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サラの気分とは真逆で、王城の三階バルコニーは明るい朝の光に満ちている。
「では、食事にしますか……」
オレリアは優し気に微笑むと、すぐ前で向かい合うサラを見詰めて言った。
「あ……ああ……」
サラがオレリアに対し抱いている不安や戸惑いに、オレリアが気付いてなさそうなのが何だが腹立しい。
サラの返事は又自然と素っ気無くなる。
でも本当にこんな反抗的な態度をサラも取りたく無いのに、やはり止まらない。
でも、ふっとサラがオレリアの顔を見たら、オレリアは困ったように微笑んだ。
(私は、オレリアを困らせてる……)
オレリアのその顔付きに、サラの胸が思いっきりズキッと痛んだ。
そして、オレリアに対して腹立たしいのと罪悪感で、サラの気持ちが軋む。
「さぁ……お座り下さい……」
そんなサラに対しオレリアは、テーブル横の豪奢で座り心地のよい椅子を引きサラに促した。
サラは、まだ痛む胸を抱え黙ってそこに座った。
それからすぐオレリアは、サラの目の前、テーブルの上にあった絹のナプキンをサラの首元に掛け始めた。
今のようにオレリアがサラの婚約者で無く、以前の世話役だった時と同じように。
ナプキンを掛ける為に、優しくサラの長い髪を触り、そしてすくい上げた。
途端にサラは、頭ではわかっていても、オレリアが世話役なのか婚約者なのか混乱する。
それなのに、サラの髪や体にオレリアが触れる度、サラの体の内側から、自分ではどうしようもない何か熱いモノが込み上げてくる。
でもサラにはこれが何を意味してるのか判断出来ない。
オレリアが世話役だった時は、何度も同じ事をされてもどうも無かったのに。
オレリアの男らしいゴツゴツした指にどういう訳かサラはじっと出来なくなりそうになる。
オレリアは、ナプキンを掛け終わっても、又サラの髪を優しく何度も触り、撫で梳いて整えた。
その間もオレリアの指先がサラの首の素肌に触れ、その度にサラは変な声を上げそうでぐっと堪えた。
そして、サラは思う。
(どうして?さっきは私の事を拒絶したくせに、何故今はこんな風に私を触るんだ?)
サラは、増々疑問に思ったが、やはり今のサラがそれを直にオレリアに聞ける訳も無かった。
サラは、完全にオレリアとの距離感がわからなくなっている。
バルコニーの広めの丸いテーブルの上には今は何もなかった。
しかし、オレリアが、閉ざしていた掃き出し窓を開け部屋の方に控えていた侍従に合図すると、沢山の朝食が、バルコニーのテーブルに侍従達、メイド達により運び込まれた。
侍従達は全て運び終えると、又バルコニーはサラとオレリアだけになった。
色とりどりの具材をふかふかのパンに挟んだサンドイッチに、最高級の紅茶に、高級食材を使ったスープに、沢山のフルーツの朝食。それだけでも豪華だったが、フルーツの中に、サラが大、大、大好きな赤い小さな実、リスコが籠に沢山盛られてあった。
リスコは山高地でしか出来なくて、味も一級なら値段も一級。皮ごと食べられる上に、口に入れると噛まなくても溶けて消える。
サラの父である国王すら、そう滅多に口に出来ないのに、今、サラの目の前に山盛り盛られてる。
「リスコが……こんなに……」
サラが、目を丸くして赤い実をガン見した。
すると、サラの向かいに座るオレリアがクスっと笑い言った。
「サラ様は小さな頃から食が細いのに、最近更に食欲が無いと侍従長に聞いたので、何でもいい、大好きな物を沢山食べて頂きたいと思いまして」
サラはそれを聞き、オレリアがサラを心配してくれた事で、正直今ここで飛んで跳ねそうな位にかなりうれしかった。
しかし次にはオレリアが、侍従長から聞かないとサラの最近の様子が分からないと言う現実を思い知らされる。
やはり、あれ程サラの事を何でも知っていたはずのオレリアは、サラの世話役からサラの婚約者になり、確実にサラの側にいる時間が少なくなりサラの事が分からなくなっている。
最近は、オレリアがサラの父王に付き従い公務が忙し過ぎて、一日や二日丸々会わない、話さない日もある。
これでは、オレリアはサラの夫になるのか、サラの父の夫なのか分からない。
サラが、最近のオレリアが何を考えてるのかよく分からない時が増えた現状で、オレリア自身がサラの近くにもいない事が多いのがサラをどんどんどんどん不安にさせていく。
サラが不安でぼーっとしていると、オレリアは続けて言った。
