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第57話 自宅に戻ろう
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真相究明はミリア様が完治した事で急がなくてもよくなったので、勇者リオンと改めて日程を合わせて動くと事として、解散となった。
勇者様と聖女様はそのまま依頼されていた魔獣討伐に向かった。
僕は公爵一家がどうしても、という事で僕はそのまま公爵邸の晩餐に招かれた。
でも、この世界の、特に貴族の食事マナーは分からないので躊躇した。それに気付いた公爵夫人が笑顔で「マナーは学んでいないので気にする必要はないですよ? 美味しく食べる事が大事です」と声をかけてくれた。
そのおかげで気持ちが楽になり、最低限は、と前世のマナーを思い出しながら食事を堪能させて頂いた。
「ニコはマナーが出来ていますね……将来に向けて教える必要は無さそうですね」
公爵夫人のつぶやきが聞こえた。
将来って……これからも呼ばれるのですか!? 美味しいから呼ばれたら来ますけどね!
その後、帰宅する事に。
お腹いっぱいだったので馬車で送って頂けてとても助かった。
お茶を用意してリビングのテーブルに着く。
さて、これからの行動はどうしよう。
学習ドリルは中学生までは終わらせたけれど表示された以外の教科は無いのだろうか?
それに高校生や高校受験のドリルは選べないのだろうか?
これもレベルが関係しているのかもしれない。
やっぱりもう少し中学生のドリルをもっと繰り返した方がよさそうだ。
時間がある限り挑もう。
そして、ミリア様の呪いについて。
勇者様にはどこまで伝えようか。行き先は言わなければならないだろう。
行き先の理由は? 会ってからの判断にしよう。
それにしても……聞こうかな。スキル『神との交信』。
「ニコ、頑張りましたね」
「女神様、見ていたから分かりますよね?」
「……はい」
女神様にお茶をお出しする。
「色々と教えて欲しいところですが、全部は駄目なんですよね?」
「全部は駄目です……言える事は教えます」
「今日はしおらし過ぎませんか? 何か隠してますか?」
「何も隠してませんよ?」
「いつも黙っているだけですよね!」
「ぐっ・・・・」
やはり何かあるのですね。
「今回、解呪に成功したのは以前と比べて『回復』のレベルが上がった事と『解呪』が新たに増えた事が大きいと思いますが、そもそも僕のレベルが足りない、魔力量が足りなかった、って事ですよね?」
所謂、レベルが低過ぎたんだと思っている。
「そうです。今までは呪いを根絶やしにする事が出来なかったのを『回復』を強く多く、長くかける事で根治させることが出来ました」
「やはり、そうですか」
「ニコに与えた『回復』自体が呪いにも効くようなスキルなのですから」
「ではスキルの『解呪』は不要では?」
「『回復』の解呪の果は癒やしの一環なので今後レベルを上げた『解呪』には及びません」
「……今後、何かありそうな予感、ですね」
「無いと言いたいのですが……ニコの事ですから言い切れないですよね」
そうですよね……ミリア様を治せた理由は納得した。
「ミリア様が『神の愛し子』なのは分かりました。他にもいるのですか?」
「そうですね。ニコとミリア以外ですと後3人います」
「その人を教えて頂けますか?」
「神の領域の事なので自分で探してください。『鑑定』で分かりますからね」
「そうですよね。でも僕と同じような加護があるのでしょうか?」
「あります。ですがニコのようにステータスが見れたり複数のスキルはありません。あなたは特別なのですよ」
「嬉しいですが……他の愛し子のスキルなども見れるようになりますか?」
「流石に分かっていますね。ニコのように自分のスキルを見れる人はいないので他の愛し子も、その他の者たちも自身では分からないので『鑑定』で知る他ありません。ニコ以外にも『鑑定』を使える者も多いですが、あなた程には見る事は到底出来ないでしょう」
「……やはり、僕は良くして頂いているのですね」
ミリア様の加護が分かればいいな。
「そして……この世界には精霊もいるのですよね?」
「はい、います。あなたはもう見る事が出来るレベルに達していますよ」
やはり。
「呪いの理由も行けば分かりますよね?」
「やはり分かりつつありますね……はい。ニコならば分かると思います」
湖の「水神様」は間違いなく精霊だろう。ミリア様は水神様に近づいた事で呪いを受けた可能性が高い。
そしてミリア様が「神の愛し子」である事が関係している事は女神様の態度から確定だろう。女神様は隠しているけれどご自身で対処してはいけない決まり事でもあるのだと思う。
「やはりニコは利口過ぎます……だからお気に入りなのですが」
「心を読まないでくださいよ……今更ですけど。でもお気に入りだと言って頂けるのは嬉しいですよ」
「では、お菓子も出してくださいね!」
僕は席を立ち、お菓子とお茶のおかわりを持っていく。
女神様「あぁ、至高の時間」って言い過ぎですよ!
