R18【同性恋愛】『戻れない僕らの日常』【絆・対・相編】正規ルート編

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────5章【葵と大里】

□4「ショックと事実」

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****♡Side・葵

───俺が…俺の存在が、久隆くんを不安にさせていたなんて…。

あまりのショックに、涙が止まらなかった。久隆は自分にとって大親友。愛しい咲夜を”一緒に幸せにしてあげよう”と誓った仲だ。なんでも打ち明けて、一緒に乗り越えていきたいと願っていた。ずっとずっと、三人で一緒に居たいと。久隆は違ったのだろうかと思うと、辛くてたまらない。

───遠慮なんかしないで、何でも言って欲しかった。

三人恋愛には良いところがたくさんある、と葵は思っていた。しかし、日本では、重婚が許されてはいない。その理由もなんとなく分かる。でも、恋愛は三人が納得していれば良いのではないかと思って、今までやってきたのだ。愛のカタチは様々だ。二人で恋愛をしていても、上手くいかないこともある。自分たちは、そんな人たちと比べて、とても上手くやっていると自負していた。

───それが独り善がりだった…。

葵は確かに、二人に比べると体格も小柄、学力でも勝てない。容姿は女の子のようだ。見た目には男らしさはないかも知れない。けれど、誰よりも二人を大切にしてきた。甘やかしてくれる二人の傍は居心地がよく、いざとなったら自分が二人を守る。そんな関係は、ベストだと思っていた。傷ついた久隆を慰めてあげることが出来ていたなら、大里もそんな後先考えない行動には出なかっただろうし、咲夜も我儘を言ったりはしなかったはず。自分が知らないところで、バランスが崩れてしまっている。

───久隆くんと話さなきゃ。

「大里、俺帰るね。ハンカチ、洗って返すから。久隆くんと、話しする」
「ああ」
彼も彼で、とてもショックを受けているようだ。自分の立場に改めて気づいたのかも知れない。
「連絡、するから」
と、葵が言うと、
「あのさ俺、冬休み。彩都と…黒川と別荘に旅行に行くから居ないかも」
「は?」

こんな時に何を言っているんだという気持ちと、ズルくない?という気持ちが、ない交ぜになる。
「先に言ってお…」
「何、俺たち誘わない感じ?黒川とは俺だって仲いいしさー」
「いや…え?」
「ふうん。自分は一人でイチャイチャ旅行。久隆くんに結婚迫っておきながら。うわあ。さすがK学一のモテ男。やることが違うわー」
思いっきり嫌味だ。自分たちの仲を滅茶苦茶にして置いて、自分は”別荘”に旅行。大里グループが所持している別荘だ。それはさぞかし、ゴージャスに違いない。
「あ、えっと。姉さんたちも来るかも知れないし」
「それって、久隆くんのお兄さんや古川先輩も一緒ってことでしょ?自分だけ楽しそうな旅行、ずーるーいー!」
葵は抗議した。
「もう、久隆くんに言いつけてやる!」
「ちょ!まて、片倉ッ。片倉さあああん?!」
葵がスマホを弄るのを必死で止める、大里。しかし、止められるはずがなかったのである。
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