ては「美味しいご飯」という共通言語のおかげだ。
「……メリアナ」
ギルバートが隣に座った。
「明日の式だが……ドレスの準備はできているのか? ずっと作業着だが」
「あ、忘れてました」
「忘れるな」
「大丈夫ですわ。トマスさんが『王都から最高級の純白ドレスを取り寄せました!』って言ってましたから。なんでも、汚れを弾く魔法がかかっているとか」
「……完全に、お前の用途を見越しているな」
「それに、私の花嫁道具はドレスじゃありません」
メリアナは腰に差した『炎竜のフライパン』と『ミスリルの包丁』を撫でた。
「これさえあれば、どこへ嫁いでも幸せになれますもの」
「……私という夫も、その道具の一つに入れておいてくれ」
ギルバートが拗ねたように言うと、メリアナは吹き出した。
「ふふっ。貴方は道具じゃありません。……私の『メインディッシュ』ですから」
「……それは褒め言葉なのか?」
「最上級の愛の告白ですわ」
メリアナは彼の肩に頭を預けた。
夕日が沈み、空が茜色に染まる。
解体されたドラゴンの肉は、氷室へと運ばれ、熟成の時を待っている。
「明日ですね、閣下」
「ああ。……覚悟はいいか?」
「もちろんです。最高の料理(おもてなし)で、ゲスト全員の度肝を抜いてやりましょう!」
ヴォルグ辺境伯領の夜は、興奮と期待で眠れない夜となった。
屋敷の明かりは消えることなく、厨房からは夜通し仕込みの音が響いていたという。
そして、ついに運命の朝が来る。
「悪役令嬢」の物語が、ハッピーエンド(満腹)へと至る、最後の一日が。
翌朝。
ヴォルグ辺境伯邸の客室で、第一王子アレクセイは死んだ魚のような目をしていた。
昨夜、到着するなりメリアナによる「ドラゴンの前夜祭(試食会)」に巻き込まれ、深夜まで肉を焼き、食い、そして踊らされた結果である。
「殿下! 起きてください! 朝ですよ!」
ドダンッ!
扉が蹴破られ(最近、この屋敷では扉は開けるものではなく蹴るものという認識が広まっている)、ジャージ姿の聖女リリィが飛び込んできた。
「リ、リリィか……。なんだその格好は。農夫か?」
「メリアナ様にお借りした作業着です! さあ、早く厨房へ行きますわよ! 朝食の準備と、明日の結婚式の仕込みが待っています!」
「し、仕込み? 私は客だぞ……?」
「あら、昨夜言ったじゃありませんか。『働かざる者、食うべからず』って。今日の朝食は『ドラゴンのテールの雑炊』らしいですわよ? 食べたくないんですか?」
「……ッ!」
アレクセイの胃袋が、パブロフの犬のように反応した。
昨夜食べたタン塩の味が脳裏に蘇る。あの感動。あの衝撃。
「……行く。すぐに行く」
アレクセイは這うようにベッドから起き上がった。
王子のプライドは、食欲の前に完全に屈服していた。
***
屋敷の外に出ると、そこはすでにお祭り騒ぎだった。
「おーい! こっちに薪(まき)を運べ!」
「野菜の搬入だ! リリィ様の浄化班へ回せ!」
「ドラゴンの解体班、ウロコ剥ぎ急げ!」
領民たちが蟻の群れのように働き回っている。
彼らの顔には、強制労働の悲壮感など微塵もない。全員が「明日のご馳走」のために目を血走らせ、涎を垂らしているのだ。
「おはようございます、殿下。よく眠れましたか?」
庭の中央、巨大なドラゴンの死骸の上に立ち、指揮を執っていたメリアナが声をかけてきた。
彼女の手には拡声器(魔道具)と、いつものミートハンマー。
「あ、ああ……。すごい活気だな」
「ええ。領民総出でお手伝いしてくれていますの。明日の結婚式は、ヴォルグ領始まって以来の『大・食の祭典』になりますから!」
メリアナはニカッと笑った。
「さて、殿下には特別任務があります」
「任務?」
「はい。このドラゴンの『ウロコ剥ぎ』をお願いします」
メリアナはドラゴンの背中を指差した。
「この子のウロコ、ダイヤモンドより硬くて普通のナイフじゃ刃が立たないんです。でも、殿下が持っている王家の聖剣『エクスカリバー(模造刀)』なら、隙間に差し込めるはず!」
「え、エクスカリバーをウロコ剥ぎに使えと!?」
「適材適所ですわ! 剥いだウロコはお土産に差し上げますから、盾にでも加工してくださいな」
「ぐぬぬ……」
アレクセイは渋々、腰の剣を抜いた。
王家の宝刀が、まさかキッチンツールになるとは先祖も思うまい。
「リリィ様は予定通り、野菜の下処理をお願いします! ハウスで採れたての『サラマンダー・トマト』がたくさんありますから!」
「了解です! 『浄化(クリーン)』の雨を降らせますわ!」
リリィが杖を振ると、泥だらけのトマトが一瞬でピカピカになり、カゴに積まれていく。聖女の無駄遣いである。
その様子を、屋敷のテラスからギルバートが眺めていた。
「……壮観だな」