「勇者リオンは何者なのですか? 『精霊の加護者』とありましたが」
「リオン・フェルトナーですね。現世最強の者……である事だけお教えしましょう。『精霊の加護者』についてはこの先分かると思います」
「言えない案件ですか。分かりました」
先々分かればいい。でも勇者様はやはり最強なんだね。
「でもニコはまもなく追いつきますよ!」
……そこまでの力は求めていませんよ!?
「それだけニコは頑張っているし期待もしていますよ」
「そう言って頂けると嬉しいです」
「嬉しいと思ったのならばご飯も食べたいです。ニコは美味しそうに食べてましたね!」
話しは終わり、って事ですか。もっと聞きたい事も多いけれど。ま、いいか。
「はい。分かりました。簡単なものでもいいですか?」
「美味しければ何でも構いません」
「では、前世で好きだった『焼きパスタ』でも作りますね!」
久しぶりに作ったので僕も少しだけお相伴した。
焼き目をつけたパスタも美味しいな。
「ニコ、美味しかったので褒美を考えました」
「褒美は嬉しいですが、ホッペにソース付いてますよ」
失礼かもしれないと思いながら女神様の頬を拭いてあげる。
「ちょっと、恥ずかしいな……女神なのに」
「恥ずかしがる女神様もいいですよ?」
「そ、そうか……ニコ。高校生のドリルは存在しますがまだまだ繰り返す必要があるのは気付いていますか?」
「やはりそうなんですね。繰り返す事は苦でもないですが」
「そこで、もう少し教科を増やします」
? まだあったかな??
「ありますよね? 試験もあったと思いますが?」
…………実技系?
「そうです! 実技系のドリルを追加します。新たなスキルも入手出来ると思います。明日までにステータスに追加しますね」
「ありがとうございます……実技系ですか……音楽とか技術とかですかね」
正直、ドリルが有るとは思っていなかったのでピンと来ていなかった。
「ま、お楽しみに? してください」
「分かりました!」
「そして、ニコ、おかわりありますか?」
「そうおっしゃると思って多めに用意していますから大丈夫ですよ」
実技系のドリル……楽しみかもしれない。
勇者様と聖女様はそのまま依頼されていた魔獣討伐に向かった。
僕は公爵一家がどうしても、という事で僕はそのまま公爵邸の晩餐に招かれた。
でも、この世界の、特に貴族の食事マナーは分からないので躊躇した。それに気付いた公爵夫人が笑顔で「マナーは学んでいないので気にする必要はないですよ? 美味しく食べる事が大事です」と声をかけてくれた。
そのおかげで気持ちが楽になり、最低限は、と前世のマナーを思い出しながら食事を堪能させて頂いた。
「ニコはマナーが出来ていますね……将来に向けて教える必要は無さそうですね」
公爵夫人のつぶやきが聞こえた。
将来って……これからも呼ばれるのですか!? 美味しいから呼ばれたら来ますけどね!
その後、帰宅する事に。
お腹いっぱいだったので馬車で送って頂けてとても助かった。
お茶を用意してリビングのテーブルに着く。
さて、これからの行動はどうしよう。
学習ドリルは中学生までは終わらせたけれど表示された以外の教科は無いのだろうか?
それに高校生や高校受験のドリルは選べないのだろうか?
