【完結】裏切りの刃 全10話

八千代 サラ

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5 · 侵入者

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道路を走るアルファード

【車内】

ブラックミュージックが流れている

曲に乗っている真理

まさのりがルームミラーを見て

「後ろのタクシーに尾けられてる気がする」

と言う

「エッ?」

真理が振り返るとタクシーがまさのりの車を追い抜いた


すれ違いざまにタクシーを覗き込む真理

後部座席に森下の姿

「ゲッ、森下だ!」

「誰、森下って」

「実は…」

真理は先日の事をまさのりに話た

「だいたい真理は人が良いっつうか無防備過ぎなんだよ。まぁ仕方ねぇ。何かあったら直ぐに電話して来いよ」

「ありがとう」

「今日、寄ってこうか?」

「ううん、ダイジョブ。ちょっと調べたい事あるから」

真理のマンションの前でまさのりの車が止まる

「ありがとね」

「オォ!」

真理とまさのりがフレンチキスをして真理が車から降りる

真理、まさのりを見送る


真理のマンション

【エレベーターホール】

20軒分のポストがある

壁の時計は10時を指していた

ポストから郵便物を取る

「真理さんっ」

「ゲッ森下っ!」

真理、持っていた郵便物を落とし慌てて拾う

「誰です?今の男!」

森下が強めに言う

「彼氏よ!」

真理も強めに言う

「独身て言ってたじゃないですか!」

「言ったけど彼氏がいないとは言ってないじゃない!」

「そうですか。僕を邪険にするならグルグル巻きにして川に投げ捨てますよ。せいぜい後悔しないように」

「もう来ないでね!」

森下はほくそ笑みながら去って行った

7階

703号室

カギを開けて入ろうとする真理

「エッ?」

カギが開いている

ドアノブをガチャガチャとする

「オカシイわね」

誰か侵入者がいないか恐る恐る玄関に入る

すると驚く事に玄関の電気も煌々と点いていた

真理、右手に傘を持ち廊下に進む

「誰かぁ誰か居ますか!」

真理が大声で言う

何の返答も無い

傘を盾にゆっくりとトイレとバスルームの電気を点ける

ドアを開けて中を確認する

誰も居ない

「あー、ビックリした」

真理、胸を撫で下ろす

「カギと、電気消し忘れたかな」

手を洗ってうがいをしてからダイニングへ行く

【ダイニング】

気を取り直して電気を点ける

テーブルの側に行く

テーブルの上にバッグとカギを置く

「あ~何なのかしら。全く物忘れなんてやんなっちゃう」

首をグルリと回す

テーブルの上にA4の分厚い封筒が置いてあるのに気付く

「あら、何かしら?」

封を開けて中を見る

「キャー」

真理、一瞬その封筒を投げ捨てた

中身は『竹内古文書』だったからだ

「なんで?…」

するとスマホが鳴ったのでビクっとする真理

知らない番号だが電話に出る

「もしもし、真理さん」

「誰?」

「森下です。僕の『竹内古文書』お届けしておきましたよ」

「な、なんであんたが!…」

「カギを掛けないなんて不用心ですよ」

真理のマンションが見える歩道

森下が7階を見上げながら電話をしている

真理の部屋の合鍵を舐めるように見つめてニヤけながら言う

「どうやって入ったのよ!家宅侵入罪で訴えるわよ」

「へ、へ、へ。訴えたら真理さんの個人情報ネットで拡散しますよ。それより『竹内古文書』に触れましたね。忠告しますがあの書物に触れた者には災いが訪れるのです。呪われた書物なんですよ」

「ゲッ!気持ちわりぃ!」

真理は電話を切って身震いした


真理は気を取り直してテーブルの前に座る

「あービックリした。あんな男の言いなりになんてならないから!」

真理は大声で独り言を言った

真理もう一つ気になっていた『かごめかごめ』の謎をスマホで検索する

真理、スマホを覗き

「へぇ~結構、謎を解読してる人いるのね」

感心する真理

真理は『かごめかごめ』について独自の仮説を立てていた

真理、電話する

「もしもし、リッチャン?」

「真理さん、どうしました?」

「あのさ、『かごめかごめ』の謎について私考えている事が有るの」

「『竹内古文書』の次は『かごめかごめ』ですか?どんな事です?」

梨津子が面倒臭そうに言う

「♪鶴と亀が滑ったぁ~後ろの正面だぁ~れ♪の鶴と亀が滑ったの滑ったって籠の中の鳥が『アーク』だ!って鶴と亀の『口が滑った』んじゃないかなって思ってるの。でね、その後ろの正面だぁ~れの後ろは鶴亀(つるぎ)山だと思うってるの。だから…」

「ちょっと、ちょっと待って下さい。私そう言う話良く分かんないんで」

梨津子が真理の話を遮った

「そ、そか。ごめんね」



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