【完結】異世界転移した私がドラゴンの魔女と呼ばれるまでの話

yuzuku

文字の大きさ
50 / 169
白銀の国2

過去と決意

扉をノックされ、ボタンと共に廊下を進んでいく。
ふいにボタンが立ち止まり、そうしてお辞儀した。
「王の間の左隣に会議室があります。ヒサメ様はそこでお待ちです」
「はい、あの、一人で行くんですか」
「只今の時間、リビさん以外会議室に近寄らせるなとの命令を受けております。ご武運を」
ボタンにそう言われて私は緊張の面持ちで会議室の扉をノックした。
「開いてるから入れ」
扉を開ければ会議室には大きなテーブルとたくさんの椅子が並んでいる。
その一番奥に座るヒサメは机を指でトントンと弾く。
「近くならどこでもいいから座ってくれ」
私はおそるおそるヒサメから椅子を二つ空けて座る。
「さて、それじゃあ話を聞こうか」
私はヒサメの方に体ごと向いて、短剣をテーブルの上に出した。
「今からヒサメ様に話すことは、嘘偽りない内容だと誓います」
「ほう・・・。ボタンに何か言われたのか?まぁ、話してみろ」
私はこの世界に来た時の話を正確にヒサメに話すことにした。



「別の世界、なぁ。それは上界や下界とは違う意味でだよな。」
「そうですね。まるっきり、違う世界の話です」
ヒサメは背もたれに寄りかかりながら腕を組んだ。
「昔から、“違う世界から来た”という人間が稀にいる。例が少ない上に、違う言語を話す者は闇魔法を持っていたことから処刑されたり殺されたりしていたらしい。だが、光魔法を持っている者は重宝されるからな。文献がそれなりにある。話半分に聞いていたが、まさかその人間だったとはな」
「信じてもらえますか」
「世間的にはおとぎ話扱いされてる話だ。別世界が存在して、気付いたらこの世界だったなんて信じる奴は少ないだろうな。だが、それはキミも分かってて話をしているはずだ。だからわざわざ嘘偽りないと最初に言ったのだろう。それならオレはまずそれが真実だと思って聞く。」
良かった、第一関門突破といったところか。
「別世界から来た事、他の者には話したか」
「一応、太陽の国の王宮にいた人やアイル先生は知っています。どこまで理解して下さってるかは分かりませんが」
「そうか。まぁ、知っている者は少ない方がいいだろう。余計なことに巻き込まれたくなければな」
私は全力で頷いて、そうして迷いの森の出来事を順に話した。
「通りで野宿に慣れてるはずだ。それならこれからの旅も野宿があって問題はないな」
「いや、出来る限り部屋がいいですけどね。ソラも今はいないので」
そのまま話を続けて、そしてようやく私はあの話をすることになる。
深呼吸をしてから、あの時の出来事を話はじめた。
「二人の男を殴り倒した?よくできたな、そんなこと」
「あの時は殺されるかもしれないと必死だったんです。言語も分からず矢で狙われて、側にはソラもいたし、私がやらないといけないって思ったんです。それで、この短剣はその片方の男が持っていた物なんです」
ヒサメは短剣を持ち上げて模様を眺めている。
「息をしているか確認なんてできなくて。追ってこられたら困るから私、あの二人から靴も武器も奪って逃げたんです。殺してしまったかもしれないなんて、誰にも言えなかった」
目には涙が溜まっていき、視界がぼやける。
「賢いな、とっさの行動にしては悪くない。それに棒きれで男二人を戦闘不能にするとはセンスがある」
「褒めるとこですか、それ」
「まぁ、でも殺せてないな。」
「え」
ヒサメは鞘を抜いて刀身を確認しながら話続ける。
「弓を持ってこの短剣を持っていたんだろ?明らかに戦闘する気しかない男たちだ。そいつらが戦闘に不慣れの小娘の一撃で殺せるはずはない。もし、その後、妖精に謀られたり、餓死したりしたとしてもそれはリビ殿が殺したとは言えない。」
ぼたぼたと涙がこぼれ落ちていく。
それは、今まで誰かに言って欲しかった言葉だったからだ。
私はずっと人を殺していないという確証が欲しかった。
それがこんな形で叶うとは思わなかったのだ。
ヒサメはどこか困ったように頬杖をついた。
「女性を泣かせる趣味はないんだが」
「ぐす、すみません・・・」
涙を拭っているとヒサメが私の隣の席に移動した。
なんだろう、と思った次の瞬間顔に尻尾がもふっとぶつかった。
「え、なんですか」
「昔から泣いてる子供にこうすると泣き止むんだ。・・・ほら、泣き止んだ」
「誰が子供ですか・・・確かに涙止まりましたけど」
驚きとそれからヒサメ様が慕われている理由がこんなところにもあって、口元が綻びそうになるのを我慢した。

