身代わり花嫁は俺様御曹司の抱き枕

沖田弥子

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婚前旅行編

九十九夜の淫戯

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 舌を引き抜いた瑛司は、私の股の間から顔を出す。陰毛に鼻先を擦りつけながら、彼は真摯な双眸で語った。

「おまえに教えておいてやる。湯に浸かっているときは水圧の影響で、蜜が溢れるのを抑えられている。放尿のように勢いがあるなら別だ。だから湯から上がった時点では奥が濡れていても零れない。よって、全く出ていないという表現になる。俺の見解に反論はあるか?」
「……反論ありません」

 つまり、全く蜜は出ていなかったけれど、奥のほうは濡れていたということかな……
 瑛司の大得意な詭弁で丸め込まれてしまったような気もするのだけれど。

「結論としては、花襞は問題なく開く。蜜もいつもどおり滴って、ずぶ濡れだ」
「そう……良かった」

 良かったのかな?
 なんだか記念すべき九十九夜として、恥ずかしい格好に挑戦したような形になってしまった。スケルトンバスなので、下の海に魚がいたらきっと丸見えだ。
 今さら顔を赤らめて恥ずかしがる私の体は、ふいに掬い上げられた。

「きゃあっ!」

 ざばりと、私の体を抱え上げた瑛司はバスタブを出る。
 横抱きにされながら、タオルハンガーに手を伸ばした私は慌ててバスタオルを掴んだ。 
 隣室のベッドへ直行した瑛司は、バスタオルごと私の体をそっと横たえる。

「俺の雄が限界だ。欲しがりな蜜壺は、もっと太いものを挿れろと締めつけてくるんだからな」

 覆い被さってきた瑛司は、つい今まで私自身が揉んでいた乳房を大きな掌で揉み込む。
 私がそうしたように、すでに硬く勃ち上がっている乳首も、きゅっと摘ままれた。
 自分でするのよりもずっと深い快感が駆け巡り、思わず高い嬌声を上げる。

「あっ、あん!」
「ずぶ濡れの蜜壺に美味いものを咥えさせてやろう。自分でした罰として、乳首を摘まみながらだ」
「えっ……」

 自分でした罰も何も、瑛司がそうしろと命令したから自慰のようなことをしたのに。

「そんなぁ! だって、瑛司が……あぁっ、あっ、あん」

 きゅうきゅうに乳首を摘ままれながら、大きく開かされた足の間に男の強靱な腰が割り入れられた。
 ずぶ濡れの蜜口に、ぐっと硬い先端が押し当てられる。
 濃厚な愛撫で綻んだ蜜口は、極太の楔を難なく呑み込んでいった。 
 ずぶずぶと太い亀頭で、入り口から奥のほうまで掻き分けられていく感覚は、何度味わわされても至上の悦楽だ。爪先から脳髄まで痺れてしまい、快感しか考えられなくなってしまう。

「あぁあ……入ってくりゅ……瑛司の……おっきいのが……あぅんん」
「いつも以上に締まるな。乳首を摘ままれながらだから、感じるだろう?」
「はぁあ……すごいの……感じるの……あっ、あはぁん!」

 ずくんっと最奥を突かれた重い衝撃に、喉が仰け反る。
 極太の肉棒は引き締まった花筒に、ずっぷりと収められていた。

「九十九夜目のおまえを、たっぷり味わおうじゃないか。ほら……抜くぞ。どうする?」

 ずりゅ……と楔を引き抜かれて、追い縋るように媚肉が絡みつく。
 それすらも甘い快感を沸き立たせた。

「あぁ……やだ、抜かないで……挿れてぇ……」
「こうか?」

 ずんっと、また奥まで穿たれ、空虚になりかけた蜜壺はいっぱいに満たされた。
 歓喜した花筒が、ぎゅうっと愛しい雄芯を抱き込む。

「あぁ……そう……いい……」
「淫らな肉体になったな。さすが九十九夜だ。そんなエロティックな女には、こうしてやろう」

 ズッチュズッチュと卑猥な水音を上げながら、激しい抽挿が送り込まれる。
 がくがくと体を揺さぶられているので胸も揺れてしまい、乳首を弄る愛撫もさらに加速した。

「あぁっ、あん、ふぁ、あっあっ、あぅ、あ、いく、瑛司……」
「もう少し我慢しろ」

 快感に浸り続けている体は再び極めようと、最後の階を登りかけている。
 我慢しろと言いながら、瑛司は感じる最奥を鋭く先端で抉った。
 ズッチュズチュ、グチュグチュ……
 腰を回されて濡れた蜜壺を掻き回される。あまりの快楽に、私の意識は飛びかけていた。 
 そのとき、シーツを掴んでいた手をぎゅっと握られて、瑛司の熱い体温を改めて実感させられる。
 ぐっと、一際深く穿たれた瞬間、体の奥に凝っていた熱が弾けた。

「あぁあ……っ、あぁ、あんん――……ぁ……」

 舌先まで痺れさせて、長く尾を引く快楽を体全体で味わう。
 最奥で爆ぜた楔から、濃厚な白濁が子宮に流し込まれた。
 それを最後の一滴まで注ぎ込むかのように、瑛司は小刻みに腰を蠢かせる。

「あ……あぁ……」

 覆い被さってきた強靱な胸に、ぎゅっと抱き込まれた。
 背中に腕を回せば、彼の背はしっとりと汗を纏っている。
 大好きな人の体温を充分に感じた私は、ほうと息を吐いた。

「愛している」
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