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泉の谷
鉱石浄化計画への第一歩
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アイルが落ち着いて、一段落ついたころ。
チャンスは今なのではと私は挙手をして話してみた。
「あの、アイル先生が故郷を訪れることも理由のひとつではあったのですが、実は泉の谷の商売についてお願いがあってこちらに参りました。」
「うむ、リビじゃったな。おぬしの噂もかねがね、ドラゴンを連れとる珍しい闇魔法使いとな」
「え、泉の谷にもそんな噂が?」
「この谷も昔ほど閉鎖的じゃない。外の情報はそれなりに入ってくるもんじゃ」
それを聞いて少し恐ろしくなる。
私が闇の魔法を持ってるってこんなにバレてて大丈夫なんだろうか。
「そもそも、この泉の谷は高度な水魔法を持つエルフと、植物の毒が無効な闇魔法の者しか入れん。ほんの少し前も闇魔法の学者さんがいらっしゃって、この泉の谷の毒の花を調べておったよ。それゆえに、闇魔法に偏見を持つものはおらん、安心しなされ」
それを聞いて胸をなでおろす。
良かった。確かに、そうじゃなければ泉の谷に入れてくれなかったかもしれない。
「ということは、この泉の谷に人間が入れないのは、やっぱり毒の花のせいだけってことなんですか」
「その毒の花が明確に分かってからはそうじゃ。もっともっと昔、これは大おばあ様から聞いた話じゃが、このエルフの一族は人間がこの泉の谷に訪れることを全然問題視しておらんかったそうな。だが、人間にとって環境が悪く体調に異変のある者が多く現れてから、人間の立ち入りが禁止になったというわけじゃ。それを時代遅れのじじい共は、エルフのみに許された神聖な森だと勘違いして、人間を寄せ付けなくなった。アズの結婚を反対したのもそのせいじゃ。森の守り人も私が族長になってからは柔軟な考えができるようになってのぉ。やはり、じじい共を引きずり下ろし私が族長になって正解じゃろ」
高らかに笑うアワン族長。
フジャンはやれやれといった感じで私たちに声をかける。
「先代の族長たちの話を始めるといつもこう言うんです。もちろん、アワン族長になったおかげで泉の谷は次第に発展しているので、いいことではあるんですけどね」
「アワン族長になって良かったです。私、すぐに泉の谷を追い出されると思ってたので」
そう返すと、アワン族長もフジャンも声を揃える。
先代ならば、入口で記憶を消すだろう、と。
私とソラはアワン族長が族長で良かったと拍手した。
アワン族長ばんざい!!
「そうじゃろそうじゃろ。で、商売の話というのはなんじゃ?」
そうして、白銀の国の鉱石について説明したところ、アワン族長は難しい顔をしてこう言った。
「ならぬ」
これでようやく1時間内のことを説明できたわけだが、私は困っていた。
「やはり、白銀の国、だからでしょうか」
「ううむ、白銀の国の国王が変わり、今国の改革の最中だというのはよく分かった。その国が本当に変われるのかどうか、現段階ではひとまず置いておく。問題は、白銀の国を覆う鉱石が大きすぎることじゃ」
アワン族長は椅子の横にある棚から、地図を取り出して広げる。
「少し古い地図じゃが、そんな変わらんじゃろ。良いか、白銀の国は太陽の国ほどではないにしろかなり大きな国じゃ。その国を囲うように建てられた鉱石の要塞の広さはとてつもない。今、この泉の谷にいて鉱石の浄化を行えるプロの職人は30人。どう考えても足りんじゃろ。鉱石の浄化に着手したとて、その鉱石の能力が失われるまでに間に合わん。大量の時間を有しても無駄になるのが目に見える。できないことをできると言って仕事を請け負うわけにもいかんじゃろ。そんなことをすれば信用に関わってくる。それに、今取引しておる商人たちをないがしろにすることもできん。問題は山積みというわけじゃ」
私は言葉に詰まった。
アワン族長が言うことはもっともだ。
30人のプロの職人がどれほどの速度で仕事ができるか分からないが、あの大きな要塞を目の当たりにしている私だって、足りないと思う。