「それじゃあ、話を続けるが。まず、この短剣はおそらく、とある組織が持っている共通のものだ」
ヒサメはその短剣の模様を指さした。
「この蛇の模様は奴らのシンボルのようなものでな。奴らはブルームーンドラゴンを殺している」
「それって…15年前の事件と関連があるんですか」
私は思わずそんなことを聞いていてヒサメは口の端を上げた。
「なんだ、あの事件について知ってるなら話は早い。あれと同一の犯人かどうかは今のところ定かでないが、ドラゴンの血が付着している短剣が見つかっている。ボタンの両親が見た短剣がそれだ」
今目の前にあるこの短剣はもしかしたらドラゴンを殺すためのものだったってことだ。
「あの時いた男たちが、ソラを殺そうとしてたかもしれないってことですか」
「可能性は大いにあるな。迷いの森は立ち入りを禁止されているんだろ?わざわざ入るのは明確な目的があるからだ。なんらかの手段で奴らはソラ殿が迷いの森にいることを知った。ドラゴンの子供相手に男二人とは随分と入念だ」
ヒサメの言葉に私は次第に恐ろしくなる。
私とソラはかなり有名になっている。
「あの、ソラは大丈夫でしょうか。ドラゴンの話はかなり広がってしまっています。ソラが狙われているのなら何か対策を立てないと」
「落ち着いて、それから深呼吸。いいか、今はソラ殿は泉の谷にいる。あの場所には精霊の守り人もいるし、アカツキの花の毒もあるんだったよな?そんなところに侵入できる凄い奴ならとっくにソラ殿は殺されている。」
「なるほど・・・?」
「それにまず、その組織、通称ドクヘビと呼んでいるが奴らは表立って行動することを極端に避けている。メンバーも人数も不明だが、現段階では悪魔の儀式をやった形跡やドラゴンの殺害、人を操る魔法を持っているのではないかと考えられている。」
「闇魔法を持っている人たちということですか」
「人を操るというのが本当なら闇魔法だが、全員がそうとは限らない。今、ソラ殿は確かに有名になりつつある。それは奴らに常に居場所がバレるということでもあるが、逆に手を出しにくくもあるだろう。ソラ殿の周りにはいつも誰かがいる。リビ殿しかり、オレやアイル殿、太陽の国の騎士、いずれもソラ殿に何かあれば守ろうとする。知り合いが増えれば増えるほど、人目を避けて山に籠っているドラゴンの方が殺しやすいのだから、わざわざソラ殿から狙う必要もない」
奴らは迷いの森で独りきりの子供のソラを殺すつもりだったのだ。
狙いにくくなるその前に。
でも、想定外にも私がソラと一緒に行動していた。
だから、奴らからしたら私も邪魔だったに違いない。
「迷いの森にいるときにさらに奴らに狙われていたら私もソラも死んでいたはずなのに、どうしてそうしなかったんでしょう」
「ソラ殿を殺すために割いた人員二人が戻ってこないことで警戒したんじゃないか?迷いの森はただでさえ妖精の住処だ。それに、妖精はドラゴンに友好的だ。そんなドラゴンを殺そうすれば、妖精に殺される。その男二人は捨て駒だったのかもしれないな」
確かに私も妖精に髪を燃やされたっけ。
あれはまだマシな方だったんだろう。
「ドクヘビはなんのためにブルームーンドラゴンを殺すのでしょうか。戦争が終わったせいで不利益を被ったことの恨み、とか」
「あり得なくはない。だが、現段階では予想を立てる材料が足りないな。それにこの組織のことを知っている者は少ない。前王の命令で兵士が調査していたが分かったことはほんの一握りだ。調査は引き継いで調べさせるつもりだが、何か分かればリビ殿にも知らせよう。ドラゴンのことだ、キミも知っておいた方がいい」
「ありがとうございます。この短剣はどうしたらいいですか。」
「見たところ、魔法もかかっていないただの短剣だ。使う分には問題ないが、これを知っている者が近づいてくる可能性はあるな。どうする、囮になるか?」