「サラ様……他に食べたい物や欲しい物があれば、これからはお父上様でなく、このオレリアに何なりとおっしゃってくださいませ」
「欲しい……物?」
サラはそう復唱すると、すぐに今すぐ欲しい物が浮かんだ。
それは、オレリアと一緒の時間だ。
サラは、オレリアとできるだけ沢山一緒にいたいのだ。
でも、一週間に1日でもいいから、オレリアと一緒にいたい。
しかし突然、今まで優し気だったオレリアの表情が変わり、サラは驚く。
そしてオレリアは、その鋭利に変化した表情でサラに言った。
「ええ。食べたい物でも、欲しい物でも、サラ様のお望みなればなんなりと必ず叶えて差し上げます……そう、サラ様が……例えばどこかの国がサラ様の邪魔になりその国を滅ぼし手に入れたいとおっしゃられたなら、このオレリアはその国を滅ぼしサラ様に必ず差し上げますよ」
サラは、オレリアの表情だけでなくその言葉にも驚き、だだオレリアの顔を見続けた。
今のオレリアは、小さかったサラの優しい世話役だった時にはサラが見た事のないオレリアだ。
又サラは、今のオレリアがどこかの知らない男に見えた。
だが、サラが戸惑っていると、急にオレリアは、サラのよく知る普段の穏やかな表情に戻って笑って言った。
「サラ様。何て顔をされてるんです?嫌ですね……この話しはあくまで、あくまで、単なるただの例えですよ……ただの例えです」
「あっ、ああ……ただの例えか……」
サラは、そう言い小さな息を吐くと、オレリアに感じた違和感をひとまず置きオレリアに引きつった作り笑いを浮かべた。
サラの国も昔は近隣諸国と激しい戦争が何年も続いたが、今は平和だ。
今のこの状況で又戦争が起こるのだろうかとサラには思えた。
しかし、サラが本当に今欲しい物はオレリアには言えなかった。
喉まで出かかっていたが――
オレリアにもっと側にいて欲しい。
いないと今凄く不安だと、オレリアが側にさえいてくれれば食欲も戻るとも言えなかった。
もうサラは16歳になったのだし、さっきオレリアに、早く大人になって欲しいと言われたばかりだったから。
やがて、サラは言いたい事をぐっと飲み込んだのに、場は少し変な雰囲気になる。
しかし、それを払うかのようにオレリアが言った。
「これ……お食べになりますか?」
椅子から立ちあがったオレリアが自分の右手の指で小さなリスコを一粒つまみ、ぼーっとして座るサラの目の前に持ってきた。
「私が小さな頃から、父上が果物は食後に食べるようにとおっしゃっていた……モノ事には順番というモノがあると」
サラは、目線を下に向けるとブツブツといった感じで呟いた。
しかし、オレリアは又クスッと笑い、更に赤い実をサラの口元に近づけ言った。
「確かに、もの事には順番があります。国王陛下と同じく私も順序を重んじますが、ですが、少しなら良いではありませんか?今のサラ様に何か少しでも口に入れて食べて欲しいんです」
オレリアの口調が優しくて、サラはオレリアの顔を上目遣いで見た。
「なら、私が頂きますよ」
オレリアが優しく微笑みながら続けて言った。
なんだか、オレリアが世話役の時に戻ったような穏やかな雰囲気を一瞬サラは感じ取った。
しかし、同時にサラの体の中から又熱い何かが溢れてきて、サラは、何も考えられないまま、何も言わないまま静かにサラの口を開けた。
又、オレリアはクスっと笑うと、リスコを摘まんだままのオレリアの指先をサラの口に入れた。
オレリアの指の感触がサラの上唇に当たる。
すると、サラの下半身が何故か一瞬震えたが、リスコはサラの口の中ですぐに甘く溶けて消えた。
「いい子です……サラ様」
そう言ったオレリアの声もサラに向ける視線も溶けそうに甘い。
そしてオレリアは、さっきサラの上唇に触れたオレリアの指先を舌でペロっと舐めた。
サラには、オレリアがただ単にそこに付着していた果汁を舐め取っただけに過ぎないと思ったが、オレリアの声、視線、その仕草を見て、サラの心臓が跳ね、鼓動が早くなる。
そしてオレリアは、手の平でサラの左頬を何度も撫でた。
オレリアが小さな頃のサラによくやってくれたように。
(オレリア……凄く……凄く……本当に気持ちいい…)
座ったままサラは、撫でられながらうっとり思いつつ、立っているオレリアと真っ直ぐに見詰め合う。
でもサラの心の片隅には、オレリアとのこんな触れ合いが減ってる事と、オレリアとの日々のスレ違いの寂しさと、やはりさっきオレリアがサラを拒否した時の痛みと不信感があり、じくじくとサラの心を確実に蝕んでいた。
