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8話
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「アレクシアよ、大丈夫か?」と目の前の黒豹が喋った様な気がしますが……。普通は喋りませんよね?などと、頭の中で考えます。すると。
「……おい! 大丈夫か!?」
「!?」
やっぱり喋りましたわ!確実に喋りましたわ!と心の中で叫ぶ。
「声を出せないのか……?」
「……はっ! 申し訳ございません。驚いてしまって……。足が痛みますが、あとは大丈夫でございます」
「そうか……」
そう言うと黒豹は私の足に近づいてフーッと息を吐いた。すると、ズキズキとした痛みが引いていった……。
「……痛みが引いていく」
「これで大丈夫だ」
「あ、ありがとうございます」
「いや、大した事ない」
すごい……、魔法?いや、魔力を使った様な感じはしない……。何をしたのでしょう?
「あの、あなたは一体……?」
「あぁ、我か? 我はシュヴァルツだ」
「シュヴァルツ様、助けて頂いて、それに足の痛みをとって頂いてありがとうございます」
「どういたしまして」
「あと、聞きたい事があるのですが……」
「それは、ここじゃ無く、くつろげるところで話そう」
「くつろげるところ……?」
「あぁ、とりあえず、ついて来い」
「え?」
黒豹シュヴァルツは歩き出した。どうも森の奥に向かっている様だ。それに混乱しつつもアレクシアはついて行く。しかし、馬車に乗せられる時乱暴に乗せられたせいで何処かに靴を落としてしまった様でアレクシアは靴を履いていなかった。歩く度に足に痛みがくる。だから、自然に歩みは段々ゆっくりになっていく……。
「……痛い」
前を向くと、シュヴァルツは歩き続けていて、結構先を歩いている。早く追いつかなくてはと思い、また歩き始めたが、やはり森の道を靴なしで歩くのは無理がある。
「アレクシア?」
一方、シュヴァルツはアレクシアに話しかけたが返事が無く、やっと後ろを見た。すぐ後ろに彼女はいなく、遥か後ろにアレクシアはいた。歩くスピードが速かったか?と思いながらアレクシアのところへ戻って行く。
「アレクシアよ、どうしたのだ?」
「申し訳ありません、靴を履いてないものでして歩くのが遅くなってしまい……」
「!?」
シュヴァルツはそうえば足を治した時履いてなかったなと思い出した。
「気が利かなくてすまん……」
「いえ、大丈夫ですわ。ただ歩くスピードを落として頂けるとありがたいのですが……」
「いや、それよりも……」
シュヴァルツはアレクシアの前に伏せた。
「我の背に乗れ」
ーーーーーえっ?
「……おい! 大丈夫か!?」
「!?」
やっぱり喋りましたわ!確実に喋りましたわ!と心の中で叫ぶ。
「声を出せないのか……?」
「……はっ! 申し訳ございません。驚いてしまって……。足が痛みますが、あとは大丈夫でございます」
「そうか……」
そう言うと黒豹は私の足に近づいてフーッと息を吐いた。すると、ズキズキとした痛みが引いていった……。
「……痛みが引いていく」
「これで大丈夫だ」
「あ、ありがとうございます」
「いや、大した事ない」
すごい……、魔法?いや、魔力を使った様な感じはしない……。何をしたのでしょう?
「あの、あなたは一体……?」
「あぁ、我か? 我はシュヴァルツだ」
「シュヴァルツ様、助けて頂いて、それに足の痛みをとって頂いてありがとうございます」
「どういたしまして」
「あと、聞きたい事があるのですが……」
「それは、ここじゃ無く、くつろげるところで話そう」
「くつろげるところ……?」
「あぁ、とりあえず、ついて来い」
「え?」
黒豹シュヴァルツは歩き出した。どうも森の奥に向かっている様だ。それに混乱しつつもアレクシアはついて行く。しかし、馬車に乗せられる時乱暴に乗せられたせいで何処かに靴を落としてしまった様でアレクシアは靴を履いていなかった。歩く度に足に痛みがくる。だから、自然に歩みは段々ゆっくりになっていく……。
「……痛い」
前を向くと、シュヴァルツは歩き続けていて、結構先を歩いている。早く追いつかなくてはと思い、また歩き始めたが、やはり森の道を靴なしで歩くのは無理がある。
「アレクシア?」
一方、シュヴァルツはアレクシアに話しかけたが返事が無く、やっと後ろを見た。すぐ後ろに彼女はいなく、遥か後ろにアレクシアはいた。歩くスピードが速かったか?と思いながらアレクシアのところへ戻って行く。
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「!?」
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「気が利かなくてすまん……」
「いえ、大丈夫ですわ。ただ歩くスピードを落として頂けるとありがたいのですが……」
「いや、それよりも……」
シュヴァルツはアレクシアの前に伏せた。
「我の背に乗れ」
ーーーーーえっ?
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