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しおりを挟む「死にますよ??」
「ご、ごめん」
「ちゃんと前見て歩いてください」
「…うん」
轢かれそうになったっていうのに恥ずかしそうにして、下を俯いて俺から視線を逸らす
「早く案内してください」
「あ、うん」
先輩は下を俯いたまま俺の前を歩き出す
さっき言ったこともう忘れてる?
前から自転車が走ってきた時とか轢かれるんじゃないかとヒヤッとする
俺は先輩の横に並び肩で先輩を押して、俺が車道側を歩く
「え??」
「ちゃんと前見てくださいって言ったんですけど」
「あ、ごめん…」
「あとどれくらいかかりそうですか?」
「もう着きそうだよ!
あそこ!」
先輩が指差したのは駅の近くに立つ大きなデパート
何度か目の前を通ったことあるけど、一度も来たことはない
百貨店の中からは年齢層高めで高級そうな服を着た人達が、紙袋を両手に抱えて出てくる
高校生の俺たちが用ある場所なのか?
「買い物に付き合わせる気ですか?」
「違うよ!
おすすめの場所があるんだ!
中に入ろう」
デパートの中に入ると先輩は何かをキョロキョロと探している
「何探してるんですか?」
「こっち来て!」
先輩が笑顔で手招きしたかと思いきや、着いた先はエレベーターの前
「これで上行こう!」
先輩に言われるがままエレベーターに乗ると先輩が真っ先に押したのは1番上の階
デパートなんて普段来ないから一体何があるのかわからない
目的の階に到着して扉が開いた瞬間、驚いた
「ここ僕のお気に入りの場所!」
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