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相談の続き(5)
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ソフィー王妃は天を仰いでしばらく絶句した。そして王太子閣下そっくりの笑いを浮かべた。
「ふふっ」
「え?」
「あなた、実は私は聞いているのよ。村の視察に行く途中で荒くれ者に襲われて、あなた剣を振り回して追い払ったらしいじゃない。危ないけど、胸が躍ったわ」
「はい……」
私はポカンとしてソフィー王妃を見つめた。ソフィー王妃は私の手をぎゅっと握りしめて笑った。
「これは、国王陛下も王太子のエドも、二人とも知らないわ。でも、私は知っているの。あなたのことを私は知らないといけないから。正直、あなた最高よ」
ソフィー王妃はニッコリ笑った。
「私もこんな窮屈なドレスだけを着て、毎日優雅に暮らしていなさいって柄じゃないのよ。女性だって護身術を身につけるべきだし、自分の身を守れるようになるべきだわ」
「なんと……ありがとうございます」
「夫の浮気に一喜一憂するだけの人生なんて、面白くないわ。懲らしめる力がないとね」
ソフィー王妃は私にウィンクした。
「だから、私はあなたの考えに賛成します。国王陛下には折りを見て私からも耳に入れておくわ」
「ありがとうございます!」
「そういうことなら、伯爵家の狩猟用森を買うという高い買い物についても、目をつぶっておくわ。新婚早々に高い買い物をしたんだから、あなた頑張るのよ」
「はい、頑張ります!」
「ふふっ」
「え?」
「あなた、実は私は聞いているのよ。村の視察に行く途中で荒くれ者に襲われて、あなた剣を振り回して追い払ったらしいじゃない。危ないけど、胸が躍ったわ」
「はい……」
私はポカンとしてソフィー王妃を見つめた。ソフィー王妃は私の手をぎゅっと握りしめて笑った。
「これは、国王陛下も王太子のエドも、二人とも知らないわ。でも、私は知っているの。あなたのことを私は知らないといけないから。正直、あなた最高よ」
ソフィー王妃はニッコリ笑った。
「私もこんな窮屈なドレスだけを着て、毎日優雅に暮らしていなさいって柄じゃないのよ。女性だって護身術を身につけるべきだし、自分の身を守れるようになるべきだわ」
「なんと……ありがとうございます」
「夫の浮気に一喜一憂するだけの人生なんて、面白くないわ。懲らしめる力がないとね」
ソフィー王妃は私にウィンクした。
「だから、私はあなたの考えに賛成します。国王陛下には折りを見て私からも耳に入れておくわ」
「ありがとうございます!」
「そういうことなら、伯爵家の狩猟用森を買うという高い買い物についても、目をつぶっておくわ。新婚早々に高い買い物をしたんだから、あなた頑張るのよ」
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