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72.よろしくお願いします。
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「じゃあここで別れようか?」
空港から出てタクシー乗り場に向かった4人は、別れてタクシーに乗りそのまま敦の家と家の近くのスーパーへと向かった。
旭と明が同じタクシーへ乗り込み、旭が運転手に目的地を伝え終わると、明が声をひそめながら話しかけてくる。
「旭、苺は買ったらダメかな」
「苺はいいけど、食べる時に砂糖付けたりしたら怒られるだろうね」
「そうか……。なら諦める。コンデンスミルク付けた苺食べたいのにな」
「食べるなら明日だね」
「うぅ……。新は俺が体壊して作品作れなくなるの嫌だから、あんなにムキになってるんだろうけと、俺は好きなだけ甘いもの食べたいよ」
口を尖らせて不機嫌そうな顔をする明に、新の思いに本当に気がついていないんだなと、旭は頭を抱えた。
「作品のためだけに、あんなにムキになるかな?」
呆れ気味に旭がそう言うと、明はちょっとムッとしながら言い返す。
「新は俺の作品が命と同じくらい大事だから、それくらいするよ」
「新さんが大事なのは本当に作品だけなのかな?明が病気に苦しむ顔を見たくないから、ムキになるんじゃない?」
旭が明に言い聞かせるように優しく言うと、明の顔がみるみる赤くなっていく。
「新が俺を……」
恥ずかしさで顔を手で隠しながら俯く明を見ながら、ちょっとは役に立てたかなと旭は微笑んだ。
目的地に着き、運賃を払ってタクシーを出るとそのままスーパーに入り、そのまま野菜コーナー、精肉・鮮魚コーナーと回る。
店内をずっとキョロキョロと珍しそうに見ている明を疑問に思いながら、旭はメモ帳に書いてる物を次々に買い物カゴへと入れていく。
「旭はよくスーパーに買い物に来るの?」
「うん。健康の為に自炊してるし、たまに泊まる時は一緒に料理作ったりしてるから」
「へぇ。いいな。俺は手伝いしたいけど新に包丁持ったらダメって言われてるから」
「え!?なんで」
「指でも切ったら、悲しくてどうにかなりそうだからだって」
「新さん、ちょっと過保護すぎないか……」
「そうなんだよ。だからスーパーで買い物とか、ほとんどした事なくて」
「それなら、新さんにお買い物デートしたいって言ってみればいいんじゃないかな」
「で、デートって……まだ付き合ってもないのに……」
明の顔がまた、みるみる赤く染まっていく。
「きっと喜ぶと思うよ」
旭は赤くなっている明を可愛いなと思いながら、笑顔で見た。
すると、明がいきなり何か思いついたようにハッとコチラを見る。
「そういえば敦は元々料理上手かったけど、旭と出逢ってからもっと腕上がったな。これが恋の力ってやつなのかな」
「恋の力ってそんな恥ずかしい」
今度は旭の顔が赤く染まっていく。明は負けず嫌いな性格だったのかと後悔したが、もう遅かった。
「それにしても、これまで敦に言い寄ってくる人って、顔しか見てない人ばっかだったから。本当に旭が敦の恋人になってくれて良かったよ」
「そうだったんだ。だから、俺が初めて本気で好きになった人って……」
「そうそう。こうやって恋人紹介されるのも初めてだったから、こっちもドキドキしたよ」
「へっ、へー。初めて……」
どんどん、赤くなっていく旭を面白がるかのように、明は次々とエピソードを追加していく。
「うん。で、このまま敦と同居とかするの?」
「ど、同居って気が早いって」
「俺、二人の為にタキシード作製する気でいるけど」
いきなり真剣な顔つきになって見つめてくる明の眼力に、旭はたじろいで降参するしかなかった。
「よろしくお願いします」
「やった!早速、明日から作ろっと」
