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第二章 婚約破棄編
目指したアルバ王国
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国を出たのだし、もうは必要ないかな。
私は、光の上級魔法【退魔結界】を解除した。すると、今まで使用していた魔法が私の元に集まり、ポカポカと身体が温まっていく感覚がした。
光の上級魔法【退魔結界】は、発動してから一ヶ月ごとに張り直しをする。結界発動時に七割りの魔力を使用し、二割の魔力で張り直しをする。
その為、彼女の魔力は常に残る三割しかないのだ。ディスペアーはそれを知らずに、彼女を罵った「お前の張る弱々しい”結界”がなくとも繁栄できる」と。
「なら、見せてもらおうじゃない。……弱々しくて悪かったわね」
その言葉を後に、彼女は眠りについた。張り詰めていた緊張が解けたからだろうか。
エルシャはなるべく馬車を揺らさないようにと、それでいて別大陸へと急ぐことにした。
一ヶ月かけてシャイニーとエルシャは、別大陸へと渡った。本来、大陸との間の海を移動するには膨大な魔力のゴリ押しで浮遊するか、海の波に負けない船を使うか、大精霊の協力を得るかしかない。
シャイニーは何故か、眠っている間に海を渡ってしまっていたことに気づき、メイドであるエルシャを疑問視した。
メイドのエルシャ。彼女は、まだ幼い私を見て仕えることを決めたと言う。父上に直談判し採用をもぎ取り、周囲に認められて私つきのメイドになった。
彼女は家事が得意で、剣を扱うことは出来ないが魔法の才能があり、頭も良いので家庭教師のような役目もある。エルシャは、魔法の才能がある。ただし、魔力量は私の半分程で、アーテル聖国の平均よりやや下。
そんな彼女がどうやって海を渡ったのか、不思議でならない。尋ねてもはぐらかされる。彼女には何かある、絶対何かある。そう思えてならない私は、悶々としたままアルバ王国の長い列へ加わった。
アルバ王国。
アーテル聖国の聖典に出てくる、悪魔族に利用された人族によって、魔物の大群に襲撃された国。約三百五十年も前のことであったが、この国は退魔結界を必要とせず、冒険者によって周辺の魔物が間引きされているらしい。
悪魔族という脅威的な魔力を持つ存在は恐れる存在だが、それに屈しなかった王国の方々に対して恐れる心はない。
人族を利用し、敗北を恐れて魔の国に逃げた悪魔族は、とんだ臆病者だと思う。
強い心を持って生きた王国住民の一人となるべく私は、揺れる馬車で今か今かと待っていた。
「アーテル聖国か」
「アーテル…なんですか?」
「あのアーテル聖国だよ。前回見たのは十年前だったか」
「なんかあったんすか?」
「後で教えてやるよ」
何んなの?何かあったのかしら?
私は、首を傾げるくらいにわからなかった。後でエルシャに聞いてみよう。
この時、すぐに尋ねていれば良かったと私は後になって心底後悔した。
私は、光の上級魔法【退魔結界】を解除した。すると、今まで使用していた魔法が私の元に集まり、ポカポカと身体が温まっていく感覚がした。
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その為、彼女の魔力は常に残る三割しかないのだ。ディスペアーはそれを知らずに、彼女を罵った「お前の張る弱々しい”結界”がなくとも繁栄できる」と。
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その言葉を後に、彼女は眠りについた。張り詰めていた緊張が解けたからだろうか。
エルシャはなるべく馬車を揺らさないようにと、それでいて別大陸へと急ぐことにした。
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アルバ王国。
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「あのアーテル聖国だよ。前回見たのは十年前だったか」
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