「では、食事にしますか……」
オレリアは優し気に微笑むと、すぐ前で向かい合うサラを見詰めて言った。
「あ……ああ……」
サラがオレリアに対し抱いている不安や戸惑いに、オレリアが気付いてなさそうなのが何だが腹立しい。
サラの返事は又自然と素っ気無くなる。
でも本当にこんな反抗的な態度をサラも取りたく無いのに、やはり止まらない。
でも、ふっとサラがオレリアの顔を見たら、オレリアは困ったように微笑んだ。
(私は、オレリアを困らせてる……)
オレリアのその顔付きに、サラの胸が思いっきりズキッと痛んだ。
そして、オレリアに対して腹立たしいのと罪悪感で、サラの気持ちが軋む。
「さぁ……お座り下さい……」
そんなサラに対しオレリアは、テーブル横の豪奢で座り心地のよい椅子を引きサラに促した。
サラは、まだ痛む胸を抱え黙ってそこに座った。
それからすぐオレリアは、サラの目の前、テーブルの上にあった絹のナプキンをサラの首元に掛け始めた。
今のようにオレリアがサラの婚約者で無く、以前の世話役だった時と同じように。
ナプキンを掛ける為に、優しくサラの長い髪を触り、そしてすくい上げた。
途端にサラは、頭ではわかっていても、オレリアが世話役なのか婚約者なのか混乱する。
それなのに、サラの髪や体にオレリアが触れる度、サラの体の内側から、自分ではどうしようもない何か熱いモノが込み上げてくる。
でもサラにはこれが何を意味してるのか判断出来ない。
オレリアが世話役だった時は、何度も同じ事をされてもどうも無かったのに。
オレリアの男らしいゴツゴツした指にどういう訳かサラはじっと出来なくなりそうになる。
オレリアは、ナプキンを掛け終わっても、又サラの髪を優しく何度も触り、撫で梳いて整えた。
その間もオレリアの指先がサラの首の素肌に触れ、その度にサラは変な声を上げそうでぐっと堪えた。
そして、サラは思う。
(どうして?さっきは私の事を拒絶したくせに、何故今はこんな風に私を触るんだ?)
サラは、増々疑問に思ったが、やはり今のサラがそれを直にオレリアに聞ける訳も無かった。
サラは、完全にオレリアとの距離感がわからなくなっている。
バルコニーの広めの丸いテーブルの上には今は何もなかった。
しかし、オレリアが、閉ざしていた掃き出し窓を開け部屋の方に控えていた侍従に合図すると、沢山の朝食が、バルコニーのテーブルに侍従達、メイド達により運び込まれた。
侍従達は全て運び終えると、又バルコニーはサラとオレリアだけになった。
色とりどりの具材をふかふかのパンに挟んだサンドイッチに、最高級の紅茶に、高級食材を使ったスープに、沢山のフルーツの朝食。それだけでも豪華だったが、フルーツの中に、サラが大、大、大好きな赤い小さな実、リスコが籠に沢山盛られてあった。
リスコは山高地でしか出来なくて、味も一級なら値段も一級。皮ごと食べられる上に、口に入れると噛まなくても溶けて消える。
サラの父である国王すら、そう滅多に口に出来ないのに、今、サラの目の前に山盛り盛られてる。
「リスコが……こんなに……」
サラが、目を丸くして赤い実をガン見した。
すると、サラの向かいに座るオレリアがクスっと笑い言った。
「サラ様は小さな頃から食が細いのに、最近更に食欲が無いと侍従長に聞いたので、何でもいい、大好きな物を沢山食べて頂きたいと思いまして」
サラはそれを聞き、オレリアがサラを心配してくれた事で、正直今ここで飛んで跳ねそうな位にかなりうれしかった。
しかし次にはオレリアが、侍従長から聞かないとサラの最近の様子が分からないと言う現実を思い知らされる。
やはり、あれ程サラの事を何でも知っていたはずのオレリアは、サラの世話役からサラの婚約者になり、確実にサラの側にいる時間が少なくなりサラの事が分からなくなっている。
最近は、オレリアがサラの父王に付き従い公務が忙し過ぎて、一日や二日丸々会わない、話さない日もある。
これでは、オレリアはサラの夫になるのか、サラの父の夫なのか分からない。
サラが、最近のオレリアが何を考えてるのかよく分からない時が増えた現状で、オレリア自身がサラの近くにもいない事が多いのがサラをどんどんどんどん不安にさせていく。
サラが不安でぼーっとしていると、オレリアは続けて言った。
「サラ様……他に食べたい物や欲しい物があれば、これからはお父上様でなく、このオレリアに何なりとおっしゃってくださいませ」
「欲しい……物?」
