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淫蕩な仮面舞踏会 3
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だが、次の瞬間。
「あっ!」
覚えのある熱い腕に、華奢な体は搦め捕られてしまう。
噎せ返るほどの雄の香りに抱き込まれ、びくんと体が跳ねた。
「セナ……」
ラシードの甘くて低い声音が、鼓膜に吹き込まれる。
「兄さ……ま、ぁ……」
次の踊りの相手はラシードなのだ。
そう思ったとき、すいと頤を掬い取られ、唇を塞がれた。
しっとりと触れ合った互いの唇は、すぐに貪るような熱いくちづけに変わる。
ちゅく……とラシードの獰猛な舌が挿し入れられた刹那。
解放を耐えていた体の芯が、強烈な悦楽に引き絞られた。
「ん、んっ……んはぁあああぁ……っ」
びゅく、と花芯から白蜜を弾けさせる。欲の証は体を密着させているラシードのシャルワニに吹きかけられた。
王の正装を、汚してしまった……
びくびくと腰を震わせながら、セナは愕然とした。
ところがラシードは意に介さず、セナの体をきつく抱きしめながら小さな舌を味わっている。
痺れる舌を掬い上げられ、ぬるぬると擦り合わされる。達した体への甘い愛撫に、震える花芯から残滓が零れ出た。光り輝く王のシャルワニは、ぐっしょりとセナの放った白蜜で濡らされてしまう。
体を離そうと、ラシードの背を力の入らない手で掻いてみるけれど、華奢な体を抱き竦めている腕は緩まない。セナは睫毛を震わせながら、淫蕩なくちづけを甘受した。
「あ……ふ、あ、んぅ……」
ちゅく、と濡れた音を奏でて、唇は解放された。口端から煌めく銀糸が零れ落ちる。
潤んだ目を向ければ、ラシードの双眸は雄の欲を色濃く滲ませていた。
「ラシードさま……いけません。離してください。僕の放ったもので、王の衣装が穢れてしまいました」
「構わぬ。私とそなたは、つがいだ。そなたが何をしようと、私はすべてを許す」
「ラシードさま……」
こんなにも愛されている。王の衣装を汚すなどという行いをすれば、処罰を受けて然るべきなのに。
ラシードの愛に溺れている自らの心を実感したセナの下腹が、きゅんと甘く疼いた。
「今宵はそなたのために、様々な趣向を凝らしている。アルファたちに愛でられて、体が解れてきた頃だろう」
「あ……あの、あんなふうに皆さんに触られるのは、恥ずかしいです」
仮面の紳士たちがセナに淫らな愛撫を施したのは、ラシードが考案した余興なのだ。裸を晒すのさえとても恥ずかしいのに、踊りながら他の男に触られている姿をラシードに見られるなんて、たまらない羞恥で体が熱くなってしまう。
「恥ずかしがるそなたは、とてつもなく可愛らしい。これも官能を燃え立たせるための余興なのだから。次は、こちらだ」
ラシードに手を取られて、円舞の輪から抜け出す。
舞踏会が行われている広間の一角に、まるで玉座のような重厚な椅子が設置されていた。黄金や宝玉で彩られ、座面は柔らかそうな真紅の布張りである。とても豪華な代物だが、人ひとりが腰かけるには、やや大型な造りだ。まっすぐに伸びた緋色の絨毯は、その椅子まで導くように続いている。
「これは……?」
「この椅子はセナのために特別に誂えたものだ。さあ、座ってみよ。私の愛するつがい……」
どうやらこの椅子が、昼間に搬入されていたものらしい。セナのために、わざわざ用意してくれたのだ。王宮には豪奢な椅子がたくさんあるというのに。
ラシードに手を取られて、セナは椅子に腰を下ろした。
ふわりとした座り心地の椅子は、体を柔らかく受け止めてくれる。背凭れが高く、肘掛けも広くて余裕がある。足元まで座面が長く垂れているので、脹脛を乗せられるからとても楽だ。
「素敵な椅子ですね。とても座り心地が良いです」
「気に入ってくれて良かった。だが特殊な形の椅子なので、セナの体が落ちないように黄金の鎖を巻いておこう」
ラシードが目配せを送ると、傍に控えていた召使いたちがやってきた。黄金の鎖を手にした彼らは、セナの手首を肘掛けに、足首を座面にとそれぞれ括り、動かないよう固定する。
落ちないためとは、どういうことだろう。ふつうに座っていれば、ずり落ちるようなことはないと思うのだけれど。
足元に目を落とすと、座面は左右に割れていて、右足と左足を別々に固定できるよう、あらかじめ造られているのだとわかった。
鎖を巻き終えると、ラシードが召使いに向けて頷く。
後方に控えた召使いは、椅子に付属していた棒のようなものを徐々に傾けた。
「さあ……そなたの美しい姿を見せるのだ」
ゆっくりと背凭れが倒れていく。反対に足の座面は浮き上がっていった。
仕掛けのある椅子は寝られるような体勢にできるらしい。