真面目な顔をしてそう言うヒサメは本気でそう言っているようだ。

「囮って、どうするんですか」
「特にどうという訳でもない。近づいてくる奴がいたら情報を聞き出せばいい。その剣は貰ったと言え。白銀の国王、ヒサメにな」
涼し気に微笑むヒサメは短剣の蛇の模様を指でなぞる。
「オレの名前を聞いて、オレのところに来るならそいつと話し合えばいいだけだ。だが、キミが対処しなくてはならない場合もあるだろう。そのときは上手に魔法で制圧するんだ、できるな?」
「そ、そんなこと言われても」
「シグレと特訓してただろ?あいつはオレの次に強い男だ。そのシグレの特訓を受けて、全然成長していないとは言わせない。今のキミなら戦闘をかじった程度の輩は戦闘不能にできるだけの魔法は使えるはずだ。手練れだった場合は今は無理だが、いずれそういう奴らと接触することになるだろう。それを踏まえてリビ殿には強くなって貰わなくては困る」
想定していなかった言葉に私の心の中はてんやわんやだった。
よくよく考えてみればソラと一緒に居るのは私で、奴らが接触してくる可能性が一番高いのも私だ。
ソラを守らなくてはという気持ちはあるものの、気持ちのどこかで、誰かが助けてくれるかもなんて甘いことを考えてしまっていた。
知り合いが増えたことで、誰かに頼ろうとする気持ちが戻ってきてしまっているのだ。
迷いの森で、助けてくれる人なんて誰もいないと決心したはずだったのに。
「そうですよね、私が、しっかりしないと」
テーブルの上の短剣を掴むと、その上からヒサメの手が被さった。
剣を引こうとすると上から押さえられている。
「・・・ヒサメ様?」
「怖いならこの短剣はオレが預かる。リビ殿はどうしたい」
大きな手のひらの体温が手の甲に伝わってくる。
ヒサメ様の手、少しひんやりしているな。
私は短剣の鞘を握りしめ、ヒサメの顔を真っすぐに見た。
「どっちみち、私も有名です。接触してくる可能性が高いのなら短剣を持っていても持っていなくても関係ない。それなら、物的証拠を持って、私が対応します」
「良い返事だ。そうでなくてはこれから先、共にいられなくなるからな。」
「どういう、意味ですか」
「オレはこの国の王だ。それゆえに周りに置く者は選べと喧しい上役どもがいてな。キミがこの白銀の国に出入りするのを良くは思わない奴らなのだ。だが、キミがオレの役に立てば立つほど、そのうるさい口を黙らせる材料になる。要塞の鉱石も、ドクヘビの調査も、この国にとっては機密事項であり、重要なことだ。それを任せる者を、オレの側にふさわしくないとは言わせない」
背筋が凍るような鋭い視線だったが、それは私に向けられたものではない。
ヒサメの手が離れたので、私は短剣をいつものように腰に差した。
「そろそろ日も落ちてきた。表にボタンが待っているから、部屋で休むといい。」
そうして扉の前にまで行き、私が振り返ると欠伸をしているヒサメと目が合った。
「どうした」
「あの、迷いの森での話、聞いて下さってありがとうございます。今まで誰にも言えなかったことだったので、本当に、苦しかったんです」
「お礼を言うのはこちらだと思うが。胸の内に秘めておきたい出来事など誰にでもある。それを話す相手に選んでもらったことを心に留めておく。」
そんなことをさらりと口にするので、私は眉を下げて微笑んだ。
「その相手がヒサメ様で良かったです。それじゃあ失礼します」
閉まる扉の隙間から微かに尻尾が揺れるのが見えたが、気のせいか。
私はずっと立ったまま外に待機していたボタンの元へと急いで向かった。

あなたにおすすめの小説

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜

月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。 ※この作品は、カクヨムでも掲載しています。

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

アラフォー幼女は異世界で大魔女を目指します

梅丸みかん
ファンタジー
第一章:長期休暇をとったアラフォー独身のミカは、登山へ行くと別の世界へ紛れ込んでしまう。その場所は、森の中にそびえる不思議な塔の一室だった。元の世界には戻れないし、手にしたゼリーを口にすれば、身体はなんと6歳の子どもに――。 ミカが封印の箱を開けると、そこから出てきたのは呪いによって人形にされた大魔女だった。その人形に「大魔女の素質がある」と告げられたミカは、どうせ元の世界に戻れないなら、大魔女を目指すことを決心する。 だが、人形師匠はとんでもなく自由すぎる。ミカは師匠に翻弄されまくるのだった。 第二章:巷で流れる大魔女の遺産の噂。その裏にある帝國の侵略の懸念。ミカは次第にその渦に巻き込まれていく。 第三章:異世界で唯一の友人ルカが消えた。その裏には保護部屋の存在が関わっていることが示唆され、ミカは潜入捜査に挑むことになるのだった。

ダンジョン・イーツ! ~戦闘力ゼロの俺、スキル【絶対配送】でS級冒険者に「揚げたてコロッケ」を届けたら、世界中の英雄から崇拝されはじめた件~

たくみさん
ファンタジー
「攻撃力ゼロのポーターなんて、配信の邪魔なんだよ!」  3年尽くしたパーティから、手切れ金の1万円と共に追放された探索者・天野蓮(アマノ・レン)。  絶望する彼が目にしたのは、ダンジョン深層で孤立し、「お腹すいた……」と涙を流すS級美少女『氷姫』カグヤの緊急生放送だった。  その瞬間、レンの死にスキルが真の姿を見せる。  目的地と受取人さえあれば、壁も魔物も最短距離でブチ抜く神速の移動スキル――【絶対配送(デリバリー・ロード)】。 「お待たせしました! ご注文の揚げたてコロッケ(22,500円)お届けです!」  地獄の戦場にママチャリで乱入し、絶品グルメを届けるレンの姿は、50万人の視聴者に衝撃を与え、瞬く間に世界ランク1位へバズり散らかしていく!  一方、彼を捨てた元パーティは補給不足でボロボロ。 「戻ってきてくれ!」と泣きつかれても、もう知らん。俺は、高ランク冒険者の依頼で忙しいんだ!

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。