それに、他の仕事だってあるなかで30人全員の手を借りることは難しい。
どうしよう・・・。
頭を悩ませる私の横でアイルが話を続ける。
「プロの職人は30人、ということは見習いの職人もいるんですよね。その子たちを教育して、要塞の鉱石の浄化の人員としてさけませんか」
「アイルとて分かっておるじゃろ。鉱石の浄化は難易度の高い水魔法じゃ。おぬしとて、それを知らぬわけではあるまい」
「あたしは、できるようになりました。2年で」
「え、はっっっや!!?」
フジャンが驚いているので早いのだろう。
「独学ではありますが、10キロくらいの石の大きさなら一瞬です」
「さすがお姉ちゃんの娘ですね、脅威の学習力!!通常、鉱石の浄化の魔法を完璧に会得するのには10年かかります。それからさらに、鉱石が大きければ大きいほど難易度は上がるんです」
なるほど、とソラと私は頷いた。
「アズの娘であるおぬしと他の見習いを一緒にしちゃならん。アズはこの谷一番の水魔法を使えたんじゃ。今この谷にそんな天才はおらんじゃろうな。」
「アワン族長が許して下さるなら、鉱石浄化の魔法の指導をさせてください。あたしなら、10年かからずに浄化魔法を会得させてみせます」
「おぬしが教えてくれるのは大歓迎じゃが、アイルは薬師じゃろ。太陽の国での仕事もあって、鉱石の浄化の指導もなんてできるとは思えんのぉ。忙しすぎて過労死したらどうするんじゃ」
アワン族長はアイルのことを心配しているようだ。
「大変なのは重々承知しています。ですが、私の診療所には今もう一人先生がいますし、太陽の国の王宮医師は一般の国民も診てくれる寛大で優秀な方ばかりです。太陽の国と泉の谷を行き来することは可能だと思います。それから、鉱石浄化の訓練はレベル分けを考えています」
アイルはまたノートを取り出すと絵を描き始めた。
やっぱりアイル先生のノートは分かりやすい。
「5段階にレベルを分けてまず1をあたしが教えます。その1を達成できた子から他の子に教える先生になります。全員が達成できたら次へ。これを繰り返していけば全員が鉱石浄化をできるようになります。もともと、素質があるから見習いなんですよね?それならば私が全員職人にしてみせます」
ノートを見せながら説明するアイルにアワン族長は圧されている。
「理屈は分かるがのぉ。そもそも見習い入れたとて100人おらんのじゃ。他の仕事に加えて、要塞の鉱石じゃあやはり人不足じゃろう」
「そこで、リビの出番です」
「え、私ですか!?」
なんだかこの展開に見覚えがありながらも驚いた。
「リビ、魔法を二人に教えてもいいかい?」
「はい、それはいいですよ。えと、私の魔法は食べた植物の効果を相手に付与することができる、です」
それを聞いたフジャンもアワン族長も目を丸くする。
「なんと!それは便利な魔法じゃ、おぬし薬師になれるのではないか?」
「あ、いえ、まだその全然よわよわな魔法でして」
アイルはまたノートに描き足していく。
「リビに魔力増幅の薬草の効果を職人に付与してもらうんです。それならば、通常の何倍もの早さで浄化作業が行える。要塞の鉱石が使えなくなる前に浄化を終わらせられる可能性は上がります。あたしも浄化作業に入れば、もっとスピードは上がるはずです」
「アイルは、どうしてそこまで要塞の鉱石を浄化したいんじゃ?白銀の国とそこまで関わりがあるわけではあるまい」
「確かにあたしは、白銀の国を大してよく知りません。良くない噂ばかりだったし、今までの行いも肯定できない。ですが、今の王がそれを変えようと動いている。あたしは一度しか話していないけれど、その王に期待したい。そう思いました。何より、リビが白銀の国に協力すると決めているからあたしもそれを手伝いたいんです」
アイルは私の顔を見て微笑んだ。
「あたしの父の願いだった兄を連れて帰ってくれたリビだから、手伝いたいの」
私はアイルの言葉に驚いていた。
アイルの叔父であるザハルを助けたのは偶然だ。
それをそんなに感謝してくれているなんて思いもしなかった。
