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4話 新たな情報
2 朗報と進展
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その後雑誌社の方へ問い合わせてはみたのだが土日は取次がなく、このままでは埒が明かないので二人は直接社の方を訪ねることにした。
すると運よく、陽菜の兄の原稿を受け取った人物に会うことが出来たのである。その人物曰く、その原稿を受け取って以来姿は見かけていないという。
しかし原稿を受け取った日よりも後に一度、”いいネタを見つけた”と連絡を受け取ったとのこと。
「日付? 流石に覚えてないなあ。だって二年前のことでしょう」
「だったら、何か変わったこととか思い出せませんか? 例えば天気とか」
「ああ。そう言えば、あの日は広域で雨が降るというニュースを見たな」
出勤前にニュースを見ていた時に電話がかかってきたため、連鎖的に思い出したらしい。
戀は礼を述べその場から離れる。陽菜は”それだけでいいの?”というように相手と戀を見比べてからぺこりと頭を下げて戀に続く。
「戀くん、あれだけで良かったの?」
「十分みたいだよ」
戀は表へ出ると立ち止まって。その手の中にはスマホ。
「雑誌の刊行は毎週木曜日。あの雑誌の発売日は11月11日。なので、調べるならそれ以降の日付となる。この天気予報で調べると11月で全国的に雨と予報されたのは11月22日だけ」
「すごい!」
「つまり、お兄さんは11月22日までは人と連絡が取れる状況にあったということだね。恐らくあの人に電話をかけたのは朝」
陽菜に画面を向けていたスマホをポケットにしまうと左右を確認してから、戀は歩き出す。
「確認なんだけれど、お兄さんが居なくなったと考えられるのは11月中なんだよね? 二年前の」
「うん。12月の光熱費から明らかに減っていたから」
光熱費の検針は各会社で決まっているが末日ではない。その為おおよそでしか分からないが使われていなければ料金が減るのは当然である。
「それとさ、もう一つわかったことがある」
「え?」
「お兄さんはいいいネタがあると言ったわけだよね。つまり自ら望んで行方不明になったわけではないと思う。少なくとも行方をくらます予定はなかった」
「それって」
「この時点では断定はできないよ? まだ情報が足りなさすぎるから」
戀は車のドアを開け陽菜を促すと、自分も運転席へ回る。戀は運転席に乗り込むと、陽菜の兄が失踪した経緯を考えた。
現時点での可能性は二つ。ネタを追っていて事件に巻き込まれたか、巻き込まれそうになって身を隠しているか。後者に関しては2年も連絡がないのは変である。
となると前者と考えられるが、2年間もそのまま拘束しておくだろうか?
嫌な予感が頭を過るが、事件に巻き込まれたという確証は何もない。今は彼女の兄が生きていることを願うだけ。
「戀くん?」
ハンドルを握ったままじっとしている戀に心配そうな陽菜の声。
「あ、いや。考え事していた。俺たちは刑事でもなければ探偵でもないから、22日のお兄さんの動向を調べることは難しい」
「それなんだけれど」
「うん?」
陽菜が戀に向けたのは、メッセージアプリの画面。
「昨日のあの兄弟のお母さんから」
「これは」
陽菜からスマホを受け取ると画面を見つめる。
そこには彼女が夫へ陽菜の兄の写真を見せたことと、それを更に彼が同僚に見せたことが書かれていた。
彼女には陽菜の兄がどのあたりに住んでいたのかの情報も添えてある。
そしてたどり着いたのが、陽菜の兄の家の近くに住んでいるという人物。
「さすが、世間は狭いな」
「同僚の後輩みたいね」
同僚とは言っても再就職先。まだ入社2、3年の青年らしい。その大学の後輩が陽菜の兄と家が近いとのこと。もしかしたらその辺で会ったことがあるかもしれないので、話を聞いてみてはどうか? というのがメッセージの内容であった。
相手にはすでに連絡が行くかもしれないと伝えてあるという。会わない手はなかった。有力な情報を得たが、なにせ捜査は行き詰っているわけだから。