「ええ、閣下。これが『メリアナ効果』です」
隣に立つバランが、感慨深げに頷く。
「彼女が来てから、この領地は変わりました。以前は、魔物の脅威に怯え、冬の寒さに耐えるだけの灰色の土地でした。……でも今は」
バランは庭を指差した。
そこでは、騎士と領民が笑い合い、王子と聖女が汗を流し、そして中心には「食」という希望がある。
「ここはもう、辺境の寒村ではありません。『美食の都』です」
「……言い過ぎだ」
ギルバートは照れ隠しにそっぽを向いたが、口元の笑みは隠せなかった。
「しかし、明日の式は大丈夫なのか? 招待客も増えそうだぞ」
「ご安心ください。商人のトマスが、近隣の貴族や街の有力者に招待状をばら撒きました。『伝説のドラゴン料理が食べ放題』と書き添えて」
「……また勝手なことを」
「ですが、おかげで祝儀(参加費)が莫大な額になりそうです。屋敷の改築費もこれで賄えます」
「ちゃっかりしているな」
その時、庭からメリアナの声が響いた。
「閣下ーッ! サボってないで手伝ってください! 高いところの肉は貴方にしか切れませんのよーッ!」
ギルバートは肩をすくめた。
「……呼ばれたようだ。行くか」
「はい、閣下。……いえ、新郎様」
ギルバートはテラスの手すりを軽々と飛び越え、愛する婚約者の元へと降り立った。
「待たせたな、メリアナ。どこを切ればいい?」
「ここです! 首の後ろの『セセリ』の部分! 一番脂が乗っていて、一頭からわずかしか取れない希少部位です!」
メリアナはドラゴンの首元をペチペチと叩いた。
「ここを傷つけずに切り出すには、閣下の『氷狼剣』の切れ味が必要ですわ」
「……私の剣技も、すっかり包丁代わりだな」
「世界一贅沢な包丁ですわ!」
ギルバートは苦笑し、剣を構えた。
スパァァァンッ!!
鮮やかな一閃。
巨大な肉塊が、綺麗に切り出される。
「お見事です! さあ、次は肩ロースです!」
作業は昼過ぎまで続いた。
ドラゴンの山は徐々に解体され、部位ごとに美しく切り分けられていく。
休憩時間。
屋敷の庭にゴザを敷き、全員でランチタイムとなった。
「ふぅ……疲れた……。だが、達成感がすごい」
アレクセイは泥だらけの顔で、おにぎり(具はドラゴンのしぐれ煮)を頬張っていた。
「殿下、ウロコ剥ぎの才能がありますわね。王宮での生活に飽きたら、うちの解体工場に就職しませんか?」
メリアナが麦茶を注ぎながら勧誘する。
「断る! 私は次期国王だぞ!」
「あら残念。手つきがプロ並みでしたのに」
「……そ、そうか? まあ、悪い気はしないな」
アレクセイはまんざらでもなさそうだ。
王宮では「王子」という役割しか求められないが、ここでは「一人の男」として労働し、感謝される。それが新鮮なのだろう。
「メリアナ様! このトマト、甘くて美味しい!」
リリィは採れたてのトマトを丸かじりしている。
「ええ。サラマンダーの地熱で育ったトマトは、糖度が普通の倍以上あるんです。明日のサラダに使いますよ」
「楽しみ~! 私、ドレッシング係やる!」
和気藹々とした空気。
かつて「毒殺未遂」で断罪し、追放した関係とは思えないほど、彼らは打ち解けていた。
全ては「美味しいご飯」という共通言語のおかげだ。
「……メリアナ」
ギルバートが隣に座った。
「明日の式だが……ドレスの準備はできているのか? ずっと作業着だが」
「あ、忘れてました」
「忘れるな」
「大丈夫ですわ。トマスさんが『王都から最高級の純白ドレスを取り寄せました!』って言ってましたから。なんでも、汚れを弾く魔法がかかっているとか」
「……完全に、お前の用途を見越しているな」
「それに、私の花嫁道具はドレスじゃありません」
メリアナは腰に差した『炎竜のフライパン』と『ミスリルの包丁』を撫でた。
「これさえあれば、どこへ嫁いでも幸せになれますもの」
「……私という夫も、その道具の一つに入れておいてくれ」
ギルバートが拗ねたように言うと、メリアナは吹き出した。
「ふふっ。貴方は道具じゃありません。……私の『メインディッシュ』ですから」
「……それは褒め言葉なのか?」
「最上級の愛の告白ですわ」
メリアナは彼の肩に頭を預けた。
夕日が沈み、空が茜色に染まる。
解体されたドラゴンの肉は、氷室へと運ばれ、熟成の時を待っている。
「明日ですね、閣下」
「ああ。……覚悟はいいか?」
「もちろんです。最高の料理(おもてなし)で、ゲスト全員の度肝を抜いてやりましょう!」
ヴォルグ辺境伯領の夜は、興奮と期待で眠れない夜となった。
屋敷の明かりは消えることなく、厨房からは夜通し仕込みの音が響いていたという。
そして、ついに運命の朝が来る。
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