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第四章 水の楽園編
私は学園長ですよ
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目を開けると知らない天井だった。視界の端には白いカーテン、反対側には耳の尖った人がーー。
「精霊……?」
「私は学園長のハーディですよ」
優しい声色が頭に届き、目が覚めた私は勢いよく上体を起こす。
キョロキョロと辺りを見回すと、学園長の身体を盾にこちらを見る精霊がいた。
「あっ」
伸ばした手を掴まれる。
「アマネさんは精霊をどうするつもりですか?」
「その精霊は”私の”です!」
学園長は頭を左右に振って、真っ直ぐ視線を合わせて言う。
「精霊は誰のでもありません。当然、あなただけのでは決してありません。偶然、あなたの前に姿を現したに過ぎません。実際に今、あなたに近寄ろうとはしていませんよ」
「何で、何でよ!さっきはあんなに近くに……!」
「あなたは今、精霊は”私の”だと言った。それは、悪しき心です。だから、悪しき心を持つあなたに精霊は、近寄りません。手に入れようとすればする程、精霊はあなたから遠ざかるのですよ」
怒りがふつふつと湧き上がってくる。私の前に現れたのだから、その精霊は”私のもの”よ!
私は、精霊に詰め寄り掴みかかろうとして、バランスを崩してしまう。
ゴンッ!
前のめりに倒れ、床に頭を強く打った。打ちつけた所が熱くなり、視界が暗くなり意識を失ったーー。
また目を開けると、今度は知ってる天井だった。
ズキズキする頭は包帯が巻かれており、痛みで起き上がることが出来ない。
何とか身体を起こすと、かかっていた掛け布団がずれて、ゆったりとしたいつもの寝間着を着せられているのがわかった。
長方形の窓は、カーテンが閉められ陽の光がないことから、夕方か夜だと判断した。
シンプルな内装の部屋は紛れもなく、グランツ家だと理解出来た。
ーーガチャ
部屋の出入り口の扉が開く音がしたのでそちらに振り向くと、細めの身体の中年女性がメイド服を着て入って来た。
「お嬢様、気づかれたのですね!打ちつけた箇所はいかがですか?」
ベットの傍に来て、心配そうに尋ねる。
「少し痛みがあるけど、大丈夫よベルデ」
彼女は、ベルデ・セルヴォ。セルヴォ白銀家から雇われにグランツ金家に来た、私つきのメイドだ。
「起きられたら知らせるようにと、アクロ様より言われてるので、伝えて来ますね」
ベルデは柔らかく微笑むと、部屋を出ていった。
しばらくして、扉をノックする音がした。
「どうぞ」と返事をすると、ベルデの後ろにアクロ様がいた。
「具合はどう?」
「痛み以外は問題ありません」
ベットに腰掛けた姿勢のまま答えた。
「アマネ、あなた自分が何をしたかわかってる?」
私には見当がつかず首を傾げると、アクロ様はため息を吐き、学園で私がしたことや言動を説明してくれた。
目から涙が溢れてくる。
「目にしたことのなかった精霊を手にしたくて、自分勝手な行動をしてしまったのは、理解しています。思い返しても愚かだったと言わざるを得ません」
震える声で私は答える。アクロ様は私の頭に手を乗せて優しく言い聞かせるような口調で話す。
「精霊は誰のでもないわ。もちろん”モノ扱い”するなんて、悪人のすることよ。精霊に悪意を向けてしまったら、大精霊や精霊王様があなたを死へと追いやるわ。あなただけでなく、周囲も巻き込む恐れもあるのよ。もっと、自分の言動に責任を持ちなさい」
そう言われた私は、ただただ頷くことしか出来なかった。
「精霊……?」
「私は学園長のハーディですよ」
優しい声色が頭に届き、目が覚めた私は勢いよく上体を起こす。
キョロキョロと辺りを見回すと、学園長の身体を盾にこちらを見る精霊がいた。
「あっ」
伸ばした手を掴まれる。
「アマネさんは精霊をどうするつもりですか?」
「その精霊は”私の”です!」
学園長は頭を左右に振って、真っ直ぐ視線を合わせて言う。
「精霊は誰のでもありません。当然、あなただけのでは決してありません。偶然、あなたの前に姿を現したに過ぎません。実際に今、あなたに近寄ろうとはしていませんよ」
「何で、何でよ!さっきはあんなに近くに……!」
「あなたは今、精霊は”私の”だと言った。それは、悪しき心です。だから、悪しき心を持つあなたに精霊は、近寄りません。手に入れようとすればする程、精霊はあなたから遠ざかるのですよ」
怒りがふつふつと湧き上がってくる。私の前に現れたのだから、その精霊は”私のもの”よ!
私は、精霊に詰め寄り掴みかかろうとして、バランスを崩してしまう。
ゴンッ!
前のめりに倒れ、床に頭を強く打った。打ちつけた所が熱くなり、視界が暗くなり意識を失ったーー。
また目を開けると、今度は知ってる天井だった。
ズキズキする頭は包帯が巻かれており、痛みで起き上がることが出来ない。
何とか身体を起こすと、かかっていた掛け布団がずれて、ゆったりとしたいつもの寝間着を着せられているのがわかった。
長方形の窓は、カーテンが閉められ陽の光がないことから、夕方か夜だと判断した。
シンプルな内装の部屋は紛れもなく、グランツ家だと理解出来た。
ーーガチャ
部屋の出入り口の扉が開く音がしたのでそちらに振り向くと、細めの身体の中年女性がメイド服を着て入って来た。
「お嬢様、気づかれたのですね!打ちつけた箇所はいかがですか?」
ベットの傍に来て、心配そうに尋ねる。
「少し痛みがあるけど、大丈夫よベルデ」
彼女は、ベルデ・セルヴォ。セルヴォ白銀家から雇われにグランツ金家に来た、私つきのメイドだ。
「起きられたら知らせるようにと、アクロ様より言われてるので、伝えて来ますね」
ベルデは柔らかく微笑むと、部屋を出ていった。
しばらくして、扉をノックする音がした。
「どうぞ」と返事をすると、ベルデの後ろにアクロ様がいた。
「具合はどう?」
「痛み以外は問題ありません」
ベットに腰掛けた姿勢のまま答えた。
「アマネ、あなた自分が何をしたかわかってる?」
私には見当がつかず首を傾げると、アクロ様はため息を吐き、学園で私がしたことや言動を説明してくれた。
目から涙が溢れてくる。
「目にしたことのなかった精霊を手にしたくて、自分勝手な行動をしてしまったのは、理解しています。思い返しても愚かだったと言わざるを得ません」
震える声で私は答える。アクロ様は私の頭に手を乗せて優しく言い聞かせるような口調で話す。
「精霊は誰のでもないわ。もちろん”モノ扱い”するなんて、悪人のすることよ。精霊に悪意を向けてしまったら、大精霊や精霊王様があなたを死へと追いやるわ。あなただけでなく、周囲も巻き込む恐れもあるのよ。もっと、自分の言動に責任を持ちなさい」
そう言われた私は、ただただ頷くことしか出来なかった。
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