アイルはアワン族長とフジャンにザハルの話をし始めた。
「ほう…リビは妖精と話せるんじゃなぁ。そういえば、森の精霊とも会話しとったか。ここに住むエルフ以外が話せるとは驚きじゃ。もしかしたら、泉の精霊とも話せるかもしれんのぉ」
「泉にも精霊がいるんですか」
「おるおる。だが、森の精霊と言語が違ってエルフも会話できないんじゃ。この泉は癒やしの力を持っていて怪我や軽い病気なら治してくれるがおそらくその泉の精霊の魔法なんじゃ。あの子のおかげでこの谷は助かっておる。話せたらお礼を言ってくれんか?」
「はい、それはもちろんいいですよ」
「うむ、そうなれば私も手伝う理由になるじゃろ。しかしな、私の一存で決められることではない。職人やその家族に説明もいる、何回も会議を開いて、本当に要塞の鉱石の浄化が出来るか考えねばならん。反対されることも視野に入れて、結果不可能という決断に至ることも承知してもらわねばならん」
大きな仕事ゆえに、計画だって綿密に立てなければならない。
それにやはり無理だという結論になることだって全然ある。
それでも、考えてくれるだけありがたい。
「検討して頂けることがとてもありがたいです。私も可能性を上げられるように魔法を強化します。職人さんたちの協力が得られるように、頑張ります」
私が頭を下げると、隣りにいたアイルも頭を下げる。
「見習いの特訓はすぐにでも始めさせて下さい。一度職人の皆さんに特訓内容を説明して納得してもらってから始めます。要塞の鉱石の浄化をするしないに関わらず、職人が育ったほうがいいでしょう?」
「分かったから焦るでない。リビはまず私と泉に、アイルはフジャンと共に職人や見習いに挨拶に行けば良い。それから私から皆に白銀の国の鉱石の話を説明すれば良かろう」
チャンスは今なのではと私は挙手をして話してみた。
「あの、アイル先生が故郷を訪れることも理由のひとつではあったのですが、実は泉の谷の商売についてお願いがあってこちらに参りました。」
「うむ、リビじゃったな。おぬしの噂もかねがね、ドラゴンを連れとる珍しい闇魔法使いとな」
「え、泉の谷にもそんな噂が?」
「この谷も昔ほど閉鎖的じゃない。外の情報はそれなりに入ってくるもんじゃ」
それを聞いて少し恐ろしくなる。
私が闇の魔法を持ってるってこんなにバレてて大丈夫なんだろうか。
「そもそも、この泉の谷は高度な水魔法を持つエルフと、植物の毒が無効な闇魔法の者しか入れん。ほんの少し前も闇魔法の学者さんがいらっしゃって、この泉の谷の毒の花を調べておったよ。それゆえに、闇魔法に偏見を持つものはおらん、安心しなされ」
それを聞いて胸をなでおろす。
良かった。確かに、そうじゃなければ泉の谷に入れてくれなかったかもしれない。
「ということは、この泉の谷に人間が入れないのは、やっぱり毒の花のせいだけってことなんですか」
「その毒の花が明確に分かってからはそうじゃ。もっともっと昔、これは大おばあ様から聞いた話じゃが、このエルフの一族は人間がこの泉の谷に訪れることを全然問題視しておらんかったそうな。だが、人間にとって環境が悪く体調に異変のある者が多く現れてから、人間の立ち入りが禁止になったというわけじゃ。それを時代遅れのじじい共は、エルフのみに許された神聖な森だと勘違いして、人間を寄せ付けなくなった。アズの結婚を反対したのもそのせいじゃ。森の守り人も私が族長になってからは柔軟な考えができるようになってのぉ。やはり、じじい共を引きずり下ろし私が族長になって正解じゃろ」
高らかに笑うアワン族長。
フジャンはやれやれといった感じで私たちに声をかける。
「先代の族長たちの話を始めるといつもこう言うんです。もちろん、アワン族長になったおかげで泉の谷は次第に発展しているので、いいことではあるんですけどね」
「アワン族長になって良かったです。私、すぐに泉の谷を追い出されると思ってたので」
そう返すと、アワン族長もフジャンも声を揃える。
先代ならば、入口で記憶を消すだろう、と。
私とソラはアワン族長が族長で良かったと拍手した。
アワン族長ばんざい!!
