補佐官と報道官

紅林

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第三話

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おはよう、諸君
俺は今どういう状況かと言うと宿屋のベットの上で全裸で上半身だけ起こしているといういかにも誰かと一夜を共にしたと言った感じの状態だ
そこまではいい、俺も成人した男だし少し遊ぶくらいなら問題ない!
問題は隣で寝ている全裸の赤髪の男、イーデンの事だ。

まさか俺、こいつと寝てないよな?

しばらくそんなことを考えていると隣の男が目を覚ましたのか俺の腰に手を回して抱きついてきた

「おはよう、クリフ。昨日は気持ちよかったね」
「……っ!き、気持ちよかった?」
「クリフも気持ちよかったでしょ?」

満面の笑みでそう言うイーデンに俺は恐怖を覚え、ベットから離れようとすると、腰に激痛が走った

「いっ……!」
「あぁ、昨日激しくし過ぎたのかな。ごめんね、今日は仕事休む?無理そうなら僕が長官に伝えるよ?」
「……あ、あの!一回落ち着こうマルセーヌ報道官!これはどういう事だ!?」
「……もしかして覚えてないの?」

悲しそうな表情をするイーデンに俺は罪悪感を覚えながらも話を進めた

「悪いが全く、何にも覚えてない。というかこの状況から予想できることを認めたくなくて頭をフル回転させてる」
「ふふふっ、クリフは可愛いなぁ。俺が思い出させてあげるよ」

イーデンはそう言って俺に顔を近づけて、唇にキスをした

「これで思い出したかな?」
「……っ!」

俺はそこで一気に恥ずかしくなり、壁のハンガーにかかっていた自分の服を直ぐに着て宿から抜け出した
その後は恥ずかしいことばっかり思い出すので、家には帰らず、そのまま職場に向かってひたすら仕事をした

「あ、あのウルフ特等補佐官、ここにサインを」
「どれだ!」
「ここです……」

俺はササッと部下の持ってきた資料にサインして突っ返した
その後も黙々と仕事を勧め、昨日のことを忘れようとした。そんな時、やつが来た。俺が今世界で一番会いたくないなかった男が来た

「ウルフ特等補佐官、マルセーヌ報道官がお呼びです」
「なんの要件だ?」
「長官閣下からの伝言を伝えに来たとかなんとかで」
「……分かった」

正直会いたくなかったが、仕事でのことなら仕方がない

「お待たせしました、マルセーヌ報道官」
「いえいえ、こちらの資料が長官からウルフ特等補佐官に渡せと頼まれていた物になります」
「ありがとうございます」

俺は礼を言ってその場を立ち去ろうとした
するとイーデンに腕を掴まれて止められてしまった

「クリフ!昨日のことを本当に覚えてない?」
「……申し訳ありませんが全く覚えていません」

イーデンの悲しそうな表情を見て心が痛む

「ではムルシア国との会談がありますので、失礼致します」

俺が踵を返して戻ろうとするとイーデンは大きな声で叫んできた

「今日の仕事が終わったら昨日の酒場に来て!来なかったら保健省中に昨日のこと言いふらすからね!」

脅しかよ!?
俺はその後の会談と残りの仕事を終わらすと渋々ながらも昨日俺が酔い潰れていた馴染みの酒場へと向かった
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