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━2章【不器用な二人】━
7.5『小指の約束』
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****♡Side・鶴城
「ここ?」
「ああ」
二人はクヌギ旅館からそれほど遠くない、小さな神社に居た。美崎が楽しみにしていた場所。鶴城がどうしても来たかった場所。ここでお参りをしたカップルは、幸せになれるというジンクスがある。身近な知り合いにも、最近幸せそうなカップルがいる。”大崎 圭一”とその恋人だ。
──二人じゃどうにもならなくて、神頼みなんてどうかしているとは思う。だけど……。
鶴城は願う。願い事は一つだけ。
”優也とずっと一緒に居られますように”
思えば、バレンタインの日から色々あった。あと数か月で自分たちの生活は大きく変化するだろう。
「慎」
「ん?」
お守りを買いに行った彼が、小さな袋を鶴城に差し出す。
「縁結びのお守り」
彼は、慎が受け取るのを見届けると、御神木を見上げる。
「この木は何百年も前から、恋人たちを見て来たんだろうな」
自分たちも、そんなカップルの一組。
「婚約……しようか。慎」
「うん……はいっ?」
この神社は、カップルに幸運をもたらすと言われている。
「色々考えたんだ。俺は、この先もずっと慎と一緒に居たい。浮気はして欲しくないし、離れている間も心配だよ」
御神木を見ていた美崎の視線が、鶴城に向けられた。迷いのない瞳。
「旅行が決まって、色々調べてさ。ここで愛を誓い合った二人は幸せになれるってジンクスがあるって書きこみ見つけたんだ」
その時から、返事はここですると決めていたらしい。
「そ、そりゃ非科学的かも知れないけど」
彼はロマンチックなことが好きで。ロマンチックなことに憧れていた。
「どうせ、俺には似合わないって思うかも知れないけど」
彼は自分の派手ななりを気にしている。
「そんなこと、思ったことない」
自分はそんな彼が好きだ。可愛いものが好きで、手を繋ぐのが好き。甘い恋人同士に憧れていて。
「俺、幸せになりたいんだ」
自分のせいで、彼には理想の恋愛はさせてあげられなかった。強引で、彼の気持ちなんて全く分からなくて。力任せに、自分に縛り付けてきたのだ。だからこそ、ずっと不安で。
「幸せにしてくれる?」
鶴城は彼の手をとって、
「もちろんだ」
と、答える。しかし、どうすれば彼が幸せかは、わからない。自分は彼さえいてくれれば、幸せなのに。
「約束」
彼は小指を差し出して。左手の薬指には煌めくリング。二人の恋人の証。鶴城は小指を差し出し絡めたが、ぐいっとそのまま引き寄せた。
「慎?」
「愛してるよ、ずっと。この先も」
彼をぎゅっと抱きしめて。
「ここ?」
「ああ」
二人はクヌギ旅館からそれほど遠くない、小さな神社に居た。美崎が楽しみにしていた場所。鶴城がどうしても来たかった場所。ここでお参りをしたカップルは、幸せになれるというジンクスがある。身近な知り合いにも、最近幸せそうなカップルがいる。”大崎 圭一”とその恋人だ。
──二人じゃどうにもならなくて、神頼みなんてどうかしているとは思う。だけど……。
鶴城は願う。願い事は一つだけ。
”優也とずっと一緒に居られますように”
思えば、バレンタインの日から色々あった。あと数か月で自分たちの生活は大きく変化するだろう。
「慎」
「ん?」
お守りを買いに行った彼が、小さな袋を鶴城に差し出す。
「縁結びのお守り」
彼は、慎が受け取るのを見届けると、御神木を見上げる。
「この木は何百年も前から、恋人たちを見て来たんだろうな」
自分たちも、そんなカップルの一組。
「婚約……しようか。慎」
「うん……はいっ?」
この神社は、カップルに幸運をもたらすと言われている。
「色々考えたんだ。俺は、この先もずっと慎と一緒に居たい。浮気はして欲しくないし、離れている間も心配だよ」
御神木を見ていた美崎の視線が、鶴城に向けられた。迷いのない瞳。
「旅行が決まって、色々調べてさ。ここで愛を誓い合った二人は幸せになれるってジンクスがあるって書きこみ見つけたんだ」
その時から、返事はここですると決めていたらしい。
「そ、そりゃ非科学的かも知れないけど」
彼はロマンチックなことが好きで。ロマンチックなことに憧れていた。
「どうせ、俺には似合わないって思うかも知れないけど」
彼は自分の派手ななりを気にしている。
「そんなこと、思ったことない」
自分はそんな彼が好きだ。可愛いものが好きで、手を繋ぐのが好き。甘い恋人同士に憧れていて。
「俺、幸せになりたいんだ」
自分のせいで、彼には理想の恋愛はさせてあげられなかった。強引で、彼の気持ちなんて全く分からなくて。力任せに、自分に縛り付けてきたのだ。だからこそ、ずっと不安で。
「幸せにしてくれる?」
鶴城は彼の手をとって、
「もちろんだ」
と、答える。しかし、どうすれば彼が幸せかは、わからない。自分は彼さえいてくれれば、幸せなのに。
「約束」
彼は小指を差し出して。左手の薬指には煌めくリング。二人の恋人の証。鶴城は小指を差し出し絡めたが、ぐいっとそのまま引き寄せた。
「慎?」
「愛してるよ、ずっと。この先も」
彼をぎゅっと抱きしめて。
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