敦も明も強引なところは似てるなと呆れながら、旭は買い物カゴの中に一番高いいくらを入れた。
空港から出てタクシー乗り場に向かった4人は、別れてタクシーに乗りそのまま敦の家と家の近くのスーパーへと向かった。
旭と明が同じタクシーへ乗り込み、旭が運転手に目的地を伝え終わると、明が声をひそめながら話しかけてくる。
「旭、苺は買ったらダメかな」
「苺はいいけど、食べる時に砂糖付けたりしたら怒られるだろうね」
「そうか……。なら諦める。コンデンスミルク付けた苺食べたいのにな」
「食べるなら明日だね」
「うぅ……。新は俺が体壊して作品作れなくなるの嫌だから、あんなにムキになってるんだろうけと、俺は好きなだけ甘いもの食べたいよ」
口を尖らせて不機嫌そうな顔をする明に、新の思いに本当に気がついていないんだなと、旭は頭を抱えた。
「作品のためだけに、あんなにムキになるかな?」
呆れ気味に旭がそう言うと、明はちょっとムッとしながら言い返す。
「新は俺の作品が命と同じくらい大事だから、それくらいするよ」
「新さんが大事なのは本当に作品だけなのかな?明が病気に苦しむ顔を見たくないから、ムキになるんじゃない?」
旭が明に言い聞かせるように優しく言うと、明の顔がみるみる赤くなっていく。
「新が俺を……」
恥ずかしさで顔を手で隠しながら俯く明を見ながら、ちょっとは役に立てたかなと旭は微笑んだ。
目的地に着き、運賃を払ってタクシーを出るとそのままスーパーに入り、そのまま野菜コーナー、精肉・鮮魚コーナーと回る。
店内をずっとキョロキョロと珍しそうに見ている明を疑問に思いながら、旭はメモ帳に書いてる物を次々に買い物カゴへと入れていく。
「旭はよくスーパーに買い物に来るの?」
「うん。健康の為に自炊してるし、たまに泊まる時は一緒に料理作ったりしてるから」
「へぇ。いいな。俺は手伝いしたいけど新に包丁持ったらダメって言われてるから」
「え!?なんで」
「指でも切ったら、悲しくてどうにかなりそうだからだって」
「新さん、ちょっと過保護すぎないか……」
「そうなんだよ。だからスーパーで買い物とか、ほとんどした事なくて」
「それなら、新さんにお買い物デートしたいって言ってみればいいんじゃないかな」
「で、デートって……まだ付き合ってもないのに……」
明の顔がまた、みるみる赤く染まっていく。
「きっと喜ぶと思うよ」
旭は赤くなっている明を可愛いなと思いながら、笑顔で見た。
すると、明がいきなり何か思いついたようにハッとコチラを見る。
「そういえば敦は元々料理上手かったけど、旭と出逢ってからもっと腕上がったな。これが恋の力ってやつなのかな」
「恋の力ってそんな恥ずかしい」
今度は旭の顔が赤く染まっていく。明は負けず嫌いな性格だったのかと後悔したが、もう遅かった。
「それにしても、これまで敦に言い寄ってくる人って、顔しか見てない人ばっかだったから。本当に旭が敦の恋人になってくれて良かったよ」
「そうだったんだ。だから、俺が初めて本気で好きになった人って……」
「そうそう。こうやって恋人紹介されるのも初めてだったから、こっちもドキドキしたよ」
「へっ、へー。初めて……」
どんどん、赤くなっていく旭を面白がるかのように、明は次々とエピソードを追加していく。
「うん。で、このまま敦と同居とかするの?」
「ど、同居って気が早いって」
「俺、二人の為にタキシード作製する気でいるけど」
いきなり真剣な顔つきになって見つめてくる明の眼力に、旭はたじろいで降参するしかなかった。
「よろしくお願いします」
「やった!早速、明日から作ろっと」
敦も明も強引なところは似てるなと呆れながら、旭は買い物カゴの中に一番高いいくらを入れた。
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