ところが、水平にされたセナの体は、少しずつ足が開かれていく。
「……え」
足の座面が、左右に割り開かれているのだ。しかも丁度膝の部分で曲げられ、大きく足を開く格好になる。
「あっ!」
覚えのある熱い腕に、華奢な体は搦め捕られてしまう。
噎せ返るほどの雄の香りに抱き込まれ、びくんと体が跳ねた。
「セナ……」
ラシードの甘くて低い声音が、鼓膜に吹き込まれる。
「兄さ……ま、ぁ……」
次の踊りの相手はラシードなのだ。
そう思ったとき、すいと頤を掬い取られ、唇を塞がれた。
しっとりと触れ合った互いの唇は、すぐに貪るような熱いくちづけに変わる。
ちゅく……とラシードの獰猛な舌が挿し入れられた刹那。
解放を耐えていた体の芯が、強烈な悦楽に引き絞られた。
「ん、んっ……んはぁあああぁ……っ」
びゅく、と花芯から白蜜を弾けさせる。欲の証は体を密着させているラシードのシャルワニに吹きかけられた。
王の正装を、汚してしまった……
びくびくと腰を震わせながら、セナは愕然とした。
ところがラシードは意に介さず、セナの体をきつく抱きしめながら小さな舌を味わっている。
痺れる舌を掬い上げられ、ぬるぬると擦り合わされる。達した体への甘い愛撫に、震える花芯から残滓が零れ出た。光り輝く王のシャルワニは、ぐっしょりとセナの放った白蜜で濡らされてしまう。
体を離そうと、ラシードの背を力の入らない手で掻いてみるけれど、華奢な体を抱き竦めている腕は緩まない。セナは睫毛を震わせながら、淫蕩なくちづけを甘受した。
「あ……ふ、あ、んぅ……」
ちゅく、と濡れた音を奏でて、唇は解放された。口端から煌めく銀糸が零れ落ちる。
潤んだ目を向ければ、ラシードの双眸は雄の欲を色濃く滲ませていた。
「ラシードさま……いけません。離してください。僕の放ったもので、王の衣装が穢れてしまいました」
「構わぬ。私とそなたは、つがいだ。そなたが何をしようと、私はすべてを許す」
「ラシードさま……」
こんなにも愛されている。王の衣装を汚すなどという行いをすれば、処罰を受けて然るべきなのに。
ラシードの愛に溺れている自らの心を実感したセナの下腹が、きゅんと甘く疼いた。
「今宵はそなたのために、様々な趣向を凝らしている。アルファたちに愛でられて、体が解れてきた頃だろう」
「あ……あの、あんなふうに皆さんに触られるのは、恥ずかしいです」
仮面の紳士たちがセナに淫らな愛撫を施したのは、ラシードが考案した余興なのだ。裸を晒すのさえとても恥ずかしいのに、踊りながら他の男に触られている姿をラシードに見られるなんて、たまらない羞恥で体が熱くなってしまう。
「恥ずかしがるそなたは、とてつもなく可愛らしい。これも官能を燃え立たせるための余興なのだから。次は、こちらだ」
ラシードに手を取られて、円舞の輪から抜け出す。
舞踏会が行われている広間の一角に、まるで玉座のような重厚な椅子が設置されていた。黄金や宝玉で彩られ、座面は柔らかそうな真紅の布張りである。とても豪華な代物だが、人ひとりが腰かけるには、やや大型な造りだ。まっすぐに伸びた緋色の絨毯は、その椅子まで導くように続いている。
「これは……?」
「この椅子はセナのために特別に誂えたものだ。さあ、座ってみよ。私の愛するつがい……」
どうやらこの椅子が、昼間に搬入されていたものらしい。セナのために、わざわざ用意してくれたのだ。王宮には豪奢な椅子がたくさんあるというのに。
ラシードに手を取られて、セナは椅子に腰を下ろした。
ふわりとした座り心地の椅子は、体を柔らかく受け止めてくれる。背凭れが高く、肘掛けも広くて余裕がある。足元まで座面が長く垂れているので、脹脛を乗せられるからとても楽だ。
「素敵な椅子ですね。とても座り心地が良いです」
「気に入ってくれて良かった。だが特殊な形の椅子なので、セナの体が落ちないように黄金の鎖を巻いておこう」
ラシードが目配せを送ると、傍に控えていた召使いたちがやってきた。黄金の鎖を手にした彼らは、セナの手首を肘掛けに、足首を座面にとそれぞれ括り、動かないよう固定する。
落ちないためとは、どういうことだろう。ふつうに座っていれば、ずり落ちるようなことはないと思うのだけれど。
足元に目を落とすと、座面は左右に割れていて、右足と左足を別々に固定できるよう、あらかじめ造られているのだとわかった。
鎖を巻き終えると、ラシードが召使いに向けて頷く。
後方に控えた召使いは、椅子に付属していた棒のようなものを徐々に傾けた。
「さあ……そなたの美しい姿を見せるのだ」
ゆっくりと背凭れが倒れていく。反対に足の座面は浮き上がっていった。
仕掛けのある椅子は寝られるような体勢にできるらしい。
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