これもレベルが関係しているのかもしれない。
やっぱりもう少し中学生のドリルをもっと繰り返した方がよさそうだ。
時間がある限り挑もう。
そして、ミリア様の呪いについて。
勇者様にはどこまで伝えようか。行き先は言わなければならないだろう。
行き先の理由は? 会ってからの判断にしよう。
それにしても……聞こうかな。スキル『神との交信』。
「ニコ、頑張りましたね」
「女神様、見ていたから分かりますよね?」
「……はい」
女神様にお茶をお出しする。
「色々と教えて欲しいところですが、全部は駄目なんですよね?」
「全部は駄目です……言える事は教えます」
「今日はしおらし過ぎませんか? 何か隠してますか?」
「何も隠してませんよ?」
「いつも黙っているだけですよね!」
「ぐっ・・・・」
やはり何かあるのですね。
「今回、解呪に成功したのは以前と比べて『回復』のレベルが上がった事と『解呪』が新たに増えた事が大きいと思いますが、そもそも僕のレベルが足りない、魔力量が足りなかった、って事ですよね?」
所謂、レベルが低過ぎたんだと思っている。
「そうです。今までは呪いを根絶やしにする事が出来なかったのを『回復』を強く多く、長くかける事で根治させることが出来ました」
「やはり、そうですか」
「ニコに与えた『回復』自体が呪いにも効くようなスキルなのですから」
「ではスキルの『解呪』は不要では?」
「『回復』の解呪の果は癒やしの一環なので今後レベルを上げた『解呪』には及びません」
「……今後、何かありそうな予感、ですね」
「無いと言いたいのですが……ニコの事ですから言い切れないですよね」
そうですよね……ミリア様を治せた理由は納得した。
「ミリア様が『神の愛し子』なのは分かりました。他にもいるのですか?」
「そうですね。ニコとミリア以外ですと後3人います」
「その人を教えて頂けますか?」
「神の領域の事なので自分で探してください。『鑑定』で分かりますからね」
「そうですよね。でも僕と同じような加護があるのでしょうか?」
「あります。ですがニコのようにステータスが見れたり複数のスキルはありません。あなたは特別なのですよ」
「嬉しいですが……他の愛し子のスキルなども見れるようになりますか?」
「流石に分かっていますね。ニコのように自分のスキルを見れる人はいないので他の愛し子も、その他の者たちも自身では分からないので『鑑定』で知る他ありません。ニコ以外にも『鑑定』を使える者も多いですが、あなた程には見る事は到底出来ないでしょう」
「……やはり、僕は良くして頂いているのですね」
ミリア様の加護が分かればいいな。
「そして……この世界には精霊もいるのですよね?」
「はい、います。あなたはもう見る事が出来るレベルに達していますよ」
やはり。
「呪いの理由も行けば分かりますよね?」
「やはり分かりつつありますね……はい。ニコならば分かると思います」
湖の「水神様」は間違いなく精霊だろう。ミリア様は水神様に近づいた事で呪いを受けた可能性が高い。
そしてミリア様が「神の愛し子」である事が関係している事は女神様の態度から確定だろう。女神様は隠しているけれどご自身で対処してはいけない決まり事でもあるのだと思う。
「やはりニコは利口過ぎます……だからお気に入りなのですが」
「心を読まないでくださいよ……今更ですけど。でもお気に入りだと言って頂けるのは嬉しいですよ」
「では、お菓子も出してくださいね!」
僕は席を立ち、お菓子とお茶のおかわりを持っていく。
女神様「あぁ、至高の時間」って言い過ぎですよ!
「勇者リオンは何者なのですか? 『精霊の加護者』とありましたが」
「リオン・フェルトナーですね。現世最強の者……である事だけお教えしましょう。『精霊の加護者』についてはこの先分かると思います」
「言えない案件ですか。分かりました」
先々分かればいい。でも勇者様はやはり最強なんだね。
「でもニコはまもなく追いつきますよ!」
……そこまでの力は求めていませんよ!?
「それだけニコは頑張っているし期待もしていますよ」
「そう言って頂けると嬉しいです」
「嬉しいと思ったのならばご飯も食べたいです。ニコは美味しそうに食べてましたね!」
話しは終わり、って事ですか。もっと聞きたい事も多いけれど。ま、いいか。
「はい。分かりました。簡単なものでもいいですか?」
「美味しければ何でも構いません」
「では、前世で好きだった『焼きパスタ』でも作りますね!」
久しぶりに作ったので僕も少しだけお相伴した。
焼き目をつけたパスタも美味しいな。
「ニコ、美味しかったので褒美を考えました」
「褒美は嬉しいですが、ホッペにソース付いてますよ」
失礼かもしれないと思いながら女神様の頬を拭いてあげる。
「ちょっと、恥ずかしいな……女神なのに」
「恥ずかしがる女神様もいいですよ?」
「そ、そうか……ニコ。高校生のドリルは存在しますがまだまだ繰り返す必要があるのは気付いていますか?」
「やはりそうなんですね。繰り返す事は苦でもないですが」
「そこで、もう少し教科を増やします」
? まだあったかな??
「ありますよね? 試験もあったと思いますが?」
…………実技系?
「そうです! 実技系のドリルを追加します。新たなスキルも入手出来ると思います。明日までにステータスに追加しますね」
「ありがとうございます……実技系ですか……音楽とか技術とかですかね」
正直、ドリルが有るとは思っていなかったのでピンと来ていなかった。
「ま、お楽しみに? してください」
「分かりました!」
「そして、ニコ、おかわりありますか?」
「そうおっしゃると思って多めに用意していますから大丈夫ですよ」
実技系のドリル……楽しみかもしれない。
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