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第8話『今日はおやすみ』
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かんし員の家を出たモックじいさんと雲は、いったん装置のもとへと戻り、きちんとスイッチを切ってから出かけることにしました。スイッチを切ったあとも、仕事終わりにしている装置の確認を始めから最後まですべて行って、ようやく、出かける準備は整いました。
朝食べるつもりだったくるみパンとジュースの瓶を、バスケットに入れて胸に抱えます。そして、なるべく雲がびっくりしないようにそっと腰かけました。
「行こうか」
やや緊張した面もちではありましたが、モックじいさんの表情は、雲たちを見送るときよりはほんの少しだけあかるい笑顔をみせていました。
おとなが小走りするくらいのスピードで、モックじいさんを乗せた雲は島を横断しました。小さな島ですから、じきに端っこに到着します。
島の端っこでは、ペンキ屋が地上を見下ろして、今日はどこに虹をかけようかと考えていました。すると後ろから「ちょっとごめんよ」と声をかけられたので、なんだなんだと振り返りました。その目と鼻の先を、雲に腰かけたモックじいさんが滑るように通り抜けました。おどろいたペンキ屋は目をまんまるに見開いて、やっとの思いでモックじいさんに向かって声をあげました。
「ようモックじいさん、あんたどこに行こうってんだ!そんな変なのに乗っちまってよお」
モックじいさんは大きな声で答えました。
「ちょっと雲たちのようすを見てくるよ」
「見てくるってあんた、仕事はどうするんだい」
遠ざかるモックじいさんの背中を目で追いかけながら、ペンキ屋は再びたずねました。
「今日は……今日だけは、仕事は休みにするよ!」
振り返るモックじいさんの横顔を見ながら、ペンキ屋は開いた口がふさがりませんでした。モックじいさんが仕事を休むだなんて。こんなことは、彼の知るかぎり初めてのことでした。
朝食べるつもりだったくるみパンとジュースの瓶を、バスケットに入れて胸に抱えます。そして、なるべく雲がびっくりしないようにそっと腰かけました。
「行こうか」
やや緊張した面もちではありましたが、モックじいさんの表情は、雲たちを見送るときよりはほんの少しだけあかるい笑顔をみせていました。
おとなが小走りするくらいのスピードで、モックじいさんを乗せた雲は島を横断しました。小さな島ですから、じきに端っこに到着します。
島の端っこでは、ペンキ屋が地上を見下ろして、今日はどこに虹をかけようかと考えていました。すると後ろから「ちょっとごめんよ」と声をかけられたので、なんだなんだと振り返りました。その目と鼻の先を、雲に腰かけたモックじいさんが滑るように通り抜けました。おどろいたペンキ屋は目をまんまるに見開いて、やっとの思いでモックじいさんに向かって声をあげました。
「ようモックじいさん、あんたどこに行こうってんだ!そんな変なのに乗っちまってよお」
モックじいさんは大きな声で答えました。
「ちょっと雲たちのようすを見てくるよ」
「見てくるってあんた、仕事はどうするんだい」
遠ざかるモックじいさんの背中を目で追いかけながら、ペンキ屋は再びたずねました。
「今日は……今日だけは、仕事は休みにするよ!」
振り返るモックじいさんの横顔を見ながら、ペンキ屋は開いた口がふさがりませんでした。モックじいさんが仕事を休むだなんて。こんなことは、彼の知るかぎり初めてのことでした。
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