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22.尿道プラグ
「ぁ、ん……、ふぁ、あ……」
優しく刺激されて、全身が蕩けそうだ。イきたくなって、きゅっと胎内を締めると、前立腺を強く押してくれる。
「ふあっ、あ……もうイく、い……あ、……イく……」
「良いですよ。見ていてあげるから、イって」
優しい愛撫も好きだし、神崎がじっと見つめてくれるのも嬉しい。優しく微笑んでくれると、それだけで射精しそうになる。ふわふわと、あったかいもので心が満たされる。
「はぅ、あ……あ、……ん、んん――……っ!」
促されるように前立腺を刺激され、ブワブワッと快感が弾けていった。精液が飛んで、腹に掛かる。きゅううーっと指を締め付けて、狭くなった中をなおもクチクチ弄られて、何度も空イキしてしまう。
気持ち良くてどうしても腰が揺れるし、自分から指を締め付ける。すると長い指がもっと奥まで入ってきて、奥を掻き混ぜてくれるから、さらに感じた。好きだ、神崎の指がとても好きだ。
「ふぁ……ん、……イイ、気持ち、いい……、あっ……あん、ん」
「そうですか。素直に快感を受け入れて、幸せそうに笑っている弘樹さんも、嫌いじゃないですよ」
「うん、うん……あふ、……ぁ、あっ」
柔らかな声や愛撫に包まれる感覚がして、とにかく優しくて幸せだ。ずっとこのままでいたい。
「は、あ……、ん……」
ようやく指を抜かれた時には、アナルがきとんと閉じていない感覚がするくらい蕩けていた。身体に力が入らないまま呼吸を整えていると、神崎がティッシュで、汚れていた腹を拭いてくれる。
いつもならこのあと風呂に入り、身体を綺麗に洗ってもらえるのだが。しかし神崎は、デスクに置かれているトランクから何かを取り出した。それを見た瞬間、ビクッと身体が反応してしまう。
「や、やだ。……それは、嫌だ」
「ん? そうでしたっけ? いつも気持ち良さそうにしながら、喘いでいたと認識していますが」
神崎が手にしたのは尿道プラグだった。それをアルコール消毒しつつ、淡々と喋ってくるのがどうにも冷たくて、唇が震えてしまう。
「ち、違……」
それでも拒否したけど聞いてもらえず、柔らかくなっているチンコを掴まれた。優しく揉まれるだけなら気持ち良いけど、先端にプラグを宛がわれると、傷付けられるわけじゃないとわかっていても身が縮んでしまう。
「や、やだっ……ん、ひぃ……っ!」
つぷ、と尿道内に入ってきて、一瞬にして重い快楽の波に飲まれた。異物を受け入れ慣れていない尿道はすごく敏感で、強い快感がペニスの中から湧いてきて、身体がガクガク痙攣してしまう。狭いところを無理矢理広げられるのは気持ち良いが、刺激が強すぎて、どんどん恐怖が募っていく。
「やだ……いやだ、もぅ……ぁ、それ以上は、……ひう、ひ……ひんっ!」
ずぶり、と。奥の奥まで入れられたプラグが、すさまじい快楽を与えてきて、腰がガクッとどこかに落ちていくような感覚がした。以前説明されたけど、膀胱の手前に前立腺があって、尿道はその間を通っているそうだ。だからほんのちょっと刺激されているだけでも、ズキン、ズキンと電撃のような快楽に犯されて、何度も身体が引き攣る。
「ひ、ひうっ……あ、あ」
膀胱まで届いたプラグが今度はゆっくり出ていき、広げられた場所が狭まっていった。しかし少しだけしか引き抜かれず、すぐにまた奥へと埋められて尿道を広げられ、再び前立腺を圧迫されてしまう。
細い中を擦られるたびギクギクと全身が震え、悲鳴が漏れた。気持ち良いけれど、良すぎて痛みに変わっている。
「ひっ、ひぃ! ……や、イく、……うあ、あっ!」
もうすでに、何度目かわからない絶頂を迎えていた。なのに出す場所はプラグに阻まれていて、熱は篭ったまま。あまりにも快楽が蓄積してペニスが痛くて、涙が流れてしまう。
「ひっ……も、許し、……許して」
怖い。怖い。このままでは身体が壊れてしまう。
けれどどれだけお願いしても、神崎は止めてくれなくて。ただただ見下ろしてくる冷めた目に、悲しくなってきてぶわっと涙が溢れた。
「うぐっ……ご、ごめん、なさ……っ、ごめんなさい。……ごめん、なさい」
「どうして、謝るんですか?」
喉を詰まらせながらも何度も謝罪を繰り返していたら、神崎はようやく手を止めてくれた。鼻を啜り、まだ入ったままのプラグに震えながらも必死に言葉を探して、見つめてくる双眸をおずおず見返す。
「だ、だって。……なんか、怒ってる、から」
「…………そう」
呟いた声はとても静かで、怒りもすでに消えていた。一瞬で柔らかな雰囲気に戻ってくれたので、ちょっと驚いてしまう。そもそもどうして不機嫌になっていたのかわからなくて首を傾げたら、神崎はゆっくり口を開いた。
「今の貴方にはわかるようですね。この小さな世界で生きて、他のものをすべて遮断して……ようやく。貴方は、俺がきちんと見えるようになった」
「…………」
「難しいですか?」
どういうことなのかわからなくて黙っていたら、そう聞かれたので頷く。ペニスからプラグを抜かれていき、ふるりと身体が震えた。
「今の俺、弘樹さんにはどんなふうに見えますか?」
「ん……えっと。……嬉し、そう」
「笑っているわけではないのに?」
確かに笑っていない。そういえば怒っている時も、無表情だった。
「……でも、嬉しそうだ」
それしか表せなくて答えたら、神崎はクッと喉を鳴らして笑った。いつものような柔らかな微笑みではないけれど、でも嘲笑ではない。馬鹿にしているようには感じないから。
「怒っていたのは、貴方の潜在的意識がこのまま朽ちることを望んでいるのではないかと疑ったからです。なので貴方の嫌いなことをあえてして、確認してみました。これさえも受け入れるのであれば、貴方と相対することは、もう二度と無いのだと。そして嬉しくなったのは、壊れたわけではないと判明したからです。貴方にはまだ生きる意志があると、確認出来たから」
生きる。生きる……そういえば最近は、そういうこと自体を考えていなかった。でも神崎に気持ち良くしてもらうのは、とても幸せだ。この生活がずっと続いてほしいと思っている。
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