「そうじゃろそうじゃろ。で、商売の話というのはなんじゃ?」
そうして、白銀の国の鉱石について説明したところ、アワン族長は難しい顔をしてこう言った。
「ならぬ」
これでようやく1時間内のことを説明できたわけだが、私は困っていた。
「やはり、白銀の国、だからでしょうか」
「ううむ、白銀の国の国王が変わり、今国の改革の最中だというのはよく分かった。その国が本当に変われるのかどうか、現段階ではひとまず置いておく。問題は、白銀の国を覆う鉱石が大きすぎることじゃ」
アワン族長は椅子の横にある棚から、地図を取り出して広げる。
「少し古い地図じゃが、そんな変わらんじゃろ。良いか、白銀の国は太陽の国ほどではないにしろかなり大きな国じゃ。その国を囲うように建てられた鉱石の要塞の広さはとてつもない。今、この泉の谷にいて鉱石の浄化を行えるプロの職人は30人。どう考えても足りんじゃろ。鉱石の浄化に着手したとて、その鉱石の能力が失われるまでに間に合わん。大量の時間を有しても無駄になるのが目に見える。できないことをできると言って仕事を請け負うわけにもいかんじゃろ。そんなことをすれば信用に関わってくる。それに、今取引しておる商人たちをないがしろにすることもできん。問題は山積みというわけじゃ」
私は言葉に詰まった。
アワン族長が言うことはもっともだ。
30人のプロの職人がどれほどの速度で仕事ができるか分からないが、あの大きな要塞を目の当たりにしている私だって、足りないと思う。
それに、他の仕事だってあるなかで30人全員の手を借りることは難しい。
どうしよう・・・。
頭を悩ませる私の横でアイルが話を続ける。
「プロの職人は30人、ということは見習いの職人もいるんですよね。その子たちを教育して、要塞の鉱石の浄化の人員としてさけませんか」
「アイルとて分かっておるじゃろ。鉱石の浄化は難易度の高い水魔法じゃ。おぬしとて、それを知らぬわけではあるまい」
「あたしは、できるようになりました。2年で」
「え、はっっっや!!?」
フジャンが驚いているので早いのだろう。
「独学ではありますが、10キロくらいの石の大きさなら一瞬です」
「さすがお姉ちゃんの娘ですね、脅威の学習力!!通常、鉱石の浄化の魔法を完璧に会得するのには10年かかります。それからさらに、鉱石が大きければ大きいほど難易度は上がるんです」
なるほど、とソラと私は頷いた。
「アズの娘であるおぬしと他の見習いを一緒にしちゃならん。アズはこの谷一番の水魔法を使えたんじゃ。今この谷にそんな天才はおらんじゃろうな。」
「アワン族長が許して下さるなら、鉱石浄化の魔法の指導をさせてください。あたしなら、10年かからずに浄化魔法を会得させてみせます」
「おぬしが教えてくれるのは大歓迎じゃが、アイルは薬師じゃろ。太陽の国での仕事もあって、鉱石の浄化の指導もなんてできるとは思えんのぉ。忙しすぎて過労死したらどうするんじゃ」
アワン族長はアイルのことを心配しているようだ。
「大変なのは重々承知しています。ですが、私の診療所には今もう一人先生がいますし、太陽の国の王宮医師は一般の国民も診てくれる寛大で優秀な方ばかりです。太陽の国と泉の谷を行き来することは可能だと思います。それから、鉱石浄化の訓練はレベル分けを考えています」
アイルはまたノートを取り出すと絵を描き始めた。
やっぱりアイル先生のノートは分かりやすい。
「5段階にレベルを分けてまず1をあたしが教えます。その1を達成できた子から他の子に教える先生になります。全員が達成できたら次へ。これを繰り返していけば全員が鉱石浄化をできるようになります。もともと、素質があるから見習いなんですよね?それならば私が全員職人にしてみせます」