サラはそう復唱すると、すぐに今すぐ欲しい物が浮かんだ。
それは、オレリアと一緒の時間だ。
サラは、オレリアとできるだけ沢山一緒にいたいのだ。
でも、一週間に1日でもいいから、オレリアと一緒にいたい。
しかし突然、今まで優し気だったオレリアの表情が変わり、サラは驚く。
そしてオレリアは、その鋭利に変化した表情でサラに言った。
「ええ。食べたい物でも、欲しい物でも、サラ様のお望みなればなんなりと必ず叶えて差し上げます……そう、サラ様が……例えばどこかの国がサラ様の邪魔になりその国を滅ぼし手に入れたいとおっしゃられたなら、このオレリアはその国を滅ぼしサラ様に必ず差し上げますよ」
サラは、オレリアの表情だけでなくその言葉にも驚き、だだオレリアの顔を見続けた。
今のオレリアは、小さかったサラの優しい世話役だった時にはサラが見た事のないオレリアだ。
又サラは、今のオレリアがどこかの知らない男に見えた。
だが、サラが戸惑っていると、急にオレリアは、サラのよく知る普段の穏やかな表情に戻って笑って言った。
「サラ様。何て顔をされてるんです?嫌ですね……この話しはあくまで、あくまで、単なるただの例えですよ……ただの例えです」
「あっ、ああ……ただの例えか……」
サラは、そう言い小さな息を吐くと、オレリアに感じた違和感をひとまず置きオレリアに引きつった作り笑いを浮かべた。
サラの国も昔は近隣諸国と激しい戦争が何年も続いたが、今は平和だ。
今のこの状況で又戦争が起こるのだろうかとサラには思えた。
しかし、サラが本当に今欲しい物はオレリアには言えなかった。
喉まで出かかっていたが――
オレリアにもっと側にいて欲しい。
いないと今凄く不安だと、オレリアが側にさえいてくれれば食欲も戻るとも言えなかった。
もうサラは16歳になったのだし、さっきオレリアに、早く大人になって欲しいと言われたばかりだったから。
やがて、サラは言いたい事をぐっと飲み込んだのに、場は少し変な雰囲気になる。
しかし、それを払うかのようにオレリアが言った。
「これ……お食べになりますか?」
椅子から立ちあがったオレリアが自分の右手の指で小さなリスコを一粒つまみ、ぼーっとして座るサラの目の前に持ってきた。
「私が小さな頃から、父上が果物は食後に食べるようにとおっしゃっていた……モノ事には順番というモノがあると」
サラは、目線を下に向けるとブツブツといった感じで呟いた。
しかし、オレリアは又クスッと笑い、更に赤い実をサラの口元に近づけ言った。
「確かに、もの事には順番があります。国王陛下と同じく私も順序を重んじますが、ですが、少しなら良いではありませんか?今のサラ様に何か少しでも口に入れて食べて欲しいんです」
オレリアの口調が優しくて、サラはオレリアの顔を上目遣いで見た。
「なら、私が頂きますよ」
オレリアが優しく微笑みながら続けて言った。
なんだか、オレリアが世話役の時に戻ったような穏やかな雰囲気を一瞬サラは感じ取った。
しかし、同時にサラの体の中から又熱い何かが溢れてきて、サラは、何も考えられないまま、何も言わないまま静かにサラの口を開けた。
又、オレリアはクスっと笑うと、リスコを摘まんだままのオレリアの指先をサラの口に入れた。
オレリアの指の感触がサラの上唇に当たる。
すると、サラの下半身が何故か一瞬震えたが、リスコはサラの口の中ですぐに甘く溶けて消えた。
「いい子です……サラ様」
そう言ったオレリアの声もサラに向ける視線も溶けそうに甘い。
そしてオレリアは、さっきサラの上唇に触れたオレリアの指先を舌でペロっと舐めた。
サラには、オレリアがただ単にそこに付着していた果汁を舐め取っただけに過ぎないと思ったが、オレリアの声、視線、その仕草を見て、サラの心臓が跳ね、鼓動が早くなる。
そしてオレリアは、手の平でサラの左頬を何度も撫でた。
オレリアが小さな頃のサラによくやってくれたように。
(オレリア……凄く……凄く……本当に気持ちいい…)
座ったままサラは、撫でられながらうっとり思いつつ、立っているオレリアと真っ直ぐに見詰め合う。
でもサラの心の片隅には、オレリアとのこんな触れ合いが減ってる事と、オレリアとの日々のスレ違いの寂しさと、やはりさっきオレリアがサラを拒否した時の痛みと不信感があり、じくじくとサラの心を確実に蝕んでいた。
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