短編集(お薦め!)50+

霜月 雄之助

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【 ドッペルゲンガー 】

ドッペルゲンガー:①

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偶然、街で≪つい最近会って仲良くSEXした人≫に出会った。
つい嬉しくなり、話し掛けに行った。
俺「わっ!!」
彼「?だ、…誰?」

間違いなく彼なのに
知らないフリをされた…。
俺「す、すみません…人違いでした…」
謝り、彼の前から立ち去った。
俺は悲しくなって泣いて帰った。


三日後、街を歩いていると
彼「ヨッ!」と話し掛けて来た。
俺「何?」この前は知らないフリした癖に―。
彼「なんだ、なんだ?不機嫌だなぁ!どした?」
俺「この前、会ったときは知らないフリした癖に!」
彼「え?!会ってないよ?」
俺「嘘!会ったよ!」
彼「俺、今日、東京に戻ったばかりだぜ!」
あ!前に会ったときに確かに東京に居ないって言ってた!
俺「そ、そうだっけ?どうだった北海道?」
彼「良かったよ、過ごしやすくて。ほいっ!」
俺「な、なに?」
彼「お土産。いらない?」
俺「あ、ありがとう…」
ポテトチップス  ハスカップ味

彼「んじゃ、俺一旦うちに帰るわ!」
俺「あ、うん、またね!」 

世の中には似た人が三人いるって言うけど…それだったのかな?
ドッペルギャンガー?違うなー。
ドッペルゲンガー:○

でも彼が二人いて、二人に責められたら、と妄想したら…。
顔が赤面してしまった。

翌日。
彼からの電話。
例の彼、泰蔵(タイゾウ)だった。
次、会う約束を交わし、街に出掛けた。
偶然にもまた泰蔵を見つけた。
彼は花屋で花を買っていた。
誰にあげるのか気になっていた。
俺の誕生日はまだ教えてないし、まだ先だ。ん~?花屋の前で立派な花束を抱えた笑顔の泰蔵と目が合った、がノーリアクション。
俺はまたそっくりさん?と思いたかったが信じられなかった―。

泰蔵と会う約束の日。
待ち合わせ場所は最寄り駅前だった。
花屋ですれ違ったあの日をまだ忘れられずにいた。
泰「よっ!お待たせ」笑いながら泰蔵。
俺「おっ!」と、俺。
泰「飯でも食うか?」
俺「うん…」

二人でご飯を食べている。
浮かない顔をしている俺に見かねた泰蔵が
泰「何かあった?」
俺「え?あ!な、何も…」
泰「ふーん」
信じてもらえなかった。
泰「まぁ話したい事があれば、いつでも…」
俺「わかった」
見透かされてるな…と俺。

食事を終え、
泰「は~、腹一杯っ!」
俺「そうだね、ハハッ」
泰「うち、来る?」
俺は行きたかった。
前回はうちだったし、
泰蔵のうちにも行きたかった。
俺「ごめん。今日は帰るよ」
不服そうに
泰「え~、食事だけで終わり?」
二人は解散した。

ドッペルゲンガー。
同じ顔をした者=ドッペルゲンガーと会ったら死ぬ。
そんな噂が頭の中にいっばいになった。
家に帰り、気になる事があったので泰蔵に電話をかけた―。

つづく~
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