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しおりを挟む「千秋は何食べたい?
無理やり連れてきちゃったし、好きなもの頼んでよ
今日は私の奢り」
「ん?舞さんが好きなもの食べていいよ
僕は舞さんと話してるだけでも楽しいんだから、無理やりなんて言わないで
代金だっていつも通り割り勘にしようよ」
「…千秋ってそういうところあるよね」
「え?」
昼間の時と同じようにほんのりと頬を赤く染めた舞さんを見て、また怒らせてしまったのではないかと不安になる。
僕と舞さんはこの店の名物であるケーキとフライドポテトを頼んだ。
甘いものを食べるとしょっぱいものを食べたくなるという僕たちの味覚が一致して、フライドポテトも頼むことになったのだ。
「カロリー高いケーキにフライドポテトなんて食べたら太りそう」
悩ましげに呟き、頬を両手で抑える舞さんを見て不思議に思う。
そんな細い体をしてどこに心配する要素があるのだろうか。
女の子というのは細い体をしているに、カロリーなんか気にするから不思議だ。
料理を待っている間に河田くんからバレないように、身を屈めちらちらとみながら会話をする。
河田くんは影の薄い僕のことなんて気づかないかもしれないし、ましてやあんな奴がこんな可愛らしい店に来るとは思わないだろう。しかも女の子とだ。
だが念には念を重ねて、バレないように気を張った。
しばらくすると、カラフルなケーキが見えなくなりそうなくらいまでもりもりに生クリームが乗せられたケーキとフライドポテトが来た。ケーキの皿の周りにはにはフルーツなども飾られているが、おまけといった程度だ。
あまりの迫力にケーキを凝視していると、ケーキを撮影していた舞さんから声がかかる。
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