自重知らずの転生貴族は、現代知識チートでどんどん商品を開発していきます!

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!

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第2章 グランタリア大陸東部編

61.薬の反響!

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セレーネ王妃と話をし、王都ブリタスに薬品工場を建てることになった。

工場で作られる薬はダイエット薬、毛生え薬、脱毛剤、整髪剤、毛染め薬だ。

毛生え薬と脱毛剤は、優先的にラバネス半島の三国の王宮にも卸すことになった。

整髪剤と毛染め薬は、『ロンメル商会』の店舗で販売する予定だ。

整髪剤と毛生え薬を手渡すと、セレーネ王妃は嬉しそうに目を輝かせる。


「これでどんな髪型でも、どんな髪の色にもなれるのね。これこそ女性が求めていた商品よ。全ての女性になりかわって、お礼を言わせてもらいますね。ありがとうシオン君」


セレーネ王妃に改めてお礼を言われると照れるな……


セレーネ王妃と話し合った一週間後、王都ブリタスの中に建設予定地が決まり、工場の建設が始まった。

セレーネ王妃の発案で、工場が完成するまでの間に、工場の工員を募集してくれるという。

それから二週間後、工場は完成し、本格的に稼動を始まった。

そして十日後、『ロンメル商会』の各店舗で整髪剤と毛染め薬が売り出されることに。

毎日、すごい大盛況で、帝都イシュタルの店も、お客様が長蛇の列が並ぶ事態となった。

それでレイミアとリムルを補助するため、僕も魔法学院を休んで一緒に働いた。


……サイフォン魔法学院は単位制だから、講義を受けて単位さえ取れれば、幾ら休んでもいいから、その点は安心だよね。


久しぶりにサイフォン魔法学院に登校すると、ウェルム先生から「学院長がお呼びだ」と言われ、授業が終わって学院長室に赴く。

室内にはいると、テーブルの上に毛生え薬、脱毛剤、整髪剤、毛染め薬が置かれ、エヴェ学院長が難しい表情で、ソファに座っていた。


「やっと来たね。シオン君、どうしてここに呼ばれたかわかるかな」

「学院を度々休んでいたからですか?」

「違う。どうして君は、こんな素晴らしい商品を作ったのに、私に報告をしてくれないんだい」


……僕が商品を開発するのに、学院長の許可が必要なの?……そんなこと聞いてなかったけど?


僕が黙っていると、エヴェ学院長が少し拗ねたような表情をする。


「この薬を買うのに、どれだけ苦労したと思ってるのかね。長蛇の列をずっと待ったのだよ。それも薬師の店と、君の店舗の二つもね」

「それはどうも、ありがとうございます……」


……エヴェ学院長も僕の店に来てくれてたんだ全然知らなかったよ……でも、彼女が僕を呼んだ目的が全く見えてこないんですけど……


「そこで私からシオン君に提案なのだが、この魔法学院の購買部に『ロンメル商会』の商品を置いてほしいんだ」

「???」

「購買部に『ロンメル商会』の商品があれば、いちいち店に行って長蛇の列に並ばなくて済むだろう。それに君の商会の商品は、どれも我が魔法学院の生徒達から好評だからね。生徒達も喜ぶ」


……この学院の生徒はグランタリア大陸の各国から集まっている、貴族の子息達が多い……生徒達に商品を買ってもらえば、各国への宣伝になるかもしれないよね……


「わかりました。お引き受けします」

「そうか。話が早くて助かったよ」


そう言って、エヴェ学院長はニッコリと微笑んだ。


……学院長って普段はクールな態度なんだけど……微笑むとすごい美人さんなんだよね。


エヴェ学院長との話し合いも終わり、教室に戻ると、カイロスとクラウスが僕を待っていた。


「シオン、整髪剤と髪染めを買うのに苦労したんだぜ。ダチなんだから融通してくれよ」

「そうだ。私達は同じクラスメイトだろう。それぐらいの配慮はしてもらいたい」


……カイロスとは最近、仲良しだからいいけど……クラウスとはそれほど仲よくないし……


髪をかいていたカイロスが、その手を止めて真剣な表情をする。


「シオン、ちょっと相談なんだが、俺の国――アシュラム王国まで来てくれないか。シオンの商会の商品をアシュラム王国でも広めたいんだ」

「それは名案だな。ではアシュラム王国の手前にある、我がファラレスト皇国へ寄って、シオンの商会の宣伝を我が皇国ですればいい」

クラウスは自慢気に胸を張る。

するとクラウスの隣にいたグレースも手をあげた。


「クラウスの意見に賛成です。我等が皇国の女性達にも、シオンの商会の商品を使って、美を追求してもらいたいです」


……魔法学院に編入した当初は、あれだけ見下していたのに、クラウスもグレースも随分と僕に慣れたね……


遅れて教室に入ってきたエレミアが、僕の近くに歩いてきて声をあげる。


「みんなで旅行するの? それなら私も行きたーい!」

なんだかんだとなし崩し的に、エレミア、カイロス、クラウス、グレースと共に、ファラレスト皇国を経由して、アシュラム王国へ旅行することが決まった。


「その旅行、ちょっと待って!」


後ろからいきなり声が聞こえ振り向くと、おかっぱ頭の灰色髪の男子――レトが怯えながら立っていた。


「シオン君、お願いですから僕の家族を助けてくれませんか」


……レト君って帝都イシュタルで商会をしている商人の息子だったっけ……同じ商人だし、ちょっと話を聞いてみようかな?
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