ノートを見せながら説明するアイルにアワン族長は圧されている。
「理屈は分かるがのぉ。そもそも見習い入れたとて100人おらんのじゃ。他の仕事に加えて、要塞の鉱石じゃあやはり人不足じゃろう」
「そこで、リビの出番です」
「え、私ですか!?」
なんだかこの展開に見覚えがありながらも驚いた。
「リビ、魔法を二人に教えてもいいかい?」
「はい、それはいいですよ。えと、私の魔法は食べた植物の効果を相手に付与することができる、です」
それを聞いたフジャンもアワン族長も目を丸くする。
「なんと!それは便利な魔法じゃ、おぬし薬師になれるのではないか?」
「あ、いえ、まだその全然よわよわな魔法でして」
アイルはまたノートに描き足していく。
「リビに魔力増幅の薬草の効果を職人に付与してもらうんです。それならば、通常の何倍もの早さで浄化作業が行える。要塞の鉱石が使えなくなる前に浄化を終わらせられる可能性は上がります。あたしも浄化作業に入れば、もっとスピードは上がるはずです」
「アイルは、どうしてそこまで要塞の鉱石を浄化したいんじゃ?白銀の国とそこまで関わりがあるわけではあるまい」
「確かにあたしは、白銀の国を大してよく知りません。良くない噂ばかりだったし、今までの行いも肯定できない。ですが、今の王がそれを変えようと動いている。あたしは一度しか話していないけれど、その王に期待したい。そう思いました。何より、リビが白銀の国に協力すると決めているからあたしもそれを手伝いたいんです」
アイルは私の顔を見て微笑んだ。
「あたしの父の願いだった兄を連れて帰ってくれたリビだから、手伝いたいの」
私はアイルの言葉に驚いていた。
アイルの叔父であるザハルを助けたのは偶然だ。
それをそんなに感謝してくれているなんて思いもしなかった。
アイルはアワン族長とフジャンにザハルの話をし始めた。
「ほう…リビは妖精と話せるんじゃなぁ。そういえば、森の精霊とも会話しとったか。ここに住むエルフ以外が話せるとは驚きじゃ。もしかしたら、泉の精霊とも話せるかもしれんのぉ」
「泉にも精霊がいるんですか」
「おるおる。だが、森の精霊と言語が違ってエルフも会話できないんじゃ。この泉は癒やしの力を持っていて怪我や軽い病気なら治してくれるがおそらくその泉の精霊の魔法なんじゃ。あの子のおかげでこの谷は助かっておる。話せたらお礼を言ってくれんか?」
「はい、それはもちろんいいですよ」
「うむ、そうなれば私も手伝う理由になるじゃろ。しかしな、私の一存で決められることではない。職人やその家族に説明もいる、何回も会議を開いて、本当に要塞の鉱石の浄化が出来るか考えねばならん。反対されることも視野に入れて、結果不可能という決断に至ることも承知してもらわねばならん」
大きな仕事ゆえに、計画だって綿密に立てなければならない。
それにやはり無理だという結論になることだって全然ある。
それでも、考えてくれるだけありがたい。
「検討して頂けることがとてもありがたいです。私も可能性を上げられるように魔法を強化します。職人さんたちの協力が得られるように、頑張ります」
私が頭を下げると、隣りにいたアイルも頭を下げる。
「見習いの特訓はすぐにでも始めさせて下さい。一度職人の皆さんに特訓内容を説明して納得してもらってから始めます。要塞の鉱石の浄化をするしないに関わらず、職人が育ったほうがいいでしょう?」
「分かったから焦るでない。リビはまず私と泉に、アイルはフジャンと共に職人や見習いに挨拶に行けば良い。それから私から皆に白銀の国の鉱石の話を説明すれば良かろう」
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