「よし、今から会えるか連絡してみて。お兄さんのマンションに向かうから」
戀の言葉に陽菜が『了解』と言って親指を立てる。
彼女の反応のあまりの可愛さに戀は悶絶しそうになったのだった。
すると運よく、陽菜の兄の原稿を受け取った人物に会うことが出来たのである。その人物曰く、その原稿を受け取って以来姿は見かけていないという。
しかし原稿を受け取った日よりも後に一度、”いいネタを見つけた”と連絡を受け取ったとのこと。
「日付? 流石に覚えてないなあ。だって二年前のことでしょう」
「だったら、何か変わったこととか思い出せませんか? 例えば天気とか」
「ああ。そう言えば、あの日は広域で雨が降るというニュースを見たな」
出勤前にニュースを見ていた時に電話がかかってきたため、連鎖的に思い出したらしい。
戀は礼を述べその場から離れる。陽菜は”それだけでいいの?”というように相手と戀を見比べてからぺこりと頭を下げて戀に続く。
「戀くん、あれだけで良かったの?」
「十分みたいだよ」
戀は表へ出ると立ち止まって。その手の中にはスマホ。
「雑誌の刊行は毎週木曜日。あの雑誌の発売日は11月11日。なので、調べるならそれ以降の日付となる。この天気予報で調べると11月で全国的に雨と予報されたのは11月22日だけ」
「すごい!」
「つまり、お兄さんは11月22日までは人と連絡が取れる状況にあったということだね。恐らくあの人に電話をかけたのは朝」
陽菜に画面を向けていたスマホをポケットにしまうと左右を確認してから、戀は歩き出す。
「確認なんだけれど、お兄さんが居なくなったと考えられるのは11月中なんだよね? 二年前の」
「うん。12月の光熱費から明らかに減っていたから」
光熱費の検針は各会社で決まっているが末日ではない。その為おおよそでしか分からないが使われていなければ料金が減るのは当然である。
「それとさ、もう一つわかったことがある」
「え?」
「お兄さんはいいいネタがあると言ったわけだよね。つまり自ら望んで行方不明になったわけではないと思う。少なくとも行方をくらます予定はなかった」
「それって」
「この時点では断定はできないよ? まだ情報が足りなさすぎるから」
戀は車のドアを開け陽菜を促すと、自分も運転席へ回る。戀は運転席に乗り込むと、陽菜の兄が失踪した経緯を考えた。
現時点での可能性は二つ。ネタを追っていて事件に巻き込まれたか、巻き込まれそうになって身を隠しているか。後者に関しては2年も連絡がないのは変である。
となると前者と考えられるが、2年間もそのまま拘束しておくだろうか?
嫌な予感が頭を過るが、事件に巻き込まれたという確証は何もない。今は彼女の兄が生きていることを願うだけ。
「戀くん?」
ハンドルを握ったままじっとしている戀に心配そうな陽菜の声。
「あ、いや。考え事していた。俺たちは刑事でもなければ探偵でもないから、22日のお兄さんの動向を調べることは難しい」
「それなんだけれど」
「うん?」
陽菜が戀に向けたのは、メッセージアプリの画面。
「昨日のあの兄弟のお母さんから」
「これは」
陽菜からスマホを受け取ると画面を見つめる。
そこには彼女が夫へ陽菜の兄の写真を見せたことと、それを更に彼が同僚に見せたことが書かれていた。
彼女には陽菜の兄がどのあたりに住んでいたのかの情報も添えてある。
そしてたどり着いたのが、陽菜の兄の家の近くに住んでいるという人物。
「さすが、世間は狭いな」
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「よし、今から会えるか連絡してみて。お兄さんのマンションに向かうから」
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彼女の反応のあまりの可愛さに戀は悶絶しそうになったのだった。
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